1977年に発売されたアルバム・ベスト73:45年前に生まれた名盤たちをランキング【動画付】 – https://www.udiscovermusic.com/

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1977年は音楽界、特にロックにとってきわめて重要な年だった。まずはパンクの流行と、そこから派生したさまざまなジャンルの発生が挙げられよう。
その影響は、ザ・クラッシュ、ザ・ラモーンズやイギー・ポップ、そしてセックス・ピストルズといった先駆者たちはもちろん、エルヴィス・コステロ、トーキング・ヘッズやザ・ジャムといったニュー・ウェイヴの新顔、さらにはスティーリー・ダンの『Aja (彩 [エイジャ] ) 』のようにジャズを取り入れた作品にまで及んでいる。
一方でプログレッシヴ・ロックは新たな地平を広げ、カンサス、ELO、ラッシュ、スティクスらがリスクを承知で独自の新たなスタイルを打ち出した。そしてキッスやAC/DC、ジューダス・プリーストなど、ロックのヘヴィな側面を強調したバンドも増えていく。
そしてディスコも爆発的に流行。その火付け役はビー・ジーズをフィーチャーした映画『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンドトラック・アルバムだった。またパーラメントやアイズレー・ブラザーズといったファンクを取り入れたアーティストも登場。
加えてフリートウッド・マックやジャクソン・ブラウン、リンダ・ロンシュタットのような保守的な音楽を提供するアーティスト/グループも、それぞれのキャリアを代表する作品を残している。
1977年の傑作アルバムの多くは、ほとんどすべてのジャンルに劇的な変化をもたらし、来るべき次の10年の礎を築いたと言っていいだろう。そんな45年前の傑作をランキング形式でご紹介しよう。
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独創的でアンセミックなプログレッシブ・ロック・サウンドに満ち溢れた『Point of Know Return』は、その複雑さに思わず聴き入ってしまう作品だ。
 
『Daytime Friends』は、この年、ケニー・ロジャースが発表した心地よく、楽しめるフル・アルバムだ。「Am I Too Late」や「Ghost Of Another Man」といった楽曲では、情感のこもった楽曲を作るロジャースの才が遺憾なく発揮されている。
 
強力なタイトル・トラックをフィーチャーした『Cat Scratch Fever』は、テッド・ニュージェントが残したハード・ロックの最高傑作である。
 
ザ・ブラザーズ・ジョンソンのアルバム『Right On Time』では、究極のファンク・クラシック「Strawberry Letter 23」を楽しむことができる。プロデュースはクインシー・ジョーンズ。
 
「Peaches」はばかばかしいほどファンキーなナンバーだが、さいわいなことに『Rattus Norvegicus』にはこれ以外にも素晴らしい曲が数多く収録されている。
 
『Car Wash』に次いでリリースされた『In Full Bloom』は、「Wishing on a Star (星に祈りを) 」を筆頭とする多くのヒット曲を生んだ。
 
ラウドで騒がしく、とにかく楽しい『Let There Be Rock』はリフ重視の自信に満ちたロックン・ロール・ナンバーが満載だ。
 
圧爽やかで陽気な『Changes in Latitudes, Changes in Attitudes』は、”現実逃避”の真髄とは何かを教えてくれる。クールなアルバムだ。
 
カントリーとロックン・ロールのルーツに着想を得た『American Stars ‘n Bars』は温もりに満ちた正統派の傑作である。「Hey Babe」や「Bite The Bullet (弾丸を噛め) 」といった楽曲を聴くと、ヤングがアメリカ音楽に深く精通していることがよくわかるだろう。
 
元ニューヨーク・ドールズのギタリスト、ジョニー・サンダースと彼のバンド、ザ・ハートブレイカーズによるデビュー・アルバムは、ラウドで激しくアンセミックなナンバーがぎっしり詰まったロックン・ロール・アルバムだ。聴きどころを挙げるとすれば「Baby Talk」「Born To Lose」「Get Off The Phone」ということになるが、全篇に剥き出しのパワーが漲っている。
 
細部にまでこだわった歌詞とアクの強い歌唱が際立つこの『New Boots & Panties!!』によって、イアン・デューリーは、自身が1970年代の最もユニークなロック・シンガーのひとりであることを世間に知らしめた。どの曲もすばらしいが、わけても「My Old Man」と「I’m Partial to Your Abracadabra (アブラカダブラ) 」は強力だ。
 
