ぜんぶ君のせいだ。 | Skream! インタビュー 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト – Skream!

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INTERVIEW
Japanese
2021年12月号掲載
メンバー:如月愛海 征之丞十五時 甘福氐 喑 もとちか襲 雫ふふ メイユイメイ 个喆
インタビュアー:吉羽 さおり
11月に、7人体制となって2度目の47都道府県ツアーを終えたばかりのぜんぶ君のせいだ。(それも約1年の間に2周する怒濤ぶり)。一段とたくましさや豊かな表現力を身につけて制作に向かったのが、通算6作目で7人体制では初のオリジナル・アルバム『FlashBack NightMare』だ。これまでの作曲を手掛けてきた水谷和樹、syvaに加えて、ラウド系からボカロP、レーベルメイトなど初めてタッグを組む作曲家陣を迎えた作品は、新しいぜん君。(ぜんぶ君のせいだ。)の魅力を発掘すると同時に、やっぱりどうにも飛び出してきてしまう、素っ頓狂にポップで歪で、感情過多で不器用な愛らしさも露わとなった。ライヴを重ね超純粋培養された7人それぞれの個性、ユニークさが多彩な曲とともに咲き乱れているアルバムだ。ぜん君。とはなんぞ? という方にこそ、聴いてほしい。
-7人体制となって初のオリジナル・アルバム『FlashBack NightMare』は、これまでぜんぶ君のせいだ。の曲を手がけてきた水谷和樹さん、syvaさんだけでない、新たなクリエイター、ソングライターが楽曲提供した曲が並んでいて、ぜん君。の新しい景色が一気に広がった感覚ですね。
如月愛海:ありがたいですね。すいませんね、こんなに曲をいただいてっていうくらい、スタッフさんが”ぜん君。に合わせたら面白いんじゃないか”っていう方にたくさん声を掛けてくれて。しかも思った以上に快い返事がたくさん返ってきたんです。患い(※ぜん君。ファンの呼称)の中には、今までにないことをやる、変化という意味ではもしかしたら嫌だなという方もいるかもしれないけど、ずっと”ぜんぶ君のせいだ。という音楽のジャンルを作りたい”と言ってきたので、いろんな方から楽曲を貰えるのはすごくありがたいし。制作も楽しかったですね。
-7人になってよりバラエティに富んだ表現ができるようになっていることもあって、違和感なく、それでいて新鮮な楽しさがありましたよ。まずアルバムの1曲目となるのが、丸山 漠(a crowd of rebellion/Gt)さん作曲の「SCAR SIGN」で。すでにライヴでも披露していますが、ステージやライヴの流れもガラリと変えるようなラウド・チューンがインパクトあります。
もとちか襲:ライヴでも患いさんたちがめっちゃテンション上がってました。特典会で患いさんに話を聞いたときも、”今はライヴでは声が出せないけど、めっちゃテンションが上がる曲で、すごく好き”って言ってくれる人が多かったです。

-この曲何? これぜん君。なの? っていう感じもありますしね。
如月愛海:なりますよね。一応ライヴでは「Heavenlyheaven」や「ものの恋あはれ」もやっていたので、新しい作曲家の方に書き下ろしてもらったという衝撃は少なかったと思うんですけど。その代わり”そこにいくんだ!?”っていう驚きはあったかもしれないですね。

个喆:ゴリゴリすぎる(笑)。

如月愛海:そうそう。あとは、RISAちゃん(ぜん君。バンド・メンバー)のドラム大変だなとか。

征之丞十五時:ドラムがほんとすごいから。
-メロディやヴォーカルもいろんなパターンがあるし、そのコロコロ変わるタッチでグルーヴを増幅させていく曲でもありますね。どの曲にも言えますが、今回のアルバムは歌ひとつとってもいろんな表現をしている印象です。
个喆:中でもこれが一番不安だった。

