ユニリーバが“新ヘアケア戦略”をスタート 複数ブランドで細分化したニーズ … – WWD JAPAN.com


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文・ 中村 慶二郎
 ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティングは、新ヘアケアブランド「スガミ(SUGAMI)」を2020年1⽉からバラエティーストアの一部店舗で先⾏販売し、3⽉から一部のドラッグストアで販売した。また2月に、新ヘアケアブランド「メゾン ドュ テ(MAISON DE THÉ)」を一部ドラッグストアとeコマースで発売。さらにトータルビューティケアブランド「ラックス(LUX)」から新シリーズ「ビューティー アイディー バイ ラックス(Beauty iD by LUX)」を3⽉に発売した。ここまで短期間のうちに複数の新ヘアケアブランド・シリーズをローンチするのは異例のことだ。新型コロナウイルスの影響により、プロモーションや販売戦略は見直すとするが、さまざまなニーズが顕在する中で、複数のブランド発信の背景にはマーケティングに基づいた同社の“新ヘアケア戦略”があった。その戦略について、2人のアシスタントブランドマネージャーに聞いた。
WWD:短期間のうちに複数の新ヘアケアシリーズをローンチした経緯は?
芦田真知子ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング アシスタントブランドマネージャー(以下、芦田):ヘアケアに対する消費者のニーズは細分化が進んでいて、求めるものが共通ではなくなってきました。ドラッグストアを中心とした一般ヘアケア市場は、メガブランドが過半数のシェアを占めていた時期もありましたが、最近は大きなブランドが縮小化し、小さなブランドがシェアを伸ばしています。そうした状況下でユニリーバとして何ができるかを考えたときに、「ラックス」のような国民的ブランドを育てていくことは大事ですが、細分化したニーズをカバーしていくことも必要だという方針に至りました。それで、ターゲット別に複数の新ブランドを発売し、今までアプローチできていなかった個々のニーズに、ピンポイントで対応しようという試みをスタートさせました。
WWD:「スガミ」の特徴と戦略的な位置づけは?
芦田:「スガミ」は、スキンケア発想のプレミアムヘアケアブランドです。ユニリーバのポートフォリオで見ると、私たちが特にカバーできていないのが、ドラッグストアの市場の中で“プレミアム系”といわれる単価1000円以上のシャンプーです。市場のサイズに比べて当社がカバーできているサイズが小さく、逆にいえば可能性に溢れたカテゴリーでもあるのです。プレミアム系の購買層の行動を調べたところ、トレンドベースで買い物をしている傾向がありました。そこでトレンドベースで新ブランドを作り、美容感度の高いプレミアム系の商材を買っている人たちにアプローチしたいと考えました。
WWD:ラインアップも特徴的ですが。
芦田:ラインアップは「クレンジング シャンプー」「化粧⽔ ヘアミスト」「美容液 ヘアオイル」「保護 ヘアクリーム」の4アイテムです。ステップ1のシャンプー以外は、スキンケアのように髪に与え重ねていくステップですね。これまでにない新しいステップですが、ターゲットにしているのは美容感度が高く、常に新しいものにアンテナを張っている女性たち。次々と新ステップが追加されるスキンケアを躊躇なく試せる人たちなので、ヘアケアにおけるこの新ステップも受け入れてくれると読んでいます。
WWD:4アイテムのうち3アイテムが洗い流さないトリートメントというのは非常に珍しい。
芦田:“どのようにすれば素髪の美しさを最⼤限に引き出せるか”という視点で、これまでのヘアケアを本質的に⾒直した結果、“洗い流すトリートメントよりも、髪に良い成分がしっかりと残る洗い流さないトリートメントを重視し、それをスキンケアのように重ねる”というアプローチに行き着きました。
WWD:「メゾン ドュ テ」も“紅茶”をテーマにした個性あるブランドですね。
芦田:そうですね。「メゾン ドュ テ」のターゲットは“パッケージデザインや香りを重視して買い物をしている人たち”です。日本や韓国で“食べ物×美容”が流行っていて、フルーツをモチーフにしたフェイスマスクや、日本酒の成分を配合した化粧水などがシェアを伸ばしています。そうした中、当社では紅茶に含まれる成分“タンニン”に髪を補修する効果があり、実際にサロン市場のトリートメントに使用されていることに着目しました。“ティータイムのリラクセーションをヘアケアに”をコンセプトに開発したのが、紅茶発想のヘアケアブランド「メゾン ドュ テ」です。
WWD:香りはまさに紅茶そのもので驚きました。
芦田:コンセプトをターゲット層に的確に届けるため、グローバルのフレグランスチームも巻き込んで紅茶の香りを再現しました。紅茶の缶から着想を得た、まるで紅茶の茶葉が入っているような高級感のあるデザインにもこだわりましたね。発売と同時に、紅茶ファンの間のSNSでかなり盛り上がったようです。
WWD:「ラックス」からも新シリーズが登場しました。
古松尚実ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング アシスタントブランドマネージャー(以下、古松):新シリーズ「ビューティー アイディー バイ ラックス」は、「ラックス」初のカスタマイズヘアケアシリーズです。優しく洗うシャンプー1種、髪質に合わせて選ぶトリートメント3種、質感に合わせて選ぶエッセンス3種の全7アイテムを展開し、なりたい髪の仕上がりに合わせて9通りの組み合わせから⾃分に合う組み合わせを選ぶことができます。
WWD:カスタマイズやパーソナライズはまさにトレンドですね。
古松:昨年はヘアケアを含め、さまざまなカテゴリーでパーソナライズ化が進み、まさに“パーソナライズ元年”といえる年でした。そして20年は、パーソナライズをよりカジュアルな形で楽しめる“カジュアルカスタマイズ”が求められると考えています。昨年は美容感度が高く、ヘアサロンでしかヘアケアを買わないような方たちがパーソナライズヘアケアに注目していましたが、そのトレンドがマス化し、より多くの人がカジュアルに楽しめるようになるイメージです。ドラッグストア市場のプレミアム系で、そうしたトレンドに対応するために開発に至りました。シリーズの目標として、カスタマイズというトレンドをさらに広めていきたいと考えています。

