鑑賞眼 ビリー・アイリッシュ 「時代のアイコン」初の単独公演に会場が大興奮(産経新聞) – Yahoo!ニュース – Yahoo!ニュース

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初の単独来日公演を行ったビリー・アイリッシュ=東京都江東区(提供/Kazumichi Kokei撮影)
現代の軽音楽界を代表する人気歌手、米国のビリー・アイリッシュが、東京で一夜限りのコンサートを開いた。平成30年にフェスティバル参加のため来日していたが、単独公演は、これが初めてだ。当初、令和2年秋に予定されていたが、新型コロナウイルス禍の影響で中止に。2年越しで実現した。 会場の有明アリーナには、20代の若者を中心に親子連れまで1万2000人の熱心なファンが駆けつけ、異様な熱気に包まれた。 兄のフィニアス・オコネルが、ブレーンとして音楽制作に携わっており、この世界ツアーにも帯同。ギター、ベース、キーボードを演奏している。 だから、中高年向けには「21世紀カーペンターズだ」と説明したらいいかと思うが、両者に音楽的な共通点はない。おそらく1970年代までの伝統的な軽音楽との直接的な接点が見いだせるのは、レディー・ガガやテイラー・スウィフトぐらいまでだろう。 アイリッシュが寄って立つビートは、ロックやポップスのそれではない。だいたい、中高年が記憶しているロックなどという音楽はとっくに絶滅した。 多くの若いアーティストが基盤とするのは、ヒップホップやダンスミュージックのビートだ。ドン、ドン、ドン、ドンと1小節で拍子の頭を4つ打つ。これまた中高年のためにいうなら、懐かしのディスコサウンドで踏まれていたバスドラムのビートを思い起こしてほしい。 ゆがんだギターサウンドなどのロック的な要素や、アコースティックギターによるフォーク的な色彩が取り入れられることはあるが、そこに立脚しているわけではないということだ。 ステージはシンプルな造りだ。後方に伸びた坂をのぼった上段と、三角形の坂を下ったところから会場中ほどまで伸びた花道という構成。 上段の小高い場所の下手に兄のキーボードが置かれ、下手にはドラム奏者がいる。見たところ伴奏者は、この2人だけのようだ。技術革新は、ステージからバンドという名の演奏者たちを消した。 このドラム奏者のバスドラムが送り出しているのか、さらにデジタル増幅をかけているのかは不明だが、ともかく強烈な重低音が腹に響く。会場を揺らし続ける。 そこに、アイリッシュが美しい歌声を乗せる。ほんとうにきれいな声だ。 例えば、1970年代後半、英国からケイト・ブッシュが出た。その歌声は、美しいと同時に狂気もはらんでいた。バラにはとげが必要だった。が、アイリッシュの声にとげはない。とても繊細だ。繊細だが、会場の隅々までしっかりと届く強い声でもある。不思議だ。 とげは不要な時代だが、陰りがある。多分、ここがもっとも21世紀的なのだろう。音楽が内省的だ。系譜を、あえてたどればビートルズ解散後のジョン・レノンに行きつきそうだが、インターネットのなかった時代の音楽とアイリッシュの音楽を比較していいのだろうか? 聴き手が置かれた環境が違い過ぎないか。星飛雄馬と碇(いかり)シンジの違いといってもいいが、これは分かりづらい。 アイリッシュは、ときにステージにしゃがみ込み、うつむいて歌った。若い聴き手は、そこに自分の姿を重ねているに違いない。両者は多分、この生きづらい時代を共有し、共振し、共鳴している。まるで音叉のような関係だ。 こういってはなんだが、ほば、ドラムのビートだけを伴奏に歌っていた印象だ。しかし、それが、原始的で呪術的な興奮を観客にもたらした。アイリッシュは花道を歩き観客に近づき、歌い、踊り、そして叫ぶ。「飛び跳ねろ!」。何度も叫ぶ。「飛び跳ねろ!」。それに合わせて観客は飛ぶ。飛ぶ。また、飛ぶ。どんどん興奮する。 これは祭りだ。それをつかさどる巫女(みこ)は、「時代のアイコン」とか「スーパースター」とかと呼ばれる。いつの時代のコンサートも、そこだけは変わらない。(石井健) ◇ ビリー・アイリッシュ「Happier Than Ever The World Tour 2022」 8月26日、東京・有明アリーナ。1時間半。
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