【辺境音楽マニア】シンガポールのデスメタルバンドの名前がダサい!! その名も「教え子」! 機械翻訳で悲劇的な日本語名に…… – ロケットニュース24

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シンガポールに「Oshiego」という名前のデスメタルバンドがいる。スウェディッシュ風のオールドスクール寄りなサウンドに、「Nile」や同国の「Rudra」のような、オリエンタルチューンが特徴だ。
しかしその名前は、あまり英語的なスペルではないので、ひょっとして日本語の「教え子(Oshiego)」を意味するのではないか? と推測した。それにしても暴力的な音楽で知られるデスメタルで「教え子」というのは、かなりマヌケである。「子ども」や「塾」をイメージさせ、全くデスメタルっぽくない。
以前、「Gaijin」というバンド名のインドのデスメタルを紹介したが、それに勝るトンデモ日本語バンド名の可能性を感じた(ちなみに「Gaijin」は「外国人」ではなく「宇宙人」を意味して名付けた事が判明している)。
その「Oshiego」だが、彼らのFacebook ページやmyspace、PureVolume などを見ても、バンド名の由来が全く掲載されていない。ネット上のインタビューやレビューなどをひたすら検索しても、バンドの意味に関する情報が全く存在しなかった。
そこで彼らのFacebook ページに「私は日本人なのだが、バンド名の由来を知りたい。“Oshiego” はもしかして日本語か?」というメッセージを送ったところ、ものの数十秒で返事が来た。それにはこう書いてあった。
「OshiegoはSlayerの『Disciple』という曲から来ている」
ここでメタルに詳しくない方々に説明すると、Slayer というスラッシュメタル四天王のひとつに数えられる有名バンドがいるのだが、彼らの楽曲に『Disciple』というものがある。この「Disciple」は訳すと「信者」や「弟子」という意味である。
……そう、ここでほとんど理由が判明したのだが、彼らは宗教的な「信者」という意味を込めたつもりで、「Oshiego」というバンド名にしたようなのだ。
そこでメンバーに「シンガポール人の間で、「Oshiego」と名乗って、意味を理解してもらえるのか? 一般名詞化しているのか?」と尋ねたところ、「今まで誰もそんな事を聞いて来なかったし、言ったところで通じないと思うよ。それにバンド名の由来について、質問してきたのはキミが初めてだ」とのことだった。
「日本人にバンド名について話した事あるの?」と聞いたところ、「日本人と会った事はあるけど、特に何も言われなかったなー」と答えた。もしかしたら、その日本人は気を遣ったのか、あるいはバンド名が日本語の「教え子」だとは思わなかったのかもしれない。
またメンバーの民族的出自を聞いてみると、パキスタン系やアラブ系、中国系、そして1名アメリカ人が在籍している事が判明した。
その中国系のメンバーは漢字が書けるのかどうか聞いてみたところ、案の定できないとの事。そもそも「Oshiego」を漢字で書けるのか聞いてみたところ、出来ないとのことだったので、わざわざこの通り「教え子」と日本語で入力して送ってみた。
そしてロゴやフライヤーで活用できるように、「EPSあるいはベクトル画像にして送ってあげてもいいよ」と提案したものの、それについては興味がなさそうであった。
そもそも「Disciple」という言葉をなぜ、中国語や韓国語など他の言語にせず、日本語にしたのか追及したところ、日本のアニメ・プレイステーション・サムライ・忍者・柔術が好きだからだと打ち明けた。どうやらクールジャパン的な発想で、「信者」を意味する「Disciple」を機械翻訳して、その中でも意味が相当に掛け離れた「教え子」を選択してしまったようなのだ。
歌詞の中で他に日本語を用いているか確認したところ、一切ないとの事。日本でライブをやる予定はないのかと聞くと、日本では全く知られていないので、その可能性もあっさり否定。日本のデスメタルバンドで好きなバンドを聞いてみたところ、「Intestine Baalism」や「Coffins」を挙げたので、それなりに知識はあるようだ。
日本に関係する事しか質問しないのはあまりに失礼かつ不自然に思えたので、シンガポールのおすすめバンドを聞いてみたところ、「Bloodstone」というスラッシュメタルを教えてくれた。他にスラミング系では「Flesh DisgorgeやAnaldiction」がいるそうだ。
最後に、「Oshiego」の発音について尋ねてみた。「Oh-She-Go or Oh-Shi-Egoどっち?」と聞いてみたところ、「Oh-Shi-Ego」を選んできたが、そもそも二者択一の選択肢を自ら提供した事を後になって後悔した。しかしこのスペルだと「オ・シ・エ・ゴ」だけでなく「オ・シ・イーゴ」と発音している可能性がある。
そこで日本語の正しい発音を教えるために、発音サイトに「教え子」と入力してそのURLを送り、「これで合っているか?」と聞いたところ、「どうだ合ってるだろ」と勝ち誇られてしまった。これもわざわざURLをこちらから送ったりせず、Skype で発音して貰えば良かったと後になって後悔した。「オ・シ・イーゴ」と発音している可能性があるのに、こちらから答えを提示してしまった格好だ。
という訳で、シンガポールのデスメタルOshiego は確かに日本語の「教え子」なのだが、「信者」や「弟子」という意味のつもりで、「Disciple」から由来しているのが判明したのである。
参考リンク:Facebook
執筆:ハマザキカク
▼Oshiegoが2015年にリリースした最新作『Crossing the Bridge of Siraat』

▼ちなみにこちらが、彼らがバンド名の由来としたSlayerの『Disciple』

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