甘福氐 喑:難しかったね。

个喆:こんなゴリゴリの曲あまり聴いてこなかったから。歌えるかなぁ? って。

如月愛海:でもこてちゃん(个喆)の高音がハマってる曲だよね。

メイユイメイ:メイは「SCAR SIGN」が一番納得いかなかった……。今の実力は全部出し切っているし、自分のことをもっと歌えると思ってたのかわからないけど(笑)。なんか、納得できなくて。

甘福氐 喑:レコーディングのときも言ってたもんね。

个喆:今一緒に住んでるんですけど、家に帰ってきてからもヘコんでた。

メイユイメイ:3日間くらいヘコみました。
-よほど悔しかったんですね。ふふさんはどうでしたか。
雫ふふ:ふふはもともとa crowd of rebellionさんの曲を聴いていたから嬉しくて仕方なくて。曲が届いたときも嬉しかったですけど、歌ってるときも一番ノリノリで録ってたくらい、幸せでした。
-歌のディレクションについては作曲者の丸山さんからもオーダーがあったんですか。
如月愛海:「SCAR SIGN」は、レコーディングはいつものように和樹さんが録ってくれたんですけど。丸山さんからこういうふうに録ってほしいっていうのは貰っていて、それを和樹さんが深く追求してレコーディングしていた感じですね。だから、丸山さんのエッセンスが8くらいで、和樹さんが2くらいな感じで。でもわりと自由に録ったよね。

征之丞十五時:ひとつの節でも、1回自由にやってみてという感じで。で、変えて歌ってみて? って言われて、こっちのほうがいいねとかを和樹さんがディレクションしてくれた感じでした。

如月愛海:たぶん大変なのはメンバーが7人なので、7人の声を1曲に仕上げていく調整だから、それでレコーディングでもいろいろ考えながらやってくれていたと思います。

个喆:私はレコーディングの順番が最後だったから特に何も言われなかった。1回みんなのを聴いて、はい、こんな感じねっていう。
-順番的には最初に録った人が一番試行錯誤ありそうですね。
もとちか襲:最初って誰だっけ?

メイユイメイ:メイだったかな?

甘福氐 喑:メイだ。で、病んでたんだもんね。

メイユイメイ:一番手だったから、和樹さんもどういう感じがハマるのか試行錯誤で、いろんな歌い回しでやってみたんです。和樹さんも結構、細かくディレクションしてくれるんですけど、それが自分的には思ったようにできなくて、3日間くらい病みました。

雫ふふ:しっかり病んでる。
-アルバムの1曲目でインパクトは抜群でした。且つ、内容的な部分では引き続き、ぜん君。らしく重めの愛が全開になっていますね。
如月愛海:”FlashBack NightMare”と言ってるくらい、昔のことを思い出すとか、傷を背負っていても先に進んでいくという思いがあって。「SCAR SIGN」はそれがそのまま曲になっているので。まずこの曲を聴いてくれたら、アルバムを出した意味がわかるというか。最初に持ってきたという意味でも、大事な曲になりました。

雫ふふ:題名から”傷跡”って言ってますしね。
-そしてシングルでリリースされたみきとPさん作曲「Heavenlyheaven」。これは一転していろんな要素が躁的に詰まって、ポップでウルトラ・キャッチーな曲です。
如月愛海:「SCAR SIGN」での地獄から、天国という流れですね(笑)。

个喆:トゲトゲしててかわいい曲だよね。

-シングルでリリースされたときは、きっと患いさんたちもびっくりしたんじゃないかなと思います。
如月愛海:びっくりしたと思いますね。あとは”懐かしい”っていう感想が多い。全然そんなつもりはなかったんですけどね。ポップさと原点回帰的なものを感じる部分があって。

メイユイメイ:まさにフラッシュバックだね。
-この曲こそ、7人のキャラが次々にどんどん出てくるからこそ、さらに面白い内容になっているなと思いました。
如月愛海:「Heavenlyheaven」よりも慌ただしい曲はぜん君。にいっぱいあるはずなんだけど、7人の声とか歌い方とかで1曲がめっちゃ慌ただしいんですよね。バタバタしてるっていうか、ぜん君。のライヴ感がすごくて。

个喆:ついていけない!

