「ラブライブ!」に学ぶ新アイドル文化の行方 – 東洋経済オンライン


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 現代日本のポップカルチャーの両翼といえば、アニメとアイドル文化(グループアイドル)ではないかと考えている。どちらも日本独特のビジネスモデルとして展開され、欧米やアジアでも人気の高いコンテンツである。
筆者が以前刊行した『教養としての10年代アニメ』では、人気アニメ『中二病でも恋がしたい』と関連して、ナルシシズムやゴシック文化との文脈で主にBABYMETALを、最新刊となる姉妹編『教養としての10年代アニメ 反逆編』(以下『反逆編』)では、『ラブライブ!』と絡めてAKB48などをとりあげた。
このように10年代のポップカルチャーを考えるうえで、アニメとアイドル文化(グループアイドル)との関係および相互作用は、声優ライブや声優のアイドル化(逆の事例もある)という現象も含め、とても興味深いものである。
本稿では『反逆編』の中から『ラブライブ!』論を展開したいと思う。この作品は 、アスキー・メディアワークス、ランティス、サンライズの3社により始動したプロジェクトで、2010年6月に雑誌『電撃 G’s magazine』で連載が始まり、シングル曲が次々とリリースされ注目を集めた。
その後テレビアニメが放映された結果、 日本国内のみならず海外でも「ラブライバー」と呼ばれる熱狂的支持者を生み、一大ブームを巻き起こしたことは、記憶に新しいだろう。なお2015年に公開された劇場版は、週末興行ランキングにて動員数3週連続1位、最終的に観客動員数200万人を超え、興行収入は28億6000万円を記録した。
『ラブライブ!』に登場するμ ‘s(ミューズ)という名のスクールアイドルは、現実のAKB48の運営方法からの影響が垣間みえる。たとえばこの作品では 、読者参加企画として「センターポジション争奪選挙」を行ったり、3人1組のミニユニット(Printemps、BiBi、Lily white)も投票によってメンバー構成を決定するなどした。この2つの仕掛けはAKB48の選抜総選挙などの影響があると思われる。
『ラブライブ!』は、アイドルといっても「スクールアイドル」という設定である。この点は、秋元康が企画・監修したアニメ『AKB0048』との決定的な違いである。
『AKB0048』は、もともと現実のAKB48をプロトタイプ(原型)とし、研究生から選抜総選挙を経て、センターノヴァ(メンバー)に選出され、なかには 14代目前田敦子という具合にレジェンドの名を襲名するという展開だった。この作品が興味深いのは、メインキャラクターを担当する声優を、実際の「48グループ」から審査により選んだことである。
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