兵庫:ダンスホール 尼崎の隆盛:地域ニュース – 読売新聞オンライン

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 戦前、尼崎市で隆盛を極めたダンスホールを紹介する企画展「ダンスホールのまち尼崎」が、市立歴史博物館(南城内)で開かれている。男性客が女性の踊り手と社交ダンスを楽しむ場で、歌謡界のスターや映画俳優らも訪れたという。担当者は「東京と並んで国内の2大拠点だった。西宮や芦屋だけでなく、尼崎にもモダニズムがあったことを知ってほしい」と話している。(望月弘行)

 ダンスホールは「西洋文化」の象徴として大正から昭和初期にかけ、東京や大阪などで流行した。大阪では風紀が乱れるとして1927年に営業が禁止され、兵庫県に相次いで進出。29年から30年にかけて尼崎市の阪神国道(現・国道2号)沿線に計4軒がオープンし、約40~70人の女性ダンサーが活躍した。一流のジャズバンドなどが演奏、作曲家・服部良一がサックス奏者として出演したこともあった。
 また、各ホールは競って集客イベントを開き、人気歌手の藤山一郎や淡谷のり子らを招いた。映画俳優の長谷川一夫や佐野周二、作家の谷崎潤一郎、画家の藤田嗣治らも訪れたという。
 ダンスホールを研究して約40年の関西大社会学部・永井良和教授(大衆文化論)が、関連の機関誌や専門誌のほか、社交ダンスに必要なチケットなどを入手。経営者の親族への聞き取りも実施して営業実態などを検証した。今回の展示は、永井教授の資料を中心に計71点を並べ、国の命令で40年にホールが閉鎖されるまで約10年間の軌跡などを詳しく解説している。
 永井教授によると、ホールでは酒や食事が提供できず、ダンサーとの同席や会話にも制限があった。純粋に社交ダンスを踊って楽しみ、戦後のホールやキャバレーなどのイメージとは異なる。ダンサーは17歳~30歳代。踊りの技術がないと生き残れない世界で他の職業と比べて給料は高く、映画女優に比肩する人気のダンサーもいたという。
 永井教授は「踊りや演奏のレベルが高い施設に客が集まった」と説明。「ダンサーは華やかなイメージが先行して奔放な生活を想起されがちだが、家計を支えながら誇りを持って働いていた女性が多かった」と話した。
 市立歴史博物館の桃谷和則文化財担当係長は「阪神間でモダニズムが開花した時期にダンスホールが人気を博した。公害など、尼崎市に依然として残る負のイメージを払拭するきっかけになれば」と話す。
 3月26日まで。無料。月曜休館。展示に合わせ、小冊子「地域史研究(第122号)」を発行。永井教授らの執筆で、ダンスホールを特集している。850円。問い合わせは同博物館(06・6489・9801)。

 尼崎市立歴史博物館によると、戦前のダンスホールは兵庫県内で12か所あり、全国で最も多かった。
 神戸市に5か所、尼崎市に4か所、西宮市に2か所、宝塚市に1か所。尼崎の4施設はいずれも規模が大きく、他のホールと比べてダンサーの人数も多かった。神戸は主に外国人の客が対象だったという。
 戦後、尼崎のホールは映画館や企業の事務所などに変わり、いずれも建物は残っていない。
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