フォリナーが1977年にリリースした、きわめて印象的なデビュー・アルバム。大胆でスケールの大きなロック・ナンバーが並んでいる。
 
ロキシー・ミュージックのフロントマンであるブライアン・フェリーは、ソウル、ジャズ、往年のロックン・ロールから受けたインスピレーションを『In Your Mind』に盛り込んだ。そんな作品はフェリーのユニークな歌唱もあいまって、聴き手を選ばない洗練されたアルバムに仕上がっている。
 
ブリティッシュ・ヘヴィ・メタルの先駆者、ジューダス・プリーストのサード・アルバム『Sin After Sin』は並外れた名作だ。「Dissident Aggressor (異端からの反撃) 」や「Raw Deal (不当なる弾圧) 」に聴けるロブ・ハルフォードの伸びやかな歌唱は、まるで音楽の台風の目から飛び出してくるかのようだ。
 
1950年代後期、カルテットを率いてジャズの潮流を根本的に変え、現在のジャズの形を作り上げたサキソフォニスト/コンポーザー、オーネット・コールマンは、1970年代にはプライム・タイムを率い、自身の実験的なアプローチをロックやファンク、ブルースに応用した。
奇妙なメロディーとドライヴの感あるルーズなリズムが特徴的な「Theme From A Symphony (Variation One) 」をはじめとする『Dancing in Your Head』の収録曲は、コールマンの自由な発想から生まれたサウンドが新たなフォームを生み出したことを証明している。
 
チープ・トリックは厚顔無恥で、とてつもなくキャッチーなパワー・ポップ・アルバム『In Color (蒼ざめたハイウェイ) 』を1977年に大ヒットさせている。以来、長い歳月を経た今も、「I Want You To Want Me (甘い罠) 」を筆頭とする収録曲はいささかもその輝きを失ってはいない。
 
バリー・ホワイトの圧巻の歌声と複雑なアレンジが発揮された『Barry White Sings for Someone You Love』もまた、1977年に残された名盤のひとつ。オーケストラ効果的に使用した華麗なソウル・ナンバーが並んでいる。
 
カントリー・ミュージックのスターのロレッタ・リンが、カントリー・ミュージックのとあるスターに捧げた真摯なトリビュート・アルバム『I Remember Patsy』は、力強くも優しい作品だ。1曲1曲を深く掘り下げ、豊かな感情を引き出しながら彼女は高らかに歌い上げている。
 
生音を重視したシンプルで親しみやすい作風の『Rock ‘n’ Roll with the Modern Lovers』。同作ではジョナサン・リッチマンによる楽曲を、無駄を省いた落ち着いたサウンドで仕上げるバンドの能力が顕著だ。また世界中の音楽ジャンルを取り入れた本作は、風変わりで個性的だ。
 
モータウン所属のファンクの名手、コモドアーズが1977年にリリースしたセルフ・タイトル作。グルーヴィーで称えるべき即興演奏の数々が披露されている。
 
スーパートランプの作曲の腕前が存分に発揮された『Even in the Quietest Moments』だが、ラジオの定番ロック・ナンバー「Give a Little Bit (少しは愛をください)」も同作に収録されている。
 
大ヒット曲「Luckenback, Texas」も収録されている『Ol’ Waylon』。カントリー・ミュージック界の大御所であるウェイロン・ジェニングス屈指の人気作だ。
『A Farewell to Kings』でラッシュは多種多様な楽器を取り入れたことにより、前代未聞の新たな音楽性を獲得した。
 
『Stretchin’ Out in』に続くブーツィーズ・ラバー・バンドのアルバム『Ahh… The Name Is Bootsy, Baby』。1970年代R&Bにブーツィーが注ぎ込んだ楽しさと風変わりな精神がよく表れた作品だ。
 
ヨーロッパの伝統的なフォーク・ミュージックから多大な影響を受けた『Songs from the Wood』は、民族的でありながら別世界の音楽のようなサウンドに仕上がっている。プログレッシヴ・ロックの代名詞ともいえる力強さと技術的な複雑さも健在だが、歴史ある豊かな伝統的サウンドが強調されている。
 
1970年代の先駆的バンド、デッド・ボーイズのデビュー・アルバム『Young Loud and Snotty』は若者らしい主張と攻撃性に溢れる作品だ。初期パンクの代表作で「Sonic Reducer」や「Down In Flames」などは今でも輝きを放っている。
 
額に汗し、真摯に働く男のカントリー・ミュージックだ。1977年にリリースされた『A Working Man Can’t Get Nowhere Today』には、鮮やかな歌詞と美しいコーラス・ワークに彩られた珠玉の名曲が並んでいる。
 
