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(写真：朝鮮日報日本語版) ▲ 写真＝ビッグヒット・ミュージック提供
世界的に人気を集めているKポップグループの防弾少年団（BTS）が5月31日（現地時間）、「アジア系を狙ったヘイトクライムへの対応」などを話し合うためホワイトハウスを訪れた。ホワイトハウス北側の出入り口付近に集まった、アーミーと呼ばれるBTSファンは、韓国人のように見える人物が通り過ぎるだけでも「BTS、BTS」と連呼した。BTSがジョー・バイデン大統領と会う前、ブリーフィングルームに入ることが事前に伝えられると、定例ブリーフィングにはいつもより2倍以上も多くの取材陣が出席した。BTSはバイデン大統領だけでなく、カマラ・ハリス副大統領とも対面した。 【写真】防弾少年団のメンバー6人、米ホワイトハウス訪問に向け出国
こうした場面を見ながら、BTSの訪問6日前の5月25日、ワシントンの主要シンクタンク「ブルッキングス研究所」のアジア研究センターで「韓国とアジアの新地政学」をテーマに開かれたカンファレンスのことが思い浮かんだ。司会を担当したアンドリュー・ヨ韓国フェローは、尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領が「グローバルリーダー国家」を志向したいと表明したことに注目しつつ、かつての李明博（イ・ミョンバク）政権の「グローバル・コリア」政策と何が違うと言えるか、と問いかけた。 答弁に立った米外交問題評議会（CFR）のスコット・スナイダー韓国シニアフェロー（韓米政策プログラム・ディレクター）は「史上初めて韓国の民間分野から、かつては存在しなかった形で米国大統領に直接アプローチすることになった個人がいる」と答えた。そうして、5月に韓国を訪問したバイデン大統領が李在鎔（イ・ジェヨン）サムスン電子副会長の案内を受けて平沢の半導体工場を視察し、鄭義宣（チョン・ウィソン）現代自動車会長とも個別に会ったことを挙げた。スナイダー氏は「韓国外交においてこれは、10年前には存在しなかった潜在的な新ツールになり得るのだから、重要なものとして見守るべきだと考える」と発言した。 もちろん、バイデン大統領が李副会長、鄭会長やBTSメンバーと会ったのは韓国よりも米国の利益のためだと見ることもできる。サムスン電子と現代自動車は相応の投資を米国に行い、BTSの人気を借りることで伝えられるメッセージがあるからこそ、ホワイトハウスはこうした対面を実現させたのだろう。ホワイトハウスがサムスンを半導体供給網関連の会議に欠かさず呼ぶのも、同じ流れに属する。しかし、韓国の実業家やKポップメンバーが相次いで米国大統領と対面する場面は、明らかに、かつては考えられなかったものだ。政府同士の関係とは異なるレベルのネットワークが少しずつ形成されているのだ。 難しいのは、これをいかにして「韓国外交の潜在的な新ツール」にすべきかという部分だ。それは、単に韓国の立場が昔とは異なるという満ち足りた感情を抱いて済ますことではないし、政府に劣らず多くの制約の中で動く企業をお供のように扱うことでもない。悪化する国際社会の環境と経済条件の中で、政府と民間がどのように力を合わせ、骨折って築き上げた韓国の立場を未来にも維持できるか、今こそ大いに考える必要がある。 ワシントン＝キム・ジンミョン特派員
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