メイユイメイ:ぜん君。なのに(笑)?

如月愛海:作曲のみきとPさんは絶対、ぜん君。を聴いてくれているんだなって思うくらい、ハマったよね。

もとちか襲:再47都道府県ツアー”Sicutie & Stupid Tour 2021″でも披露していたんですけど、もうそれ以上にめっちゃやってきたんじゃないかっていうくらい、自分たちにすっと入ってきて。「Heavenlyheaven」が始まったら、きたきた! ってテンションになれる。

甘福氐 喑:患いさんもあまりに馴染んでいて、すぐに一緒に踊ってくれるし、もう歌えるよねっていうレベルまでいってると思う。

如月愛海:あとはこれを聴いているときの患いさんが、みんな笑顔だから。セットリストを組むときも、この曲が入るだけで絶対笑うシーンがくるから、よりあったかい曲にも聞こえるんですよね。忙しい曲ですけど(笑)。ねち(甘福氐 喑)は、みきとPさん好きだよね。

甘福氐 喑:みきとPさんが大好きで、ボカロとか聴いて育ってきたので、今回楽曲提供してもらえるって聞いた瞬間、メンバーの中で一番テンションが上がって。実際に楽曲がきたときも一番テンションが上がって、ライヴやってるときも一番テンションが上がってます(笑)。

もとちか襲:とにかくテンションが上がってると(笑)。
-甘福氐さんが聴いても、みきとPさんが、ぜん君。をイメージして曲を書いてくれたんだなっていうのは感じるんですか。
甘福氐 喑:感じますね。イントロを聴いた瞬間はみきとPさんっぽさ、ボカロっぽさがあったんですけど、そこに自分たちの声が入ってくるにつれて、ぜん君。の曲になっていくのも感じるし。本当にみきとPさんはぜん君。を聴いてくれていたんじゃないかっていうくらい、みきとP節とぜん君。節がマッチしているのは感じるよね?

征之丞十五時:感じる。

甘福氐 喑:ボカロも意識しつつ、ぜん君。にも寄せてきてくれたのかなって感じました。

雫ふふ:やっぱりみんなの声が入ることでぜん君。になるよね。

甘福氐 喑:うちらも絶対、これをぜん君。の曲にするぞっていう気持ちで始めたからね。自分たちのものにはなったかなって感じます。
-レコーディングはどうでした?
如月愛海:もう全然記憶がないくらい、前のことに思えるんですけど(笑)。特に何も言われなかった気がする。

个喆:个喆はめちゃくちゃ言われたよ。”个喆が出すぎだねぇ”みたいに言われて。みんなに合わせようっていうのはあった。

もとちか襲:たしかに、この曲は和樹さんがレコーディングをしてくれたんですけど、みんなと合わせるという意識はすごくあったかも。サビは特に和樹さんがこだわってくれて、7人が気持ち良く揃うようにって何回も録ったので。サビがきたー! 感がすごくある。

