お値段10万円超!Mark Levinsonが造ったワイヤレスヘッドホン「No5909」が奏でる音の価値|@DIME アットダイム – @DIME

「JBL」「AKG」といったオーディオブランドを展開するハーマンインターナショナルは、同社のハイエンドオーディオブランドで、アンプやディスクプレーヤーが有名な「Mark Levinson(マークレビンソン)」から、ブランド初となるワイヤレスヘッドホン「No5909」を発表。発売は2022年6月を予定しています。

販売標準価格は12万1000円。高級オーディオブランドらしい価格帯であり、一般的なコンシューマー向けヘッドホンとはいえません。高性能・高音質が特徴のソニー「WH-1000XM4」は4万4000円(ソニーストア価格)、アップル「AirPods Max」は6万7980円(Apple Store価格)と比べても、価格の差は歴然です。
オーディオの世界は奥が深く、20~30万円を超える製品も決して珍しくはありません。こういった製品と比較すると、12万1000円の「No5909」は“ハイエンドオーディオへの入り口”にふさわしいヘッドホンなのかもしれません。
とはいえ、10万円越えのヘッドホンをいきなり購入する人はなかなか少ないでしょう。今回、発売に先駆けて実機をお借りできたので、普段使いされることが多い、5万円以下のワイヤレスヘッドホンと何が違うのかに着目しながら、レビューをお届けしていきます。
「高級オーディオの世界に手を出してみたい」「一般的なヘッドホンと何が違うのか」と気になる人は、ぜひ確認してみてください。
「No5909」は、耳をすっぽりと収められるオーバーイヤー型のヘッドホン。黒を基調としたボディに赤の指し色が入った、シンプルながら重厚感のあるデザインを採用しています。

バンド部分、耳あて部分にはレザー素材が採用されており、それぞれふかふかのスポンジが入っているので、着け心地は抜群です。レザー素材の場合、長時間使用していると、蒸れが気になってくるのですが、耳当たりがさらさらしており、圧迫感も少ないためか、あまり苦痛はありません。スポンジがかなり柔らかいので、メガネの上から着用しても痛みを感じないほどです。

本体側面には、電源ボタンや音量調節ボタン、ANC(アクティブノイズキャンセリング)のオン/オフが切り替えられるボタンが配置されています。ここは、一般的なコンシューマー向けヘッドホンとあまり変わらない部分ですね。

購入時には、3.5mmヘッドホンジャック・USB Type-Cケーブル(1.25m/4m)、USB Type-C・USB Type-Cケーブル(1.25m)の計3本が同梱されており、有線ヘッドホンとしての利用も可能。特徴的なのが、有線で利用する場合、デジタル接続とアナログ接続の両方ができる点で、PCとのデジタル接続では最大96kHz/24bitのハイレゾ音源の再生ができます。音質については後ほど詳しく触れますが、無線/有線のどちらでも高音質が楽しめる、高級オーディオブランドらしい設計になっています。
3種類のケーブルに加え、各種変換コネクタも同梱される。
本体質量は約340gで、決して軽くはありませんが、重厚な見た目の印象ほどずっしりはしておらず、長時間の利用でもストレスになることはありませんでした。サイズ調節も、カチカチと段階的に行うのではなく、ある程度自由な長さに調節できるので、頭にフィットしやすくなっています。

高級オーディオブランドの、10万円越えのヘッドホンとなると、気になるのはやはり音質です。
今回は、筆者が普段頻繁に聞く邦楽ロック、クラシック、EDMといったさまざまなジャンルの音楽を試してみました。いずれのジャンルにも共通していえることは、とにかく“フラットで伸びやかな音”が楽しめるという点です。

本製品は、40mmベリリウムコーティング・ダイナミック型ユニットを採用しており、再生周波数帯域は20Hz~20kHz(ワイヤレス接続時)、10Hz~40kHz(有線接続時)となっています。広い音域を丁寧に紡ぐサウンドになっており、低音重視のド迫力な音質というよりは、あくまでスタジオやコンサートホールで収録したような、原音に忠実で伸びのある音質にこだわられています。
ロックミュージックを再生すれば、ボーカルの声はもちろん、ハモっている声までどこから聞こえるかわかるほど定位がはっきりとしており、それぞれが優しく抜けていく伸びやかな印象。EDMの機械音も、キレ良く再生できています。
個人的に最も特徴的に感じているのがクラシック音楽の再生で、ピアノやヴァイオリンといった各楽器の音が、鮮明な輪郭を持って耳に届きます。決して音が分離しているというわけではなく、「別々の楽器から鳴っている音が、それぞれ調和しながら耳に着地する」ような感覚です。
ワイヤレス接続時、有線接続時で再生周波数帯が変わりますが、個人的にはそこに大きな違いは感じていません。「各楽器の音色を、鮮明かつリアルに再生する」ことこそが本製品の強みなので、基本的にはどのような音楽ジャンルでも力を発揮できるでしょう。
本製品の特徴の1つが、3モードのANC機能を搭載している点。高級オーディオブランドは、音質や装着感を追求することが多い反面、ノイズキャンセリングといった、付加機能は搭載していないことも良くあるのですが、No5909では、ブランド初のワイヤレスヘッドホンながら、しっかりとANCにも対応しています。
そもそも本製品は、完全に耳を覆うオーバーイヤー型なので、筐体としての遮音性が高く、ノイズキャンセリング機能が本当に必要なのか疑問に思う人もいるかもしれませんが、ANCのオン/オフを切り替えた際の、周囲の音の聴こえ方は全く別物です。
本製品のANCは、「ANC HIGH」「ADAPTIVE」「ANC LOW」の3段階で切り替え可能。ANC LOWモードでも、家電の動作音といった生活音は十分除去でき、HIGHモードでは目の前で話している人の声も聞き取れないほどのノイズ除去レベルになっています。
ANCモードの切り替えは、本体に搭載されているANCボタンからも可能ですが、スマートフォンアプリ「Mark Levinson Headphones」でも調節可能。アプリでは、低音の響き方を調節する「BASS CONTOUR」なども利用できます。

2022年6月に発売となるNo5909は、高級オーディオブランドらしく、こだわられた高音質に加え、3段階に調節できるANC機能や、フィット感の良さが特徴的な製品。
こだわりを存分に感じられる音質、デザインは、12万1000円でも納得のいく仕上がりではあります。とはいえ、なかなか簡単に手を出せる価格でもないので、気になる人は一度試聴してみると良いでしょう。高級オーディオ製品の中では安価な部類になるので、新しい趣味にオーディオ製品を加えたいという人にもおすすめです。
取材・文/佐藤文彦
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