【brainchild's インタビュー】コロナ禍があったからこそ出来上がった作品(OKMusic) – Yahoo!ニュース – Yahoo!ニュース


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配信
L→R 神田雄一朗(Ba from 鶴)、菊地英昭(Gu from THE YELLOW MONKEY)、岩中英明(Dr from Uniolla/MARSBERG SUBWAY SYSTEM)、渡會将士(Vo from FoZZtone)、MAL(Key)
THE YELLOW MONKEYのギタリストのEMMAこと菊地英昭が率いるbrainchild's。6枚目のオリジナルアルバム『coordinate SIX』にはコロナ禍時代の空気感が通奏低音として流れているが、そのサウンドは多彩だ。80年代の煌びやかなロックのエネルギーを宿しながらも懐古的ではなく、2020年代のK-POP要素まで自由自在に取り入れたバラエティー豊かな作品に仕上がっている。菊地英昭(Gu)、渡會将士(Vo)のふたりに制作の背景を尋ねた。 brainchild's インタビューのその他の写真
──EMMAさんがさまざまなアーティストとコラボレーションし、活動を重ねてきたbrainchild'sの第7期としては初のアルバムになりますね。 菊地:MALというキーボードのメンバーが再び参加してくれて、今は“7期。(読み:ナナキマル)”が正式名称ですね。 渡會:そこ、そんなにシビアな設定じゃないですよね!? 菊地:いや、シビアですよ(笑)。駄洒落で自分ではそう呼んでいるんです。 ──なるほど(笑)。まずは、このタイミングでのリリースに至った経緯から教えてください。 菊地:5枚目の『STAY ALIVE』を2018年に出しているので、2年後の2020年ぐらいにはアルバムを出してツアーを回ろうとしていたのですが、コロナ禍になってしまったので“どうしたものか?”と。自分の考えとしては、アルバムを出したらツアーをやりたいけど、ツアーができないとなると“じゃあ、アルバムは保留にしよう”ということで、その時点で話が流れてしまったんですよ。みんなとつながっていられたらいいと思って、配信シングルは何曲か出すかたちにしていったんですけれども。で、そろそろライヴもできるようになりそうな気配もありましたし、曲も結構溜まってきたので、“じゃあ、配信シングルに曲を足してアルバムにしよう”という流れからこのタイミングになりました。 ──制作が延期されて、アルバムのコンセプトは当初と変わったのでしょうか? 菊地:今作はコロナ禍があったからこそ出来上がった作品だと自分は思っているんです。タイトルにある“coordinate”はファッション用語などでいろんなとらえ方をされると思いますが、僕は座標の意味で使っているんです。アルバム全体としてのコンセプトはなかったんですけど、brainchild'sとして6枚目のフルアルバムに向かって活動をどんどん進めていった今のメンバーの座標、それがタイトルの“coordinate”と“SIX”に込めた意味です。だから、結果ありきでこのタイトルがついて、結果ありきでこの楽曲たちになったということを示したかったんですよ。 ──ある種ドキュメントっぽい感じですね。 菊地:毎回思うことではあるんですけど、アルバムというのはその時々の時系列を含んだパッケージングだと思うので。まさに今回はそうなった感じですかね。このコロナ禍の紆余曲折を経て、やっと辿り着いた“座標6”。そういうものを表現したかったし、実際にそういう一枚になったと思っています。 ──既発デジタルシングル群が収められていますが、コロナ時代が長引いているので、2020年にリリースされた「Set you a/n」から今年3月リリースの「Black hole eyed lady」まで、曲のモードが大きく変わってきていると感じます。 渡會:最初にレコ―ディングを始めたのが、緊急事態宣言による外出自粛となった最初の冬で、家に引きこもって歌詞を書き始めたのが「Set you a/n」だったんです。その時はまだ世の中的に“コロナは半年ぐらいで終わる”みたいな雰囲気だったじゃないですか。でも、音楽業界はスケジュールがバンバン飛んだりとか、ライヴハウスも槍玉に挙がったりとか、散々な目に遭っていたので、世の中が思っているよりも少しヘヴィに受け取っている部分はあったんですね。そんな中でも、EMMAさんが「Set you a/n」という曲を渡してくれた時点では、“めちゃくちゃ前向きで明るい曲”というイメージがありました。