如月愛海:他の人から貰った曲だからというので、和樹さんはその人の音楽性を尊重しながらディレクションしてくれたんですよね。和樹さんのおかげもあって、ぜん君。節が込められた部分はあるんですけど、すごく曲を尊重してレコーディングをしていました。
2022年は7都市12公演のツアーに始まり、4月3日にはTOKYO DOME CITY HALLでの単独ライヴが控えている”ぜん君。”。メイン・ソングライターに加えて、ぜん君。では初めて様々な作家陣が百花繚乱な曲を書き下ろしたアルバム『FlashBack NightMare』の曲がライヴに新たなエッセンスを加え、7人のぜん君。の面白さが増している今、ニュー・シングルも投下。「浪漫事変」は、”けいおん!”や多くのアーティストの曲を手掛けるTom-H@ckと、杉下トキヤ(ex-Last Note.)が作曲した。世界が色づいていく出会いの瞬間から、猛ダッシュで気持ちが駆け上がっていく顛末がポップに表現された。ぜん君。らしい暴走、妄想にもかわいらしさがあって、よりキャッチーな1曲だ。(吉羽 さおり)
現体制初フル盤はぜん君。史上初、馴染みのソングライターに加えてバンドマンからボカロPなどの作家陣を招き、ぜん君。サウンドの新たな地平を切り拓く作品に。どの作家もぜん君。の可能性を研究し楽しんだのだろう。この曲をぶつけてくるかという癖のある曲が揃う。幕開けは丸山 漠(a crowd of rebellion/Gt)による「SCAR SIGN」。ヘヴィなギター・リフによるプログレッシヴな展開で、7色の歌声やシャウトが矢継ぎ早に繰り出される攻撃性の高い曲だ。またétéオキタユウキ(Gt/Vo)による「Underscore」は、彼らしいポリリズムやDjent的なサウンドにポエティックな歌が重なる。ライヴでもすでに人気の、ボカロP ど~ぱみんによる「ものの恋あはれ」のポップさも楽しい。(吉羽 さおり)
5月にスタートした47都道府県ツアーが11月2日に東京TSUTAYA O-EASTでファイナルを迎える。このツアー終盤にリリースとなるのが13枚目のシングル『Heavenlyheaven』。デビュー以来、作曲編曲は水谷和樹、syvaが手掛けてきたが、タイトル曲は作曲がみきとP、編曲をみきとPとYK from 有感覚のタッグで、ぜん君。と新しいクリエイターとの出会いの曲でもある(作詞は変わらずGESSHI類)。ポップでスピード感のあるサウンドとメロディックなサビが強い印象を残すJ-POP的キャッチーさを軸に、7人体制のカラフルなヴォーカルやシャウトの表現の遊びが生かされた。再新録アルバム以降の作品で、ぜん君。の新しい魅力を掘り起こした、今後の展開の呼び水になるシングルだ。(吉羽 さおり)
7人の新体制ぜん君。となって、3月に発表した『Q.E.D.mono』に続き、その第2弾となる再録アルバム。これまでもメンバーが変わった際に再録盤を発表し、サウンドや歌詞などもその都度アップデートされてきたが、この2作は完全版とも言えるもので、ヴォーカルや歌詞はもちろんサウンド、ミックスがさらに洗練されて、曲の魅力やぜんぶ君のせいだ。の魅力を新たに掘り起こすようなアルバムになっている。7人というぜん君。史上では最も大所帯のグループにはなったが、それぞれの歌のバランス、ヴォーカルの構成の妙が光る。特に今回はエモーショナルな曲や「Teardust」など疾走感のあるストレートな曲、アルバムの中などで際立つ存在だった曲などが再構築され、新たな輝きを放っているのは嬉しい。(吉羽 さおり)
