ソウルからヨボセヨ 韓国映画の知られざる一面 – msnNOW

韓国映画は米アカデミー賞など国際映画賞の相次ぐ受賞や〝韓流ブーム〟で日本にもファンが多い。食文化やKポップと相まって韓国モノ人気の一つになっているが、意外に知られていないのが依然として反日的な愛国映画が根強く制作、公開されていることだ。
この年末年始も1909年、日本の初代首相・伊藤博文を暗殺した抗日独立運動家・安重根が主人公のミュージカル映画『英雄』が話題になっている。安重根は歴史上の偉人として繰り返しドラマ化されているが、伊藤博文が韓国王妃・閔妃殺害事件や韓国支配の元凶として報復的に狙われ、最後は旧満州のハルビン駅で銃撃される話だから、日本人としてはいつも暗澹(あんたん)たる気分になる。
映画はマスコミが大々的にPRした割にはヒットにはなっていないが、ミュージカル仕立てのせいか要所要所のセリフが歌になっていてどこか落ち着かない。ストーリーも、殺害された王妃の侍女がスパイとなって伊藤博文の側近に潜入しているなど荒唐無稽だし、軍とは無関係な公式行事に旭日旗がしきりに登場するのもそう。
近年、流行している〝旭日旗たたき〟への便乗である。韓国人にはおなじみの反日・愛国モノとはいえ、それが大作として真面目に制作されているのが韓国映画の現実の一端である。(黒田勝弘)

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