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LIVE REPORT
Japanese
Skream! マガジン 2022年01月号掲載
2021.12.18 @下北沢LIVEHOLIC
Reported by 山口 哲生 Photo by watanabe”KOOL”syo
現在、約3ヶ月にわたる全国ツアー”RED Tour 2021-2022″を開催中のAIRFLIP。ツアー初日の下北沢LIVEHOLIC公演には、ゲストとしてFOUR GET ME A NOTSが出演した。AIRFLIPのメンバーいわく”大好きな先輩”からの熱い激励を受けとった彼らは、最新アルバム『RED』の1曲目でもある「Mayday」でライヴをスタート。Satoshiがギターをかき鳴らしながら歌い始めると、フロアから拳が上がり、高揚感を強烈に上げていくポップ・パンクに、場内の熱が一気に高まっていく。新曲の手応えをバッチリと感じたようで、ワンコーラスを終えたあと”シモキタいい感じ!”とSatoshiが叫び、その勢いを加速させるように「New Coaster」へ。Fujimon(Ba/Cho)がオイコールでオーディエンスを焚きつければ、Gucciもエモーショナルにギター・ソロを弾き倒し、矢継ぎ早に曲を繰り出していく。

今回のツアーは、アルバム『RED』のリリース・ツアーなのだが、初日の段階ではまだ発売前という状況。しかし、陽性なサウンドを走らせていく「The Fighter」にしろ、Satoshiの伸びやかなハイトーンに、GucciとFujimonのコーラスが寄り添って楽曲をより鮮やかにした「Water Mirror」にしろ、この日披露された新曲はどれも好反応だ。ツアーを通して、ここから楽曲がしっかりと育っていく確信を、メンバーもフロアも感じていただろう。

そこからも”ポップ・パンクは好きか!?”というアジテーションから突入した「Butter Kids」や、「Call Me David」ではフロアを激しく揺らし、「Lost Wave」ではハードでアグレッシヴなサウンドで駆け抜けていたのだが、サポート・ドラムのMasunori含めて、メンバー全員が終始笑顔。そんな彼らの姿であり、音がオーディエンスに伝播し、盛り上がった熱によってメンバーのテンションが上がるという、(この数年どうしても体感しにくかった)なんともライヴ然とした空気が場内いっぱいに広がっていた。もちろん感染対策のため守らなければならないルールもあり、”俺らが本当にやりたいライヴができるのは、もうちょっと先になりそう”とSatoshiも言う。しかし、”少しずつもとのライヴハウスになってきて嬉しい”と話し、新型コロナウイルスの影響で活動が思うようにできなかった時期を振り返りながら、その期間で”改めて自分たちが活動を続けていく意味を学べた”と、フロアに語り掛けた。

“もし、ここで音を止めてしまったら、今までの思い出がすべて消え去ってしまうような気がして。これからも、続けていく限りはみんなにも出会えると思うし、人生が豊かになると俺は信じているので、俺は歌っていきます。大変な時期やし、みんなもそれぞれの場所で戦ってると思うけど、もし今日のライヴで元気を得られたら、それを落ち込んでいる人たちに分けてほしいし、もし自分の元気が足りなかったら、俺らのライヴに来てくれたら、いくらでもちょっとだけ背中を押すから。またライヴハウスで会いましょう!”(Satoshi)

