麗奈、しっかりと歩み続ける唯一無二の才能を、最新作「ぼく」を中心に紐解いていく(THE FIRST TIMES) – Yahoo!ニュース – Yahoo!ニュース


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掲載:THE FIRST TIMES
■かわいらしさの中に繊細さと芯の強さが同居する声質 シンガーソングライターの麗奈がデジタルシングル“ぼく”をリリースした。改めて紹介しておくと、麗奈はYouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』が開催した一発撮りオーディションプログラム『THE FIRST TAKE STAGE』で5000組以上の応募者の中からグランプリを獲得した現在21歳の新人。配信レーベル『THE FIRST TAKE MUSIC』からリリースされた「僕だけを」、「僕らの明日」に続く「ぼく」は、“僕”3部作の完結編と位置付けられている。 【動画】麗奈「ぼく」MV 中学生のときに作詞・作曲を始め、高校生から路上やライブハウスで歌っていたという彼女のプロフィールには「影響を受けた主なアーティスト」として、「RADWIMPS、YUI、長渕剛、吉田拓郎、尾崎豊」といった名前が並んでいる。たしかに、繊細なギターの音色と美しいコーラスが幻想的な色を添える楽曲「僕だけを」を聴くと、かわいらしさの中に繊細さと芯の強さが同居する声質からYUIを連想する部分があるし、“君と僕”を主人公に、どこか青さを感じさせる歌詞の世界観は、RADWIMPSに通じるものがある。 また、一見年齢には似つかわしくない「長渕剛、吉田拓郎、尾崎豊」といった顔触れは家族からの影響のようで、これは同じく家族の影響でフォークソングを聴きながら、そのフレッシュな感性でサブスク時代を代表するシンガーソングライターとなったあいみょんにも通じる部分があると言える。『THE FIRST TAKE』で歌った「僕だけを」に編曲とピアノ伴奏で参加したトオミヨウは、あいみょんの「裸の心」のアレンジャーでもある。 ■素晴らしい才能というのは決して突発的に生まれるわけではない さらに言えば、ゴスペル調のリズムとクラップが印象的な「僕らの明日」から感じることのできる内省や焦燥からは、近年のボカロや歌い手出身の女性シンガーとの同時代性を感じることもできるだろう。素晴らしい才能というのは決して突発的に生まれるわけではなく、しっかりしたルーツがあったうえで、それが時代と結びついたときに光り輝くものであり、麗奈がオーディションで発掘されたのは、彼女の持つこういった背景と、オリジナリティ、可能性とが同時に感じられたからこそだったのではないかと思う。 3曲目のリリースとなる「ぼく」は、これまでの曲同様に爪弾かれるアコギを軸にしつつ、流麗なストリングスを配したミドルバラード。前2作同様にアレンジは野村陽一郎が手がけ、miletのようなシンガーから、坂道グループや私立恵比寿中学といったアイドルまでを幅広く手掛ける彼らしい、王道感の中に音色面で確かな現代性を感じさせる仕上がりだ。 ■内に秘めた想いの強さを感じさせる歌声 麗奈自身はこの曲について「自分のなりたい自分になれずに挫けそうになっている時、このままじゃ駄目だと気付いて、自分を奮い立たせ、少しずつ、一歩ずつでも前へ進もうという気持ちを書いた曲です」とコメントしていて、内に秘めた想いの強さを感じさせる歌声が素晴らしい。“このままのぼくじゃだめだと知った 目の前のチャンスを掴むんだ”という歌詞は、オーディション中の彼女の心情であるようにも感じられる。 さて、前述の通り「ぼく」は“僕”3部作の完結編と位置付けられているのだが、なぜ麗奈の歌詞の一人称は“僕/ぼく”なのだろうか。それはやはりRADWIMPSの「君と僕」的な世界観からの影響があるだろうし、近いルーツを持つあいみょんもまた“僕”をよく使っているように、男性シンガーソングライターからの影響も大きいのだろう。そういったことに本人がどこまで自覚的かはわからないが、この“僕/ぼく”という一人称は、聴き手の間口を広げる意味で大きな役割を果たしているように思う。 「ぼく」に対するコメントもそうだし、「僕らの明日」についても「ある時の私の素直な気持ちを書いた曲です」とコメントしているように、麗奈の楽曲には今のところ彼女自身のパーソナルが色濃く反映されている(ここが作家的な資質の強いあいみょんとは違うところ)。しかし、そういった楽曲を“私”という一人称で歌うと、リスナーを彼女のパーソナルに共感する同性や同世代に限定してしまう可能性がある。 もちろん、ストレートにパーソナルを打ち出すことも表現のひとつのあり方ではあるが、“あなたはあなたでいい”という多様性が前提となった時代において、ひとつの気持ちや感情に聴き手を収束させるには相当に強烈なパーソナルが必要であり、それを表現し続けることはときに本人を疲弊させてしまいかねない。 ■“僕/ぼく”は、リスナーの気持ちや感情を受け入れる器に その点、一人称を“僕/ぼく”にすることは、本人のパーソナルをいい意味で薄め、誰も排除することなく、その楽曲がよりたくさんの、それぞれのリスナーの気持ちや感情を受け入れる器になることに繋がる。それはこれまでのJ-POPの歴史を受け継いだうえで、新たな王道をこれから築き上げていくであろう麗奈という表現者にとって、とても重要なことだと思うのだ。 もちろん、今回が“僕”3部作の完結編ということなので、今後は様々な人称を使ったり、あるいは自身のパーソナルを直接的には反映させない曲、たとえば、映画やドラマのストーリーに寄り添った楽曲を作る機会も増えていくだろう。それでも、こうして誰も排除しない、大きな器としての楽曲を作る姿勢自体が失われない限り、彼女はこれからも着実にリスナーの数を増やしていくはずだ。 TEXT BY 金子厚武 リリース情報 2022.03.21 DIGITAL SINGLE「ぼく」
THE FIRST TIMES編集部
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