過分な装飾を排した『Slowhand』だが、ここで聴ける音楽は熱く情熱的だ。エレクトリック・ブルースに対するクラプトンの独特のアプローチが光る本作には、ファンのあいだで人気の高い楽曲が多数収録されている。
 
ジェームス・テイラーは独特の歌声と深みのある楽曲で、深い憂鬱を形にすることも、限りない喜びを表現することも得意としていた。「Another Grey Morning (悲しい朝) 」や「Honey Don’t Leave L.A.」、そして「Looking For Love on Broadway (愛をさがしてブロードウェイ) 」はどれも味わい深い本物の感情が詰まった美しい楽曲だ。
 
ザ・ジャムは、1977年にアルバムを2枚リリースしている。『In the City』と『This Is the Modern World』がその2作だ 。ここで本作を選んだのは、当時の若者のアンセムである表題曲によるところが大きい。
激しいサウンドのシン・リジィの作品群の中でも、1977年のアルバム『Bad Reputation』は群を抜いてハードなアルバムだ。
 
スティーヴ・ミラー・バンドの『Book of Dreams』には、1977年のロックを語る際に欠かすことのできない2曲のシングル・ヒット曲が収録されている。それは「Jet Airline」と「Jungle Love」である。
 
ビルボード誌のR&Bチャートで3週に亘ってトップに立った『Ask Rufus』で、このパワフルなグループはまたも成功を収めた。
 
パンク・ロックが20世紀 (そして21世紀) を代表する若者のムーヴメントであり続けているのは、リチャード・ヘルが書いたパンクそのものといった歌詞と象徴的なファッションのおかげでもある。
 
歌いやすいフックとキャッチーなギター・リフで、キッスは1970年代においても指折りの印象的なロック・ナンバーを次々に生み出した。1977年にリリースしたエネルギッシュで若々しいロックン・ロール・アルバム『Love Gun』で、彼らのスタイルは完成したと言っていいだろう。
 
グループの個性である突拍子もないほどの大仰さがいい方向に作用した『Grand Illusion』は、スティクスの最高傑作のひとつになった。
 
現代人の何気ない日常を鮮烈に描いた歌詞を特徴とする『The Stranger』で、ビリー・ジョエルは1970年代を代表する偉大なソングライターのひとりに数えられるまでになった。「Movin’ Out」や「Just The Way You Are (素顔のままで) 」、「Everybody Has A Dream」といった楽曲は、大衆に愛される人気曲であると同時に、人間の本質を語った珠玉の名作である。
 
1970年代のディスコ・ブームを代表する女性歌手、ドナ・サマーの『Once Upon a Time』は、一級のダンス・ミュージックに不可欠な気品と洗練をも体現したようなアルバムになっている。
 
物憂げでノスタルジックでロマンティック ―― グレン・キャンベルの『Southern Nights』は、カントリーとポップとロックを融和させた甘く切ないアルバムだ。
 
ポスト・パンクの原型とはパンクなのか? それともデヴィッド・ボウイやトーキング・ヘッズの作品に手を貸した電子音楽の先駆者、ブライアン・イーノが生んだ本作なのか?『Before and After Science』は、パンクというジャンルの黎明期に早くも次の段階への進化の道筋を示していた。
『Animal』をリリースした1977年の時点で、ピンク・フロイドはすでに10年に及ぶキャリアを歩み、その間にロックの限界を押し広げてきた。本作は、1970年代イギリスの社会的政治的状況を表現した印象的かつ野心的なコンセプト・アルバム。膨大だが語り継がれるべきピンク・フロイドのディスコグラフィにあってもとりわけ重要な作品のひとつである。
 
パンクの決意を簡潔に語る優れた歌詞に満ちた『Pink Flag』は、1977年にリリースされたアルバムの中でも、特に強烈なインパクトを残し、後世に影響を与えた。
 
スーサイドは、ニューヨークのパンク・バンドの中でも例をみない挑発的なバンドだったで、シンセサイザーを多用したサウンドを特徴としていた。
神話性とユートピア思想を基調にした『All ‘n’ All』は、アース・ウインド&ファイアーによるプログレッシヴ・ソウルの傑作だ。ここで聴ける「Fantasy (宇宙のファンタジー) 」「Runnin’」「Brazilian Rhyme」といった名曲群は、グループの精神性と楽観主義を色濃く滲ませたものになっている。
 
