「BΛBY'Sがいないとただのおっさん」ファンモンが全国にエール届けたツアー終幕、旅はまだ続く(ライブレポート / 写真9枚) – 音楽ナタリー

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FUNKY MONKEY BΛBY’Sの全国ツアー「YELL JAPAN」の最終公演が5月12日に東京・中野サンプラザホールで開催された。
FUNKY MONKEY BΛBY'S「YELL JAPAN」最終公演より。
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ファンキー加藤[拡大]
2021年、オリジナルメンバーのDJケミカルの後押しを受け、ファンキー加藤モン吉の2人体制で活動を再開したFUNKY MONKEY BΛBY’S。彼らは昨年9月に再始動後初のシングル「エール」をリリースし、10月に東京・日本武道館での単独公演「WE ARE FUNKY MONKEY BΛBY’S in 日本武道館 -2021-」を成功に収めるなど精力的な活動を行っている。デビューから現在に至るまで彼らが熱心に歌い続けてきたのが、聴く人の背中を押す応援ソング。そうしたグループとしての姿勢をタイトルに込めたかのような本ツアー「YELL JAPAN」でファンモンはホームである東京都八王子市のJ:COMホール八王子から中野サンプラザホールまで全13公演に臨み、音楽を通じて全国各地のファンに熱いエールを届けた。
モン吉[拡大]
ファンモンのチーフマネージャーによる開幕宣言をきっかけに、ステージを覆うの白い幕がゆっくりと上昇。舞台上のスクリーンに「FMB」のロゴが映し出されたところで、ファンキー加藤とモン吉が勢いよく登場した。1曲目「WE ARE FUNKY MONKEY BΛBY’S」でBΛBY’S(FUNKY MONKEY BΛBY’Sファンの呼称)を歓迎した2人はほろ苦い夏ソング「ナツミ」、ファンモンなりのパーティチューン「LIFE IS A PARTY」を歌い踊り、オーディエンスもそれに呼応するかのようにジャンプやハンドクラップを楽しんだ。
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満員の客席を前にファンキー加藤は「ちょっとだけ動いているマスク。おそらく微笑んだり少しだけ歌ったりしてるんでしょう。まだまだコロナ禍で大変な状況ですけど、みんなの思いは十分伝わってきます!」とBΛBY’Sを見つめる。モン吉も目の前に広がる光景を脳裏に焼き付けるように、会場をくまなく見渡した。そして2人はデビュー曲「そのまんま東へ」やFUNKY MONKEY BABYS名義ラストの「ありがとう」といったシングル曲を立て続けにパフォーマンス。またモン吉の「ツアーが今日終わるので、全部使い切ってやろうと思ってます。皆さんもそんな感じでお願いします」という言葉通り、彼らは会場の“お父さん”に向けて「ヒーロー」を全力で捧げた。
ファンキー加藤[拡大]
ライブ中盤でファンキー加藤は会場にDJケミカルが来ていることを報告。キョロキョロするファンに対して「注目しなくていいよ。ただの住職だから」と声をかけた。DJケミカルからの差し入れは“天然活性化水素水”で、その水を飲んだモン吉は「調子がいい気がするよ」と生き生きした姿をアピールした。続いて話題は今回のツアー「YELL JAPAN」へとおよぶ。ファンキー加藤はコロナ禍に関わらずスケジュール通りに開催できた喜びを語り、モン吉は「俺は正直、今までのツアーで一番楽しかったよ」と素直な思いを明かした。
モン吉[拡大]
ハイカロリーなパフォーマンスとは対照的なゆるいトークで観客を楽しませたあと、彼らは6月29日リリースのシングル曲「ROUTE 16」を歌い始める。過ぎ去った日々を回顧する切ないナンバーに、オーディエンスはじっと耳を傾けた。会場が深い余韻に満たされる中、ファンキー加藤は「昨日もサンプラザ公演があって、ひさしぶりの2デイズでナーバスになってたんですけど、ほら、ファンモンのライブって体力がいるから……」とひと言。「もういっちょ盛り上がっていきましょー」と己を奮い立たせ、モン吉とともに「ALWAYS」を拳を突き上げながら熱唱した。
FUNKY MONKEY BΛBY'S「YELL JAPAN」最終公演より。[拡大]