新メンバーが加入し、7人体制での47都道府県ツアー中に発売となった現体制での再録アルバム。「WORLD END CRISIS」でスタートし、感情の激流に今にも心が崩壊しそうな危うさから、もう一度力を取り戻していく「革鳴前夜」へと続く。「メスゲノムフェノメノン」、「オルタナティブメランコリー」、「キミ君シンドロームX」、「せきららららいおっと」など、妄想たっぷりでつんのめっているのはこれぞぜん君。の不器用で、それでいてキャッチーな曲も並んでいる。捻くれてしまう自分へのアンセム「When you 2 WANT」があれば、ひとりの痛みを知るからこその強さも「MONOLOGUE」で歌える。カラフルな7人の声色が寄り添い、せめぎ合って成立する、ぜん君。の全方位がパッケージされた作品だ。(吉羽 さおり)
解散したレーベル・メイト、ゆくえしれずつれづれからメイユイメイ、个喆のふたりが新メンバーに加わって、新たな5人体制でリリースした前作『インソムニア』から、さらに7人体制になりパワーアップしたぜん君。のニュー・シングル。「インソムニア」が脱退したメンバーの想いも汲み、それをまた背負っていく曲なら、今回はc/wの「never ending xxx」と「堕堕」で、新たなぜん君。で思い切りアクセルを踏み込んで暴れまわっている。ゆくえしれずつれづれの武器であったシャウトもたっぷりと盛り込み、勢い余ってスピンするようなハイパーなミクスチャー・サウンドにのせ、カラフルな7人のヴォーカルが四方八方から飛び出してくる。遊び心を全面に、フルスロットルで恋に、君に堕ちていくライヴ・チューンだ。(吉羽 さおり)
通算11枚目となるシングルは、3人のメンバー脱退を経て、新たな3人(甘福氐 喑、もとちか襲、雫ふふ)が加入した新体制での第一声になる。結成時から、メンバーやグループの人数の変化を繰り返してきたぜん君。だが、そのたびに新たなカラーを盛り込みながらも、芯の部分は変わらず、ひとりの人間のように成長をしてきた過程がある。成長痛もまた滋養にしてきた時間だ。そして、この『インソムニア』でさらにスピードアップして、追いかけてきた夢に向けてロマンチックに加速を遂げている。今の5人は、それぞれ濃いキャラを持ちながらも、より強固な思いで一体化している感触だ。ヴォーカルの感じとしては、今までで一番バランスが良くてポップ性が高く、ここからまたどんな表現をしてくれるかも楽しみだ。(吉羽 さおり)
新体制初となる5作目のアルバム『或夢命』。今年に入り、メンバー脱退、そして新メンバー2名が加入し、休む間もなく全国ツアーという激動の時を過ごしてきた。印象的には4年間の活動の中でも、グループの佇まいや歌声などの面で一番の変化があったが、今作で感じるのは、ここまで紡いできたぜんぶ君のせいだ。の歴史を否定することなく、背負いながら前に進み、音楽的にもスキル的にも進化をしているということ。メンバー5人がそのことに意識的であり、それを暑苦しくなく、ナチュラルに音楽としてポップにロックに、ユーモラスにと表現している。その空気感がいい。試みのある新曲をはじめ、ライヴの定番曲の2019年版も収録。今作だから歌える「世界にたった一人ちっぽけな君を」の温かな眼差しにも注目だ。(吉羽 さおり)
シングルと同発の再録アルバム。全17曲、ライヴのセットリストをイメージした選曲で、ぜん君。のキラーチューンが並ぶ。とはいえ、ヴォーカルの歌割りが新体制5人で新たに構築された曲となっていて、新メンバーふたりの声のキャラクターやニュアンスも加わった。初期のころからの代表曲も多く、これまでもメンバーが変わるたびに何度か再録されている曲もあるが、ライヴを重ねていることもあって、再録のたびに曲としての精度が上がっている。ポップでシアトリカルな曲はより振り切って色濃く、エモーショナルな曲はより豊かに、曲の世界観が立体的となった。第2弾が10月にリリースされ、ロックな曲たちもアップデートされていく予定だ。常にノンストップで進む、彼女たちのスピード感も味わえるアルバム。(吉羽 さおり)
