聖飢魔II vs ヘビーメタル雑誌『BURRN!』ついに決着!“35年戦争”の一部始終|日刊サイゾー – 日刊サイゾー

 デーモン閣下率いる聖飢魔IIのライブに、ヘビーメタル雑誌『BURRN!』の編集長が“乱入”。35年越しにいがみ合っていた両者が和解した。
 デビュー35周年を迎え、10月から期間限定再集結ツアーを行っている聖飢魔II。12月19日に行われた広島公演で、歴史的瞬間は訪れた。ライブの途中、『BURRN!』の編集長が客席にいることを知ったメンバーが、編集長をステージに上げると、編集長は過去の無礼を謝罪。『BURRN!』の表紙にすることを約束したのだ。
「ことの発端は、聖飢魔IIがデビューアルバムを出した1985年のことです。100点満点で評価するアルバムレビューコーナーで、Sという当時の編集長が、聖飢魔IIのデビューアルバムに0点を付けたため、両者は断絶。デーモン小暮がソロアルバムのインタビューで登場したことはありましたが、聖飢魔IIが誌面でフィーチャーされることはないまま35年が経過しました」(音楽ライター)
 お互い、ヘビーメタルという狭いジャンルにいながら、これだけ長く無視し合ったとは、さすが“悪魔”というべきか。それにしても、S氏はなぜ0点を付けたのか? 当時の事情を知る元・レコード会社スタッフがいう。
「S氏は、レビューで『ヘビーメタルに対する侮辱』『頭の中は商売、商売、金、金』と綴っており、ヘビーメタルが色物として扱われたことに激怒したのです。また、“メンバーが演奏していない”という噂も耳にしていたようです。当時は関係者界隈で、具体的に誰が演奏していないのかミュージシャンの名前も囁かれていましたが、メンバーは一切認めていないので、真偽は定かではありません。そして直接的な原因は、レコード会社の担当者が添えた『このアルバムを聞くが良い、グハハハハハ』といった内容の手紙が逆鱗に触れ、S氏が『無礼だ!』とキレたからです。
 この件は長らく聖飢魔IIの間ではタブーでしたが、近年のインタビューで、デーモン閣下が『影響力が大きい雑誌なのに、無責任なレビューで潰されかけた』と述べており、ずっと不満を抱えていたようです」(元・レコード会社スタッフ)
 そんなことがあってから実に35年、ついに雪解けの日が訪れたが、その背景にはヘビーメタルが置かれた厳しい事情があるという。
「『BURRN!』は音楽誌トップクラスの発行部数を誇りますが、メタル界は新陳代謝がまったく進んでおらず、30年来、表紙を飾るラインナップがほとんど変わっていません。そんな中、『BURRN!』は昨年、B’zを表紙に起用して大きな話題になったので、“今度は聖飢魔IIで”ということでしょう。
 日本のメタルファンの間では『BURRN!』の影響力は絶大で、『BURRN!』に載らないバンドは聴かないという人間も非常に多い。ただ、冷静に音楽を聞けば、聖飢魔IIのサウンドはメタルファンにドンピシャなので、ここまでいがみ合い続けたのは、お互いにとって損しかなかったとしか言いようがありません」(音楽雑誌編集者)
 聖飢魔IIのミサ(=ライブ)では、デーモン閣下と信者(=ファン)との間で、「○○な奴はどうしたらいい?」「殺せっーーー!!」というやりとりが定番だが、まさに「0点を付けた奴はどうしたらいい?」「殺せっーーー!!」といった気分だったのかもしれない。
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