『貞子DX』普通のホラー映画ならすぐ死ぬ“IQ200超天才”小芝風花とオカルトの頂上決戦!|日刊サイゾー – 日刊サイゾー

 世界に誇るJホラーの基盤を作った伝説的作品『リング』(1998)、『らせん』(同)。そこで人々を恐怖とトラウマの渦に巻き込んだ“貞子”は、2019年にニューズウィーク日本版「世界が尊敬する日本人100」に選ばれるなど、今となってはホラーアイコンどころか、ポップアイコンのようになっている。こんなことは……98年当時、誰が想像できただろうか。
 『貞子DX』においても、ホラーという視点からは真面目に観ようという気にならないし、逆に観ることができない。ただ、恐怖度は高くはないが、アプローチの方法が斬新であり、画期的な作品に仕上がっている。
 一時期の「ノストラダムの大予言」ブームや、マヤ文明の「2012年人類滅亡説」など、超常現象や幽霊、未確認生物などについて、テレビで専門家と学者が真面目に議論を交わすようなパラエティ番組は、その前後には流行ったものの、今ではCSやYouTubeに追いやられてしまい、なかなか地上波では放送されない。今作で、大の大人が、幽霊やら、呪いやらについて真面目に語る番組の“その後”を観ているような気分になったのは、なかなかの新体験だったといえる。
 アプローチの仕方が、少しドラマ『TRICK』(テレビ朝日系)臭がしないでもないが、それは監督が関わっていた作品なのだから、仕方ないだろう。
 そんな”貞子”の新たな物語、新たな解釈で生まれ変わった『貞子DX』は、10月28日から公開されている。

【ストーリー】

“呪いのビデオ”を見た人が24時間後に突然死するという事件が全国各地で発生。IQ200の天才大学院生・一条文華(小芝風花)は、テレビ番組で共演した人気霊媒師のKenshin(池内博之)から事件の解明を挑まれる。呪いがSNSで拡散すれば人類滅亡と主張するKenshinに対し、「呪いなんてあり得ない」と断言する文華だったが、興味本位でビデオを見てしまった妹の双葉から一本の電話がかかってくる……。「お姉ちゃん助けて。あれからずっと白い服の人につけられてて……」。文華は「すべては科学的に説明できる」と、自称占い師の前田王司(川村壱馬)、謎の協力者・感電ロイド(黑羽麻璃央)とともに、<呪いの方程式>を解明すべく奔走する。しかし24時間のタイムリミットが迫る中、仮説は次々と打ち砕かれ……。

『リング』『らせん』からしばらく続いたJホラー路線の重厚な雰囲気は影も形もないが、近年のネタ化された映画『貞子3D』(2012)や『貞子』(19)と比べると、一番良く出来た“貞子映画”だったように感じられた。
 というのも、今作は現代社会を映した風刺劇となっているからだ。伝染、拡散される恐怖のメカニズムを、現代のSNS社会を舞台に描いている。
 溢れる情報の中で、何が正しくて何がフェイクなのか、小芝風花が演じるIQ200の主人公・一条文華が、“貞子”というオカルトの象徴と真っ向勝負するのだ。
『13日の金曜日PART7/新しい恐怖』(88)において、超能力少女とジェイソンが対決するものはまた違うし、今作のようなアプローチは今までもあったことにはあった気がする。が、そういったことを試みる賢いキャラクターはすぐに殺されてしまっていた。それを1本の映画でじっくり描くというのだから、結末が気になるのは当然の感情だろう。
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