新メンバーふたりが加入して、再び5人体制となったぜん君。の第1弾シングル。「AntiIyours」では、5色のヴォーカルになったからこその、そして活動を重ねた今だからこその新たな試みで、これまでの曲ではあえて入れてなかったハーモニーやユニゾンのパートも導入した。これぞぜん君。という強さやキュートで、ポップでぶっ飛んだ目まぐるしさもあるが、その響きには新鮮さがあり、キャッチーに刺さるその深さもグッと増している鮮やかな曲だ。カップリング「唯君論。」は再録曲だが、こちらも成長を重ねた今のメンタリティが歌詞をアップデートさせ、細かなところが変化。5人での第1弾という大事な1枚での再録曲として、私と君(ぜん君。とファンである患い)とのかけがえのない濃密さを改めて聴かせている。(吉羽 さおり)
ぜん君。初の両A面シングル。「Natural Born Independent」は高揚感のある美メロが冴え、メンバー4人それぞれのヴォーカルがエモーショナルに乗るロック・チューンだ。右へ倣え的な空気にはそっぽを向いて、自分が選んだ道を行く、その強い意志を込めた1曲となった。「ロマンスセクト」は、ヘヴィなギター・リフと硬質のビートに歌が絡まりグルーヴする1曲で、こちらは”ぜん君。節”たるポップでファンシーで、且つ猛烈に熱い歌となっている。7thシングル『革鳴前夜』に続いて、加速するぜん君。がさらにアクセルを深く踏み込んでいく、エネルギーとなる2曲。ライヴでのパフォーマンスがタフになり、会場のキャパを着実に上げている今に相応しいファンファーレ的なシングルだ。(吉羽 さおり)
前アルバムから1年経たずしてリリースとなる4thフル・アルバム。この間にも再録アルバムや2枚のシングルを発表し、全31公演にわたったロング・ツアーを完走、ぜん君。史上最大規模となる渋谷TSUTAYA O-EASTワンマンも即完で成功させた。約3年の中で最も加速を極めた活動で、個々人が歌やぜん君。へのモチベーションを上げ、グループとしての強さと個性をビルドアップしてきた。その成果やエネルギーを爆発させているのが今作だ。ぜん君。と言えば、捻くれた、遊び心満載のアトラクション的ポップも聴かせてくれたが、今回はバンド・サウンドでソリッドに、正統派のロック・チューンも真正面から表現している。サウンドにそれぞれのタフさがしっかりと乗った強力なパンチ力が痛快。目が離せない存在になっている。(吉羽 さおり)
昨年末のシングル『せきららららいおっと』に続く6枚目のシングルは、表題曲「トナリコレアラタ」を筆頭にポップなぜん君。節が全開。”君”を想うラヴ・ソングでも、これまではコンセプトである”病みかわいい”の病みが強めな、妄想をこじらせた重い女の子であることが多かったが、今回は恋する女の子のかわいらしさをまっすぐお届けする曲になった。相手のことがどれだけ好きかのめくるめくお花畑的世界でなく、自分が強く変わっていこうという決意を歌にしていて、より共感性も高い内容だ。c/wの「ヴぁいらるらびりんす」はオリエンタルなエレクトロ・チューン、「ROMANTICISM」はキュートなエレクトロ・ポップと、フレンドリーなサウンドでキャッチーさも抜群。次なるステップを見据えたシングルだ。(吉羽 さおり)
前作『Egoistic Eat Issues』からわずか3ヶ月でのリリースとなるシングルは、メンバー脱退を経て4人となった彼女たちの”今”と”意志”を伝える。「せきららららいおっと」は、カラフルでポップな片(過多)想いソングであり、めまぐるしく押し寄せる感情と妄想をロックやEDMといった多展開のサウンドで表現し、グループのコンセプト”病みかわいい”を今一度思い起こさせる曲となった。「Unknown Carnival」では、4人の想いをまっすぐ突き刺すように歌う。ぜん君。と言えば高音でのシアトリカルなヴォーカルが特徴だが、この曲では低音が効いている。フラットなメロディで射抜くように歌われるのが新鮮だ。いろいろな困難はあったけれど、”笑え”と自らを鼓舞する歌が力強い。(吉羽 さおり)