音を止めずに続けていく。急遽ダブル・アンコールとして届けられた「We Promise」まで、徹頭徹尾、そんな彼らの意志が強く漲るツアー初日だった。今回のリリース・ツアーは3月まで続くので、ぜひとも今の彼らが作り上げるライヴを体感してもらいたい。また、最新アルバム『RED』は、彼ららしいポップ・パンクを磨き上げつつ、新たな挑戦を試みた作品でもあるのだが、後者にあたる楽曲は、発売前ということもあり披露されていなかった。それがここからどんな影響を与えていくのか。それも含めて、このツアーで彼らが得るものを楽しみにしたい。
3人体制になっても、その足を止めることなく駆け抜けた2021年を締めくくるタイミングで放たれる、現体制初のフル・アルバム。1曲目の「Mayday」から、AIRFLIPらしい爽快感たっぷりの楽曲を次々に畳み掛けていくが、メリハリを利かせたアレンジメントによって、これまでよりもドラマチックさが格段にアップした。心地よいメロディが力強く耳に飛び込んでくる。クローザーの「New Year’s Day」では、煌びやかなディレイ・ギターを押し出したサウンドで新たな挑戦を試みていて、またここからさらなる広がりを見せそうな予感も。バンドのカラーとしても使用している赤色(=RED)をタイトルに掲げ、勇気と希望を真正面から高鳴らしたポップ・パンクに、心も身体も激しく揺さぶられる。(山口 哲生)
冒頭曲「Under The Rainbow」から従来のAIRFLIPとはひと味違うことがわかるだろう。2ビートを用いた1分台のショート・チューンで幕を開けるミニ・アルバムは、ツアーで感じた経験を落とし込んだ野心作。何よりライヴハウスを意識し、フィジカルに訴えるスピードやダイナミズムを重視した楽曲がずらり。モッシュ&ダイブしたくなる音像は、コロナ禍においては難しいけれど、いつか揉みくちゃになれる日を想定して作られており、聴いただけで汗が吹き零れそう。今作はKubotyをサウンド・プロデュースに迎えたこともあり、メロディック/ポップ・パンク色は強まった印象。アニメ”EX-ARMエクスアーム”OP曲「Rise Again」を含めて粒揃いの楽曲群だ。(荒金 良介)
元YELLOWCARDのWilliam Ryan Key初プロデュースによるメジャー1stフル・アルバム。OP曲「Fly Away」から爽やかな歌メロが空間一杯に広がっていく。「Meaning」は”ウォー! ウォー!”の合唱パートを仕込んだ曲調で、ライヴで汗だくになって拳を突き上げたくなる高揚感が詰め込まれている。また、2ビートで突っ走る「Sunday」も迫力満点だが、デモ時代の曲「Lost Wave」はエッジ際立つリフがかっこ良く、90年代のメロディック・パンクが頭を過る硬派な曲調。そう、初のフル・アルバムということもあり、曲調のバラエティも豊かで粒立ち鮮やかなナンバーが揃った今作。「Days In Avenue feat. William Ryan Key」はRyan自らも参加し、ポップ・パンク好きにはたまらない1枚だ。(荒金 良介)
約1年ぶりとなる6曲入りミニ作は、彼らの現在地を刻みつけた1枚に仕上がっている。洋邦のポップ・パンクから多大な影響を受けてアウトプットしている楽曲群は、どれも耳にスッと馴染みキャッチーな輝きを放つ。さらに英語と日本語、あるいはその両方をブレンドさせた歌詞は強力なフックとなり、一緒に口ずさみたくなる親しみやすさがある。頭を空っぽにして身を委ねたくなる快活なサウンドを鳴らす一方、メッセージ性を込めた歌詞もじっくり読み込んでもらいたい。今作も豊かな球種を取り揃え、全編日本語詞で挑んだ「Way Home」は怒濤の2ビートで攻めまくっているし、壮大なスケール感で聴く者を包む「Star Journey」にはゲスト・ヴォーカルにRyan Key(ex-YELLOWCARD)が参加している点も要注目だ。(荒金 良介)
ノイジーなギターでエンジンを吹かし、止まっていたときを動かしていくような物語の始まりを感じる「RPG」で始まるEP。哀愁混じりで徐々に高揚感に満ちていく男女ヴォーカルのハーモニーはフォゲミらしく、続く「Free will」の、パワフルなメロディック・サウンドと螺旋状に登っていくメロディの開放感も、これぞフォゲミだ。泣きのある歌心やメロディック・ファンの琴線に触れつつ、「Cat and myself」では新たなタッチで楽しませてくれる。ノスタルジックなポップスの香りを漂わせる心地よいテンポ感のギター・サウンドに、エアリーな男女ヴォーカルが物語的に掛け合っている。アンニュイなメロディ・ラインが新鮮だ。3人が今やりたい曲を持ち寄った自由な空気が駆け抜ける、その爽快な風が気持ちいい。(吉羽 さおり)
