K-POP世代が日韓相互理解の架け橋になる – Meiji.net

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K-POPをはじめとした韓流が第4次ブームを迎えていると言われます。一方で、K-POPに夢中な若い世代の姿を憂う声も挙がっています。しかし、実は、この流行は、日本が韓国の大衆文化を一方的に受け入れているわけではなく、相互交流なのだと言えます。
山口 不二夫 日本で韓流という言葉が使われるようになったのは、2003年に「冬のソナタ」が大ブームとなった頃からだと思います。
 そもそも「韓流」という言葉は日本語でも韓国語でもなく、実は中国語です。でも、中国語の韓流は「韓国の」というような意味で、韓国ブームを指す韓流は日本で初めて言われるようになったと思います。
 日本では、突然、韓国ドラマが大ヒットしたように思われていますが、韓国側には下地がありました。それは、金大中大統領によって1998年から始まった、いわゆる日本文化開放政策です。
 それ以前の韓国では、やはり、日本に植民地支配を受けた歴史があるため、日本の文化はタブーとされていました。
 でも、一方で、庶民の間では日本の大衆文化に対する憧れがあり、隠れて日本の雑誌などを買って読んでいたのです。私自身も少女時代、韓国で日本のファッション誌や芸能誌を見て、日本に対する憧れを抱いていました。
 そうした、アングラ的な嗜好だった日本の大衆文化が開放され、その後も紆余曲折はありましたが、韓国社会に浸透していくのです。
 例えば、韓国では1999年に公開された映画「Love Letter」は大ヒットし、国民映画のようになりました。劇中のセリフが流行語になり、いまでも韓国のバラエティ番組などでコメディアンが真似ているほどです。
 また、映画の舞台となった小樽に、韓国からの観光客が押し寄せたことを記憶している人も多いのではないでしょうか。
 また、日本の文学作品もブームとなり、特に、村上春樹、吉本ばなな、東野圭吾は三大作家と言われています。彼らの作品は、いまでも、常にベストセラーの上位にいます。
 他にも、日本のアイドル歌手やマンガが広く受け入れられ、実は、韓国では「日流」という言葉ができていたのです。
 つまり、金大中大統領の、ある意味、英断によって、それまで隠れて見なければいけなかった日本の大衆文化を堂々と見ることができるようになり、韓国社会に日流ブームが起きたのです。
 この日流ブームが下地となり、今度は韓国の大衆文化が発展し、日本に受け入れられるようになったわけです。


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