ファンキー加藤はファンモンの歩みを振り返り、「ツアーはコロナ禍でのスタートになったし、世界では想像もしていなかったような争いが起きていて、いろんなことがある時代ですけど、それでもファンモンは這いつくばりながら一から音楽をがんばっていこうと思っています。みんなの笑顔が1つでも増えるように音楽やっていこうと思いますので、一緒に歩んでいただけると心強いです」とBΛBY’Sにメッセージを送る。再びマイクを握りしめた2人は「涙」「あとひとつ」「エール」といった新旧の応援ソングを、ひときわ祈りを込めるようにパフォーマンス。「あとひとつ」の曲中にはファンキー加藤が「あの空へ手を伸ばしていこうぜ。なあがんばっていこうぜ。がんばれよ」とオーディエンスに激励の言葉を送った。
FUNKY MONKEY BΛBY'S「YELL JAPAN」最終公演より。[拡大]
本編も終盤に入るとファンキー加藤とモン吉はステージ上で念入りにストレッチを始める。ひとしきり体をほぐしたあと、モン吉の「暴れる準備はできてるか?」というひと声を合図に、2人はライブでお馴染みのアッパーチューン「メロディーライン」「ガムシャラBOY」を連投。体力を使い果たすかのようなパフォーマンスに、観客はハンズアップやジャンプで応えた。2曲を終え、床にへたり込むファンキー加藤とそれを見守るモン吉。観客の大きな拍手が響き渡る場内で、ファンキー加藤は「俺たちの歌を心の真ん中で受け止めてくれてありがとう。40代のどうしようもないおっさんたちにスポットライトを浴びさせてくれてありがとう」とありったけの思いを伝える。「俺たちに命を与えてくれた大切なあなたに向かって、せめて歌わせてください」とファンキー加藤が前置きし、2人は「希望の唄」で生命力あふれるパフォーマンスを披露。本編ラストの「ちっぽけな勇気」でも力強い歌声を絶えず響かせ、オーディエンスとともに手のひらを天に掲げる。1人ひとりの手を見つめながらファンキー加藤は「その手のひらの中、無限の可能性が秘められてることを忘れないでください」とファンに声をかけた。
FUNKY MONKEY BΛBY'Sからのメッセージ。[拡大]
アンコールはセクシーなムードのポップチューン「Say! Joy!」でにぎやかにスタート。ファンキー加藤とモン吉はステージ上を自由に駆け回りながら、オーディエンスを全力で盛り上げた。その後、ファンキー加藤はコロナ前のライブに思いを馳せ「ファンモンのライブって20%くらいはBΛBY’Sの歌声だったよね」とつぶやく。するとモン吉も「半々くらいだったと思うよ」とBΛBY’Sの歌声を懐かしんだ。観客1人ひとりに視線を向けるようにしてファンキー加藤は「コロナごときには負けない、人とのつながりを大切にしながら歌っていこうと思います」と誓い、「楽曲制作もコンスタントにやってるからアルバムも作れるだろうし、アルバムができたらこうやってツアーがまたできるかもしれない。BΛBY’Sたちがいないと俺らはただのおっさんだからさ。頼むよ。みんな応援してよ」とまっすぐな思いをファンに伝えた。BΛBY’Sへの愛を込めるように2人は「告白」を朗らかな表情で歌ったあと、満員の客席を脳裏に焼き付けるようにホール中をじっくりと見回した。ツアーを締めくくったのはモン吉の好きな曲「西日と影法師」。ノスタルジックなムードに包まれる場内でファンキー加藤は「旅はまだまだ続くからね。またどこかでお会いしましょう」とBΛBY’Sとの再会を誓い、モン吉と声を合わせて「以上、FUNKY MONKEY BΛBY’Sでしたー!」と絶叫した。2人の去ったステージには「エール」が流れ、桜吹雪がひらひらと舞っていた。
なお最終公演の模様は6月25日(土)20:00よりWOWOWライブで放送され、WOWOWオンデマンドで配信される。
この記事の画像(全9件)
01. WE ARE FUNKY MONKEY BΛBY’S
02. ナツミ
03. LIFE IS A PARTY
04. そのまんま東へ
05. 恋の片道切符
06. Lovin’ Life
07. ありがとう
08. 今だってI LOVE YOU
09. ヒーロー
10. ROUTE 16
11. ALWAYS
12. 未来の君へ
13. 涙
14. あとひとつ
15. エール
16. メロディーライン
17. ガムシャラBOY
18. 希望の唄
19. ちっぽけな勇気
<アンコール>
19. Say! Joy!
20. 告白
21. 西日と影法師
2022年6月25日(土)20:00~
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