“こういう時だからこそ、そういう曲を作らなきゃ”と思ったし、明確な答えも出せない時期だったので“とりあえず作詞は言葉遊びをしまくって楽しもう!”と。そこで自分は“楽しい”にモードに振りきることができました。その後、どんどんとコロナ禍が長引いていく中で、EMMAさんがパスしてくる曲を“うわ、めちゃくちゃヘヴィなのが来たな”とか、“リフがゴリゴリだな。これはオラつかないとダメだ”みたいなことを感じながら、その時の状況とともに作っていきましたね。 ──「Set you a/n」は《タイムラインの様十人十色》や《清濁飲み干そうぜ》というフレーズが印象的でした。時代の空気を肌で感じ、反映させていったんですね。 渡會:政治関係のハッシュタグがSNSでブワーッと出ていたりする時期で、そういうのは今まで個人的には“あまり歌にしたくないな”という想いがあったんです。でも、これって自分の周りだけの問題じゃなくて世界中が巻き込まれていることなので、ちゃんと記録に残しておこうという気になったんですよね。だから、社会風刺みたいなことも歌ってみようとトライした曲もあれば、「Black hole eyed lady」みたいに曲をもらった時点で“あっ、絶対にエロい女の人が出てきそう”と感じて書いたような歌詞もあります(笑)。その頃にはもうコロナ慣れしてきているので、それまでのベクトルとは関係ない方向性でも書いていて。けど、根底にはずっと“俺たちみんな、コロナの時代を生きている。しんどい”というのは、たぶん明確に言わなくてもこの時代の人たちはみんな分かるはずだと思ったので、それが前提にあった上で、来た球を全部打ち返す感じで変化を楽しんでいた部分もありますね。 ──ミュージシャンとしてのスタンスが劇的に変わった期間だったんですね。フィクションを歌っていればいいという認識ではなく、社会と向き合うというか。 渡會:昔は政治のことをミュージシャンが言うとすごく嫌がられたり、フォロワーがガンッ!と減ったりしましたけど、そうやって触れないでいるって、そろそろ本当にヤバいという危機感を感じたタイミングだったと思います。EMMAさんからのパスを受けて、“いろいろと思っていることを発信していいんじゃないかな?”と思うようになってきましたね。 ──EMMAさんはどういう想いを込めてパスされていたのですか? 菊地:“シュートして、決めてくれよ”じゃないですけども(笑)、以前は自分がそういうタイプの歌詞をよく書いていたんですよ。でも、ワッチ(渡會の愛称)が入ってきてからは、歌詞の方向性としてそういう感じは薄らいではいたんです。それがこのコロナ禍になって、政治に対して、世の中に対して、ワッチが吐き出し始めたので、僕は逆に影を潜めまして(笑)。ワッチが言ったように、言える立場の人が言うのは正解だと思うんですよ。それを煙たがられるというのはどういうことなのかなって。最近はワッチがそういうことを言い始めたので、僕の歌詞の方向性としては、それをちょっと俯瞰で見ながら書くようになったりもしていて。 ──直接的にEMMAさんが歌詞で毒を吐くこと自体は減っているわけですね。 菊地:曲にしても、もちろん攻撃的なリフを作る時もありますし、逆に今回はMALという鍵盤のメンバーが加わってくれているので、メロディアスで広がりのあるきれいな曲も作りたいから、そういう方向性のものも作っていますし、その融合もちょうどやりたかったのでやっています。カラフルにバリエーション豊かにしたいという意識もありましたから、自分の気持ちもそっちへ向いていくのも感じて。世の中がダークなほう、裏のほうに引っ張られていくのを見ていると、やっぱりそこへの救いが欲しくなるというかね。自分もひとりのリスナーとしてはそういうものを求めているところがあるので、そういう曲を作りたくなる衝動もあったし。だから、攻撃的な曲もあれば、ポップな曲もあったり、ちょっと力の抜けた曲もあったり、振り幅のある曲をいろいろとやりたかったですね。 ──さまざまな感情に寄り添ってくれる曲が揃っていますよね。ラストの「Kite&Swallow」は包み込まれるような美しいバラードで。 菊地:そうですね。擬人化して書かれた歌詞で、物悲しくもあるけど希望もあるような曲ですよね。 渡會:この曲は実話で(笑)。近所の公園の樹に子供がお正月に揚げたタコが引っかかっているのを見て書いたんです。2年半経っても未だに引っかかっているんですよ。 ──どこにも行けない、抜け出せない状況が投影されているように感じます。 渡會:あの時代とめちゃくちゃリンクする感じがしますよね。 菊地:吹き飛ばしてほしいのにね。
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