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HONG EUNCHAE（写真＝アフロ）
LE SSERAFIMのメンバーについて、経歴やスキルなどを振り返りながら、グループで果たす役割について考察してきた本コラム。いよいよ最終回となる今回は、 HONG EUNCHAE（ホン・ウンチェ）を取り上げる。 【画像】デビュー当初から話題を呼んでいたLE SSERAFIM ■アクティブな少女時代を過ごしたEUNCHAE EUNCHAEは2006年生まれの15歳（韓国の数え方では16歳）で、グループの中で最年少のメンバーだ。チャーミングな笑顔が特徴で、メンバーやファンからは「スマイルポテト」やポケモンの「ゼニガメ」に似ていると言われることもある。 そんな彼女は学生時代、とてもアクティブに過ごしていたようだ。小学生の時には放送部に所属し、生徒会長も務めた。放課後にはダンスも習っていたという。中学生の時も生徒会と運動部に所属。韓国メディアのインタビューでは、自身の性格について「騒がしくて、友達の悩みを聞いてあげるのが好きな、じっと座っているのが苦手な性格でした（笑）」と語っている（※1）。 そんな彼女は友達の間で高い人気を集めていたK-POPに触れる中で、自身もK-POPに関心を持つようになった。2018年にSEVENTEENのコンサートを観たことで、「私もあんな舞台に立ってみたい」と、小学生にしてK-POPアイドルを目指すようになったという（※1）。 その後、2019年2月にはオーディション合格者を多数輩出しているdef dance schoolに在籍。いち早く実力をつけて頭角を現すようになり、2020年8月には好成績を収めた生徒として、同スクールの公式YouTubeに登場している。また、スクール在籍時にJYPエンターテインメントとPLEDISエンターテインメントのオーディションの1次審査に合格（※2、3）。2021年1月に現在も在籍しているSOURCE MUSICのオーディションに合格し、約半年の練習生期間を経てLE SSERAFIMに加入、5月2日にデビューを果たした。 ■ダンスの実力とオフショットで見せる素顔で多くのファンを魅了 EUNCHAEは最後に加入が決定したメンバーということもあり、パフォーマンスでの見せ場がまだ多いとは言えない。しかし、インタビューや事務所の活動、過去に所属していたダンススクールでの実績を見るにつけ、彼女のダンススキルは非常に高いことが分かる。 ファンの間では有名な話だが、彼女はグループへの加入が決まったとき、デビュー曲「FEARLESS」の振付を2時間で覚えたという。「イントロの振付を特に時間をかけて覚えた。スローモーションで撮影して確認しながら、少しでも歪む部分を修正していった」と雑誌のインタビューで語っているが（※4）、これはやはりダンススクールで早くから頭角を現していたEUNCHAEならではのエピソードだろう。 この振付の習得力は、先日行われた『HYBE運動会』の中でも発揮された。最後の催し物として開催された「ランダムプレイダンス」では、問題として出題された数々のダンスを踊りこなし、先輩アーティストが次々と脱落する中で、最後まで残った3名のうちの1人となった。また、SEVENTEENでパフォーマンスチームのリーダーを務めるHOSHI（ホシ）もEUNCHAEのダンスに感嘆の声をもらしており（※5）、K-POPアイドルの中でも高い実力を持つことが証明されたと言える。 前述した通り、そもそもダンススクール時代には、在籍しておよそ1年半で好成績を収め、スクールの公式YouTubeでプロレベルのダンスを選抜メンバーとともに披露している。彼女たちが踊ったのはファンの間でもダンスの難易度が高いと言われているBLACKPINKの「How You Like That」だ。デビューもしていない無名のスクール生だった彼女は見事に踊り切り、当時からこの動画には「完璧！」「本当に素敵です」「驚いた！」といったコメントが世界各国から寄せられた。現在に通じる人を魅せるダンスの実力は、デビュー前から持っていたものと考えられる。EUNCHAEは今後、グループのダンスを支えるメンバーとして飛躍する可能性が高いだろう。 ダンスだけでなく、ボーカルにも注目したいものがある。EUNCHAEはリズム感の良さを生かしたエッジの効いたボーカルが特徴だ。どのような存在感を示していくのか、今後の楽曲での歌唱に期待が高まる。 「末っ子でデビューすることが夢だった」と語る彼女は（※1）、LE SSERAFIMではマンネ（末っ子）らしく、先輩メンバーから可愛がられながら、グループの和気あいあいとした雰囲気づくりに一役買っている。パフォーマンスでは凛とした大人っぽい表情で魅せているのに対し、オフショット動画や企画コンテンツ、バラエティ番組などでは屈託なく笑う彼女の姿に惹かれたファンも多いだろう。 SAKURA（宮脇咲良）も公式YouTubeの中で、「EUNCHAEはチームの末っ子なのですが、すごく愛嬌があります。年上メンバーをすごく配慮してくれて、かわいくて愛おしい末っ子です」と語っている。 「K-POPアイドルとして、ファンの方に明るいエネルギーを伝えられるアーティストになりたい」と語るEUNCHAE。LE SSERAFIMのクリエイティブディレクターに対しては「私も自分自身がどういう人間なのかまだ分からない」と語ったそうだが（※6）、彼女はまだ15歳だからこそ、これからの伸びしろは大きい。今後の活動を通じてさまざまな経験をする中で、彼女が何を感じ、どのように成長するのか。そのポテンシャルの高さに、大きな期待が寄せられている。 今回までLE SSERAFIMのメンバー5名をつぶさに分析してきた。カリスマ性でグループの人気を牽引するSAKURA、高いパフォーマンススキルでリーダーとしてグループを主導するKIM CHAEWON（キム・チェウォン）、バレエを背景としたダンスでパフォーマンスに新たな色を添えているKAZUHA（カズハ）、歌と楽曲制作のスキルでパフォーマンスを支えるHUH YUNJIN（ホ・ユンジン）、そして高いダンスのスキルと大きなポテンシャルで世界へと羽ばたくグループの一翼を担うHONG EUNCHAE。異なる個性を持ったメンバーがそれぞれに得意領域を活かすことで、グループの魅力を形作っている。激動するK-POPガールズグループシーンの中で、世界の音楽シーン席巻を目指して、どのような活動を展開していくのだろうか。 ※1：https://magazine.weverse.io/article/view?lang=ko#=399 筆者訳 ※2：https://www.instagram.com/p/B-6acUSBFKb/ ※3：https://www.defdance.com/defdance/sub_def_06_04_view.html?idx=28997& ※4：http://www.kimgtv.com/news/articleView.html?idxno=2622 筆者訳 ※5：https://www.kpopmonster.jp/?p=118019 ※6：https://www.chosun.com/national/weekend/2022/05/28/LN33EQL2TNEQFMXLPFXDJE7QVE/ 筆者訳
市岡光子
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