1stアルバム『やみかわIMRAD』、2ndアルバム『アニマあにむすPRDX』を再録した2枚組アルバム。この2作ともに現ラインナップとはメンバーが変わっていることもあり、またパフォーマンスやグループとしての意識も変化してきた今だからこその再録作品となった。歌割りやサウンドにも手が加わり、”単なる再録音”を超えたものになっているのは、最新アルバム『Egoistic EatIssues』で知った人も、ずっと追い掛けてきたリスナーも楽しめるところ。1,080円という良心価格も、新旧のファンに手に取ってもらいたいという思いから。結成からフルスロットルで突き進みながらも、メンバー交代など何度も壁にぶち当たりつつ、それでもスピードを緩めずに生傷を作って驀進するぜん君。が詰まった作品だ。(吉羽 さおり)
色とりどりのヴォーカルがシアトリカルな曲を引き立てる「独白園」でスタートする、3rdフル・アルバム。悲しみや後悔でズブズブのひとりぼっち感から、脳内が一気にお花畑化していく恋愛の暴走まで、激しい感情のアップダウンは相変わらずだが、そのドラマやシーンをより表情豊かに表現している作品だ。スピード感溢れる曲はさらにスリリングに、パワフルな曲はパンチ力を鍛え、猫の目のように展開していく曲は遊び心たっぷりでキャッチーに、繊細な曲は歌の機微を大事にと、曲を自分たちのものにする咀嚼度の高さが窺える。結成からメンバー交代があったり、今作のリリースを前に未来千代めねが喉の病気で脱退するなど困難はあるが、それも滋養に一歩一歩進む強さを増した。ぜん君。の軌跡が詰まっている。(吉羽 さおり)
「わがまま新生Hominina」(Track.1)と、「ここにおいで with まれ・A・小町」(Track.2)、「飢えそなりてぃ」(Track.3)を収録した4thシングル。新メンバーふたりが加入し2作目のシングルだが、前作が新生ぜん君。の自己紹介だとすれば、今回はいきなりフルスロットルで突き抜けて、ポップにスパーク。コンセプトの、”病みかわいい”の”かわいい”の比重大きめ(厄介な”病み”っぷりもあり)で、派手なシンセ・サウンドで君への想いを炸裂させている。レーベルメイトのゆくえしれずつれづれのまれ・A・小町をゲストに迎えた「ここにおいで」の包容力ある曲も新鮮だが、続く「飢えそなりてぃ」のEDM感は驚きだ。内容的には、歌って踊るメジャーなグループを皮肉ったりしているとか、してないとか。やりたい放題なシングルだ。(吉羽 さおり)
メンバー脱退があり、フレッシュなメンバー(咎憐无、未来千代めね)が加入した新体制での初シングル。2ndフル・アルバム『アニマあにむすPRDX』以降としても初のシングルで、サウンド的にも新たなトライや深化がある。タイトル曲は、モダンで、ダンス・ミュージック的なアレンジが施されたノイジーなギター・サウンドが流麗で美しい。五月雨式に5人のヴォーカルが乗っていくメロディが、たくさんの言葉と感情と、募るぼっち感と、とげとげとしたノイズと共に、どっと耳に流れ込んでくる曲だ。カップリングはソリッドなロック「ざふぁいふぁいそっ」と、扇情的なピアノがドラマを彩る「あおはる」。「あおはる」はこれまでのぜん君。の妄想力と、感情過多で暴走するパワーを踏襲。これはこれでなんだかホッとする。(吉羽 さおり)
今年1月に初の全国流通盤としてリリースされた1stアルバム『やみかわIMRAD』から1年未満で、2ndアルバムをリリースする”ぜんぶ君のせいだ。”。結成から約1年の間にも、メンバー加入や初期メンバーの脱退があったりと激動のときを過ごしつつ、精力的なライヴ活動で会場のサイズを広げながら突き進んでいる彼女たちの今を詰め込んだ今作。レーベルメイトであるインスト・バンド Gauche.の水谷和樹が作るハイパーにアップダウンするメロディと情報量たっぷりのポップ・サウンドや、syvaの作るヘヴィなロック・サウンド、そこに5人それぞれのキャラクターが波状攻撃のように歌を乗せて疾風怒濤の展開に。5人の個性が際立ってきたゆえ、グループとしての物語も加味された進化のアルバム。(吉羽 さおり)
