「今まで数多くの作品をカバーしてきましたが、今回は、演歌・歌謡曲・J-POPなど時代時代の流行歌を、ジャンルを越えてアルバムにしました」
五木ひろしがそう語るように、最新アルバム『DREAM－五木ひろし J-POPを唄う－』には「少年時代」（井上陽水）、「木蘭の涙」（スターダスト☆レビュー）、「糸」（中島みゆき）など、J-POPというジャンルの楽曲ながら、いわゆる流行歌（はやりうた）として誰もが聴いたことがある作品が選曲され収録されている。
演奏にもこだわっている。ダイナミックな演奏で年間100本以上の演奏活動を行っている清塚信也のピアノと、15歳でCDデビューし、NHK交響楽団をはじめ国内外の主要オーケストラとの共演も多い村治佳織のギターのみの演奏で、五木が巧みな歌唱を響かせている。
「クラシックピアニストとして、今、もっとも注目されている清塚信也さんと、同じくギタリストの村治佳織さんとの出会いからピアノとギターを中心にシンプルに、改めてJ-POPの作品をカバーすることとなりました。その昔、今は亡きギタリストの木村好夫さんと『ひろしとギター』というアルバムを作りました。その時と同じく、久しぶりに同録という形でレコーディングに挑戦しました」
2019年の春に、清塚とテレビ番組で共演し、また村治とは夏のコンサートで共演したことが縁となり、今回のアルバム制作にあたり五木から直々に参加をオファー。レコーディングは昨年3月から半年をかけて行われたという。
左からギタリスト・村治佳織、五木ひろし、ピアノスト・清塚信也。レコーディングスタジオにて。
アルバム制作に参加した清塚は「アーティストは人間力、ということを五木さんとご一緒することで強く感じました」と言う。
「表現というのは、その人の生き様や人生で体験してきた情報量といったことで、こんなにも説得力をもたらすのだと、セッションをしながら知ることができました。生命の尊さや生きることのつらさまでを、シンプルな編成で表現したこのアルバムは、コロナ禍を体験した我々だからこそ、心から鑑賞できるのではないかと思います。新たな五木ひろしを、新たなサウンドを、そして名曲に新たな息吹を！ ぜひ、体感してください」
一方、村治は「今なお、新しいレパートリーや表現の開拓・追究に軽やかに向かわれている五木ひろしさんはなんとパワフルなんでしょう！」と、五木から刺激をもらったと話す。
「私は幼少期からこれまでクラシックに軸足を置いて学んできました。この数年来、五木さんとステージやレコーディングでご一緒させていただいていることもきっかけとなり、いろいろなジャンルの音楽のエッセンスを取り入れたものも数多く弾くようになっています。五木さんとの経験を通して、続ける力の大事さを改めて感じています」
3人アーティストによって生み出された『DREAM－五木ひろし J-POPを唄う－』について、五木は年代やジャンルを問わず、「多くの方に聴いていただきたいアルバムです」と訴えている。
「作品の良さはもちろん、清塚さんのピアノの心に響く音色と繊細なタッチ。そして、村治さんの素晴らしいギターのテクニックと音色。それぞれお互いに阿吽の呼吸で仕上げたアルバムです」
なお、五木の挑戦は留まらず、5月25日に新曲「北前船」を3タイプ（A/B/C）発売する予定となっている。
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ファイブズエンタテインメント FKCX-5100 ￥3,300（税込）
収録曲はカバー9曲と、昨年リリースした「日本に生まれてよかった」の全10曲。「日本に生まれてよかった」は、都倉俊一が10年ほど前に、アメリカで第二の国歌として愛唱されている「God Bless America」のような作品を作りたいと作詞・作曲していた作品。五木が「五木ひろしになって50年。日本の良さを伝えるのは大きなテーマですが、たくさんの人に支えられてきた僕の運命」と、昨年リリースした新曲。今回はピアノとギターの演奏で、アルバムのラストソングとして歌っている。
収録曲
1.少年時代（井上陽水）
演奏：ピアノ／清塚信也
2.木蘭の涙（スターダスト☆レビュー）
演奏：ギター／村治佳織
3.糸（中島みゆき）
演奏：ピアノ／清塚信也、ギター／村治佳織
4.メロディー（玉置浩二）
演奏：ギター／村治佳織
5.三日月（絢香）
演奏：ピアノ／清塚信也
6.ハナミズキ（一青窈）
演奏：ピアノ／清塚信也
7.桜坂（福山雅治）
演奏：ギター／村治佳織
8.雪の華（中島美嘉）
演奏：ピアノ／清塚信也
9.最後の雨（中西保志）
演奏：ピアノ／清塚信也
10.日本に生まれてよかった（五木ひろし）
演奏：ピアノ／清塚信也、ギター／村治佳織
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