1977年、本作のリリースからわずか数日後、痛ましい飛行機事故によって、レーナード・スキナードのメンバーのうち3人が亡くなった。グループの傑作に数えられる楽曲を含むこの『Street Survivors』は、そんな彼らへのまたとないトリビュート作品になっている。
 
『Lust for Life』がリリースされたころ、既にイギー・ポップはパンクという革命の土台を築き上げていた。「The Passenger」「Neighborhood Threat」など、ワイルドでアグレッシヴな楽曲がぎっしり詰め込まれた『Lust for Life』には、熱狂的で混沌としたイギーの意気地が集約されている。
 
粋なヒット・ナンバー「Solsbury Hill」と荘厳な哀歌「Here Comes The Flood」が収録されたピーター・ガブリエルのファースト・アルバム。ジェネシスを脱退し、ソロ・アーティストに転身したガブリエルは、このアルバムで新たな境地を切り開いた。
 
向こう見ずで大胆、そして紛れもなくユニークなミリー・ジャクソンが生み出したR&Bは、露骨で挑戦的でありながら心に響くものだった。『Feelin’ Bitchy』で全盛期を迎えたミリーは、強烈な歌声で愛や喪失、そして”親密な関係”について歌っている。
 
政治的な背景なしには語れないレゲエの壮大な歴史にあっても、この『Police & Thieves』のタイトル・トラックはその手本のような名曲だ。アルバム全体で見ても、社会に対する鋭い洞察に満ちた楽曲でレゲエの伝統を正しく受け継いでいることがわかる。
 
絢爛に飾られたロックにトリップ感あるシンセサイザーや多重的なハーモニー、サウンド・エフェクトといった要素を加えた『Out of the Blue』は、1977年にあっても特に野心的で楽しいポップ・ロック・アルバムだ。「Turn to Stone」や「Starlight」といった楽曲は、リスナーを宇宙の旅へと誘う。
 
シンセサイザーの巨匠が生んだフル・アルバム『From Here to Eternity』は、未来的なディスコの魅力を伝えるグルーヴィーで一風変わった作品だ。
 
『Portfolio』はモデルで、やがてポップ・カルチャーの象徴となるグレイス・ジョーンズのデビュー・アルバム。彼女の圧倒的な歌唱力と幅広い音域を印象付ける1作で、その点は特に「La Vie En Rose」のカヴァー・ヴァージョンで際立っている。
 
『Unpredictable』は、ナタリー・コールがリリースしたファンキーで高揚感漲るディスコ/ソウル・アルバムだ。コールは優れた歌唱力に恵まれた歌い手で、それがスローなバラードであれ、アップテンポなジャム・ナンバーであれ、巧みに歌いこなしている。
 
ザ・クラッシュのデビュー・アルバム『The Clash』は、1970年代後半~1980年代の最重要バンドの登場を告げる、強烈な意思表示だった。
 
パンクの時代に残された最も優れたギター・ソロを交えた1977年の作品。ギターをメインにしたバンドにとって、このアルバムは今も目指すべき手本であり続けている。
 
「Sheena Is a Punk Rocker (シーナはパンクロッカー) 」のように聴き手の心を突き動かさずにおかないパンク・ナンバーは数えるほどしかないだろう。しかしながらこの曲も、ニューヨーク・パンクを代表するグループ、ラモーンズの1977年のアルバムの多くの聴きどころの中のひとつでしかない。
 
アイス・キューブが「It Was a Good Day」でサンプリングした「Footsteps in the Dark, Pts. 1 & 2」が収録されていることで知られるアルバム。しかしながら、そんな事実とは関係なく、1977年にリリースされた本作は1970年代を代表するファンク・アルバムとして広く認知されている。
 
ジャズ・フュージョン史上屈指の重要作品『Heavy Weather』は、1970年代にリリースされたすべてのジャズ・アルバムの中でも特に際立ったセールスを記録した1作だった。
大作曲家リヒャルト・ワーグナーから直接的な影響を受けたアルバムというのも決して多くないが、この『Bat Out of Hell』ほど壮大なアルバムもめったにないだろう。ミートローフは、その驚くほど卓越した歌唱で、トッド・ラングレンがプロデュースを担い、ジム・スタインマンが作曲を担当したこの作品に一体感をもたらしている。
 
グループのリード・シンガーであるフレディ・マーキュリーと同じくらい大胆で威勢のいいアルバム『News of the World』は、「We Will Rock You」「We Are The Champions (伝説のチャンピオン) 」といった誰もが知る普遍的なロック・アンセムに勢いを得てスマッシュ・ヒットを記録している。
 