情緒不安的気味に揺れ動く、ジェットコースター的な感情そのままに、くるくると展開するカラフルなロックを、引っ込み思案で、誇大妄想な、厄介な心の内をポップに響かせてしまうタイトル曲「僕喰賜君ノ全ヲ」。内省的な自分とそんな自分自身を客観視するシニカルさも持ったTrack.2「痛カルマバ○ス」。そして、アグレッシヴなビートと分厚いギター・サウンドで思春期から大人へと変わりゆく成長痛を歌うTrack.3「拝啓、おとなグラム」と、共に気持ちと想像ばかりが肥大していってしまうような、人生の青い時期が歌われる。この感情過多で、うーんと頭を抱える感じは、あるあるな状況なのではないだろうか。根っこに渦巻くものはヘヴィだけれども、それをとてもファンシーにラッピングして手渡してくれるのが、ぜんぶ君のせいだ。だ。(吉羽 さおり)
溜め込んだエネルギーと初の試みとのビッグバンが生み落とした、カラフルで愛おしい悪夢の調べ
2周目の47都道府県ツアーに突入し、グループとして強く深く磨き抜かれた7人。 現体制での再録アルバム第2弾で証明するぜん君。のすべて
紆余曲折もあったぜん君。がひとつの確固たる形になった――その証明が詰まった再録アルバムをリリース
最強ラインナップで2021年を駆け抜ける、ぜん君。の果てしない欲望
新メンバー3人が加入!新体制で叶える武道館へという初志貫徹の思い
ここからの夢と景色への青写真となる5thフル・アルバム『或夢命』完成――新たなタームへ突入したぜん君。が得た手応えを語る
ニュー・シングル「ぜんぶ僕のせいだ。」で笑顔で流れる、温かな涙
新体制の5人となったぜん君。の今とこれからについて
バイトを選ぶときに、今の自分にないものを選んでみるのもいいんじゃないかな(如月愛海)
ぜん君。魂全開の初の両A面シングル・リリース! 『革鳴前夜』、そしてZepp Tokyo成功を経て、4人が見つめるヴィジョンとは
既存の概念をぶち壊す、”ぜん君。教”の新たなる経典の誕生!
最長ツアーを経て次なる野望を手に入れる、4人のカラフルな改革の音
コンセプト”病みかわいい”を再定義する、ポップにして熱い4人の宣言書が完成
病みかわいいをアップデートした、再録にして最新形アルバム『新音』が完成
メンバーいわく、情緒不安定アルバム!?泣いて笑って思わぬ気持ちと出会う感情のジェットコースター
進化のスピードを上げ、貪欲に愛を欲しがり続ける新生ポップスが誕生
いろんなことがあって、それでも立ち向かっていく3人と、そこに加わってくれたふたりの、”今まで以上のやつをやるよ”っていう気持ちが強く出た
新体制となったぜんぶ君のせいだ。、激動の日々を語る
エクストリームな愛情と切なさと自己愛もたっぷりこもった2ndフル・アルバムが完成
新曲込みの全21曲がノンストップ! 感謝とヘヴィな愛が詰まったミックスCDが完成!
“病み”と”かわいい”をポップに爆発させるアイドルが登場
"病みかわいい"をコンセプトとした、ぜんぶ君のせいだ。――新メンバー含む、個性豊かな5人のプロフィールを紹介!
2021.11.23 @下北沢LIVEHOLIC
2021.11.02 @渋谷TSUTAYA O-EAST
2021.08.23 @下北沢LIVEHOLIC
2021.03.27 @LIQUIDROOM ebisu
2020.11.03 @Zepp DiverCity(TOKYO)
2020.07.24 @中野サンプラザ
2019.06.09 @下北沢LIVEHOLIC
2019.01.20 @Zepp Tokyo
2017.09.10 @川崎市東扇島東公園
2017.06.28 @下北沢LIVEHOLIC
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