中村 慶二郎
「WWDJAPAN」サロンビューティデスク


美容系出版社などを経て現職。ヘアサロンやエステサロンなどサロン系を主に担当し、通販、メンズ、オーガニック、プチプラなど幅広くアンテナを張る。“情報は現場に落ちている”をモットーに、暇さえあれば百貨店やセレクトショップ、バラエティーショップなどのコスメ売り場を観察して情報収集に努めている。ヘアケアに関する企画を担当する機会が多いため、ヘア関連の新製品が出ると可能な限り自分で試すことを心掛けており、自宅のバスルームには常に5本以上のシャンプーが並んでいる
美容系出版社などを経て現職。ヘアサロンやエステサロンなどサロン系を主に担当し、通販、メンズ、オーガニック、プチプラなど幅広くアンテナを張る。“情報は現場に落ちている”をモットーに、暇さえあれば百貨店やセレクトショップ、バラエティーショップなどのコスメ売り場を観察して情報収集に努めている。ヘアケアに関する企画を担当する機会が多いため、ヘア関連の新製品が出ると可能な限り自分で試すことを心掛けており、自宅のバスルームには常に5本以上のシャンプーが並んでいる。記者として心に留めているのは“人と人とのコミュニケーションは何よりも大切”ということ。コミュニケーションの中にこそ新企画のヒントが潜んでいることを自覚し、常に人の話を聞くスタンスでいるため、長電話が多くなり過ぎないように日々自制している。趣味はバイク。休日には愛車(“モンスター”こと「ノートン500」風にカスタムしたSR)で伊豆、所沢、横浜のバイパスを攻める。目標はチョッパーでの南米大陸縦断

文・ 中出 若菜



文・ 川井 康平




文・ 高山 敦



文・ 中村 慶二郎



文・ 大澤 錬



文・ エディター・ライター 米山奈津美








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