ジャクソン・ブラウンは、リリースから間もなく空前の大ヒットを記録した『Running on Empty』で、1970年代を代表するシンガー・ソングライターのひとりという評価を揺るぎないものにした。「The Road」や「Love Needs An Empty Heart」のような穏やかな楽曲からノリのいい表題曲まで、アルバムの全篇が力強く、多様性に満ちている。
 
1977年にリリースされたエルヴィス・コステロのデビュー・アルバム『My Aim Is True』は、パンクの精神ととことんキャッチーな楽曲が融和した1作だった。「Welcome to the Working Week」や「Alison」などここで聴けるトラックは、発表から40年以上が経過した今もなお新鮮に響く。
 
フランキー・ビヴァリーのダイナミックで力強い歌声と、ジャズの影響を滲ませたバンドの面々の途方もない演奏技術の相乗効果によって、メイズはR&Bの世界に、それまでとはまったく異なるエネルギーをもたらした。
この『Maze featuring Frankie Beverly』に収録されている「Happy Feelin’s」や「When I’m Alone」は、色褪せることのない名トラックで、現在もバーベキューやパーティー、家族団欒の場でしばしば聞くことができる。
 
ジョージ・クリントンが率いた2組のバンド、パーラメントとファンカデリックは、ファンキーで想像力豊かな作品を次々とリリースし、1970年代を席巻した。
パーラメントの『Funkentelechy vs. The Placebo Syndrome』は徹頭徹尾見事な出来栄えだが、アルバムのオープニング・トラックとクロージング・ナンバーが大ヒット曲で占められている点もポイントが高い。その2曲「Bop Gun」と「Flashlight」は、どちらもヒップホップやテクノといったジャンルに少なからず影響を残している。
 
トーキング・ヘッズのデビュー・アルバム『Talking Heads 77』は、緊張感漲るアート性の高い作品だった。ニューヨーク・パンクがいかに多様なスタイルを内包していたかを示す好例と言っていいだろう。
 
リー・”スクラッチ”・ペリーがプロデュースを担当した『Heart of the Congos』は、1970年代後半のルーツ・レゲエを象徴する傑作のひとつに数えられている。
 
情熱的でソウルフルで、何より革命的な存在だったボブ・マーリーは、1970年代のポピュラー・ミュージックを代表する重要作をいくつも残している。抑圧された人々の開放を求める1977年の『Exodus』は、そんなマーリーの最高傑作とされる、静謐な激しさに満ちたアルバムだ。
 
本作には「Night Fever」や「Staying Alive」、「More Than a Woman」といったビー・ジーズの大ヒット曲だけでなく、ザ・トランプスの「Disco Inferno」、イヴォンヌ・エリマンの「If I Can’t Have You」のように長く聴き継がれてきた珠玉の名曲が多数収録されている。
 
『Trans Europe Express』は、ドイツ出身のエレクトロニック・ミュージック・グループ、クラフトワークの最高傑作と目されているアルバムだ。ここで彼らが披露した最先端のサウンドは、後年のヒップ・ホップやテクノ、ポスト・パンクの登場を予見していた。
 
長きに亘って偶像視されてきたこの比類ないアルバムについて、今さらいったい何を語ればいいというのか?UKのパンク・ムーヴメントを語る際に欠かすことのできない重要な記録である。
 
『Aja』は、ジャズの影響を強く滲ませたロック・アルバムの傑作。そのサウンドのすばらしさは、1977年にリリースされたアルバムの中でも群を抜くものだった。
 
デヴィッド・ボウイが残した有名なベルリン3部作の、それぞれ1作目と2作目に当たる『Low』と『Heroes』は、1970年代屈指の完成度と探究心を誇るロック・アルバムだ。
ボウイには、『Low』に収録された「Art Decade (アートの時代) 」の夢見るようなアンビエントな音の世界を表現することも、「Heroes」のようなギター・ロックのアンセムを作ることも可能だった。怖いもの知らずの実験性とポップ・ミュージックに対する鋭い嗅覚を大胆に融合させることで、ボウイは1977年を席巻したのだった。
 
フリートウッド・マックの『Rumours (噂) 』は、現在も1977年当時そのままに多くの聴き手に愛されている不朽のロック・アルバムだ。ここで聴ける「The Chain」、「Dreams」、「Go Your Own Way (オウン・ウェイ) 」は今もなお聴き手の心に強く訴えかける。
 
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Written By Sam Armstrong
 
 
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