通算6枚目で移籍第1弾となるアルバム。心機一転の意味合いもあるだろうか、心の火を灯し続ける1ダースの曲が収録された。メロディック・シーンの男女ツインVoの草分けと言っていいフォゲミ。哀愁交じりのグッド・メロディの泣きや歓喜をブーストさせ、そのハーモニーで繊細な感情表現をも鮮やかに響かせる彼らの真骨頂が、ここに詰まっている。Track.3やTrack.4では、高橋智恵(Vo/Gt)がメインで石坪泰知(Vo/Ba)や阿部貴之(Dr/Vo)がコーラスで彩り、Track.9やTrack.11などは、石坪がメインとなり陰影のあるコーラスで曲を盛り上げる。メロディ・ラインも磨きがかっているが、ツインVoやコーラスの絡みもまた円熟の域。曲の炎も煌めきも引き立てている。(吉羽 さおり)
スピーディなビートと上昇感のあるメロディが爽快な「Sail」で始まり、紅一点・高橋智恵がメイン・ヴォーカルの「Music is my life」ではFOUR GET ME A NOTSのポップ・サイドを色濃く打ち出し、続く「Set you free」はこの3人の真骨頂たる泣きのメロディでシンガロングさせる。今回はいずれの曲もこれまで以上にブライトに、曲のチャーム・ポイントを磨き上げている。今後ライヴ定番曲として長く愛されるだろう曲が、1ダース収録された。ベスト盤以降初のオリジナル作だが、これもまた現在進行形のベスト、と言える内容だ。力の入ったアルバムだが、それぞれの曲は程よく肩の力が抜けているのもいい。グッド・メロディがどんどん湧き上がってくる興奮と、アイディアを試す開放感とが絶妙なバランスを保っている。バンドをますます楽しんでいる今が見える1枚。(吉羽 さおり)
疾走感のある2ビートに、ブライトなメロディがのる陽性メロディックもあれば、哀愁味のあるエモーショナルな歌もある。高橋智恵のハイトーンが映える曲や、石坪泰知の熱いヴォーカルが冴える曲も、男女ヴォーカルのユニゾンで攻める曲もある。高速2ビートだけでなく、じっくりと情景を描く阿部貴之のドラムによる沁みる曲も、また聴かせる。わき目も振らずに突っ走っていたころから、3人にとってのいい曲とは何かという試行錯誤や、さらなる覚醒へと、クロニクル的に並んだ曲にここまでバンドが歩んできた充実した時間が刻まれたベスト盤だ。キャリアを重ねて、成熟には向かっているけれど、曲とともにいつでも青春のとある1ページに戻れる。切ないような、焦燥感で狂おしいような、そんな琴線に触れる彼らならではの”節”を聴いて欲しい。(吉羽 さおり)
男女ツイン・ヴォーカルのスリー・ピース・バンドFOUR GET ME A NOTSの約1年半ぶりとなる3rdアルバム。彼らの持ち味といえる疾走感溢れるグッド・メロディと、このバンドの専売特許である石坪 泰知(Vo/Ba)と高橋 智恵(Vo/Gt)による男女ツイン・ヴォーカルの掛け合いは今作も健在。彼らの楽曲、演奏スタイルから対バンなどは現状パンクに寄っているが、彼らの持つポップ・センスは決して狭いジャンルに留まらず今作でもっと多くのロック・リスナーに受け入れられるだろう。全曲シングル・カットができるほど自己主張が強い楽曲が並ぶが、硬いアルペジオから一気にはじけるミドル・チューンのTrack.7「Cosmos」は彼らの新しい光を感じさせるキラー・チューンだ。(伊藤 啓太)
苦境の中で勇気と希望を真正面から高鳴らせた現体制初のフル・アルバム
ライヴ・シーンに向けて、疾走感のある2ビートを多めにしました
ほんとに集大成みたいな位置づけの作品ができた
大阪発ポップ・パンク・バンド AIRFLIPの新たな旅の始まりを告げるメンバー4人で作り上げたポジティヴなマインドの新作完成
音楽や、音楽を愛する人へ、ライヴハウスへ、そして地元へ 。たくさんの”DEAR”を普遍のメロディに託したニューEP完成
不屈のメロディック・パンクが帰還!鮮やかに心を燃やし続けるアルバム『KEEP THE FLAME』の完成
自分たちのやりたかったことが、今までよりもクリアに入っている
この3人じゃないとできないことは、バンドを続ける支えになった
“今すごくポジティヴで、バンドが楽しい”――その言葉の背景を探る
2021.12.18 @下北沢LIVEHOLIC
2020.02.24 @渋谷TSUTAYA O-Crest
2015.06.20 @下北沢LIVEHOLIC
2013.05.02 @渋谷CLUB QUATTRO
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Skream! 2022年04月号

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