かつてのBTS世界観をファンが渇望・・再びヒップホップの姿は見られるか – DANMEE ダンミ – ダンミ

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BTS(防弾少年団)はコロナ禍で『Dynamite』を発表し、これをきっかけに世界の音楽市場の扉を開くことに成功した。そして続く『Butter』では、グラミー賞候補に2年連続で名が挙がるなどの栄光を手にしている。しかし、『Dynamite』以前からのファンは、かつて彼らが披露して来たヒップホップによる強烈な世界観を欲しているようで‥。
グローバルスターとして、確固たる地位を築いたBTS(防弾少年団)。
BTSの最新ビジュアル。(画像出典:BTS 公式Facebook)
そんな彼らが、これまでの活動の集大成として、6月10日にフルアルバム『Proof』を発表する。
このアルバム発売をきっかけに、韓国のあるメディアが彼らの”原点”とするヒップホップについて触れていたので、下記引用して紹介したい。
同記事では、BTSの生みの親であるパン・シヒョク氏は、BTSローンチにあたり”ヒップホップグループ”と銘打っていたと始める。
それゆえ”ヒップホップ”は、彼らのアイデンティティーだとも。
そして『Dynamite』以前は、これに符号する歩みを見せていた。
『No More Dream』から始まり、『Boy In Luv』『FIRE』、ロックギターサウンドとグルービーなトラップビートが、奇異な陰鬱さを醸し出す『FAKE LOVE』など、ヒップホップをベースに様々なジャンルを追求し、音楽的スペクトラムを広げていった。

デビュー当時のBTSビジュアル

デビュー当時のBTSビジュアル。まさにヒップホップ!(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

デビュー当時のBTSビジュアル。まさにヒップホップ!(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
しかし、ここ最近のBTSの音楽的歩みを見ると、ヒップホップとは距離が感じられると指摘する。
『Dynamite』『Life Goes On』『Butter』『Permission to Dance』など、明るい雰囲気のダンス音楽に焦点を合わせているように感じられると。そしてこれらの楽曲で、BTSはビルボードやアメリカのミュージックアワードを席巻、”ヒップホップアイドル”という肩書きから抜け出し、音楽の可能性を広ることに成功した。
そして同記事は、これを否定しているわけではないと主張する。
これは、新型コロナウイルス(以下、コロナ19)が巻き起こした、社会的雰囲気とマッチングする選択だったのだ。

ダークなイメージから明るい色調と音楽で人々を労わった

ダークなイメージから一転、明るい色調と音楽で世界の人々を労わった。(画像出典:BTS 公式Facebook)

ダークなイメージから一転、明るい色調と音楽で世界の人々を労わった。(画像出典:BTS 公式Facebook)
コロナ19が蔓延し、全世界が”集団うつ”とも言える病を経験。そんな世界に必要だったのは、エッジの効いた強烈なメッセージよりも、”癒し”や”励まし”だった。
この時期、ワールドツアーを予定していたBTSは、活動中断を余儀なくされスケジュールを全面修正することに。世界で傷ついた人の心に、優しい”薬”となるような楽曲をプレゼントしたのが『Dynamite』だ。
覚えやすいメロディー、温かな歌詞、手話を添えたパフォーマンス--人々に配慮し、笑いを込めた歌で、コロナ19で疲れ切った人々を労わった。
その結果、BTSは韓国の”ローカルアーティスト”ではなく、真の”グローバルスター”へと歩みを進めたのである。
もちろん、これには多くのARMY(アーミー:BTSファン名称)が呼応した。
それでもやはり、一部のARMYは”ヒップホップアーティスト”としてのBTSを渇望を語ると続ける。

『Proof』は6/10に発売

『Proof』はいよいよ6/10に発売となる。(画像出典:BTS 公式Facebook)

『Proof』はいよいよ6/10に発売となる。(画像出典:BTS 公式Facebook)
彼・彼女たちは、人の急所を突くような歌詞、型にハマらないような感性、爆発的パフォーマンスを全面に押し出した、ヒップホップアーティストという一面を恋しがっていた。
BTSは国連演説をはじめ、ジョー・バイデン米大統領からの招待を受け、韓国アーティストとしては初めて、ホワイトハウス執務室でアジア系対象の嫌悪犯罪などの対話を交わした。
これらの名誉ある行動とは裏腹に、ヒップホップアイドルとしてBTSのイメージが薄れていくことを残念がるファンも少なくないのだ。
そしていよいよ、アンソロジーアルバムと呼ばれている『Proof』の発売が目前に迫る。本作は、過去と現在、未来が共存する計3枚のCDで構成されていることが明らかになった。
また『Yet To Come』『走れバンタン』『For Youth』などの、新曲が収録される。正確なジャンルは明らかにされていないため、ヒップホップが含まれているかは不明だ。
それでも、今回のアルバムに、彼らのスタートラインである”ヒップホップアイドル”としての、アイデンティティーを見せつけてくれるような新曲が、盛り込まれることを願うのは行き過ぎた干渉だろうかと、疑問を投げかけ、記事を締めた。
***
『Dynamite』を起点に、BTSの元を去ったファン、彼らの元にやって来たファンが明らかにいるだろう。
それは、音楽には選択する自由があるから。
結局、アーティストが表現したい音楽を応援するか否か、我々は”選択”するのみなのである。そこに、決してこちらの主張を押し付けてはならない。
お互いが自由であることが前提にあって、初めてお互いが音楽を前に幸せになれるのだから。

BTS

BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。

HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。

デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。

ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。

BTS 最新記事はこちら(2136)

BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。
HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。
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