気まずさも笑いに!日本出身コメディアン、タナカ・アイコの挑戦 – COSMOPOLITAN(コスモポリタン)

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『アメリカズ・ゴット・タレント』に出場し、注目を集めているタナカ・アイコさん。彼女の笑いの原点とは?

アメリカの人気オーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント(AGT)』シーズン17に出場し、注目を浴びている日本出身の女性コメディアン、タナカ・アイコさん。
アメリカでスタンダップコメディに挑戦し、自身の経験を笑いに変えている彼女のパワーの源についてインタビュー。「みんなを幸せにしたい」という根底にある気持ちや、家族の言葉、モチベーションについて聞きました。
母が海外に子どものときから目を向けさせてくれた気がします。音楽も洋楽を聴いたり、輸入雑貨店に連れていってくれたりして、海外の文化に興味がありました。姉が高校生のときにオーストラリアに留学したのを見て、かっこいいと思ったのもありますね。
そんな背景もあり、高校生のときに「アメリカの大学に行きたいな」と言ったら、母は応援してくれました。オープンな母のおかげで、渡米できたというのもありますね。
私はかっこいいと思ったものを、自分でも挑戦してみることが多くて。大学卒業後もアメリカに残ったのですが、これまでにもクラブで見かけたダンサーがかっこよくてダンスを始めたり、注目されるのが好きで俳優業にトライしたりしていました。
その後はミュージックビデオのダンサーを務めたり、小さな役をもらえたりしたのですが、職業にするには向いてないなとどこかで感じていたんです。
こうして仕事の現場でいろんな人とかかわっているうちに、私は笑わそうとしているわけではないけど、話をすると周りが笑ってくれたり、「アイコって面白い」ってよく言われたりしていて。そこから、「私は面白い人間なんだ」と気づいたんです。
振り返れば母も昔から私の話を聞いていつも笑っていて、それが嬉しかったんですよね。
それから、アメリカのLaugh Factoryというコメディショーを見に行ったときに、アジア系のコメディアンがステージに立っているのを見て、私もやりたいと思いました。そのコメディアンの方にも「やりたいならやりなよ」と背中を押され、そこからキャリアがスタートしましたね。コメディは始めると沼みたいな感じで止まらなくて、そのまま今に至ります(笑)。
もちろん、今でもスベることはもちろんありますし、ステージでうまくできないときもあります。
あるとき長くキャリアを積んでいる先輩と同じステージに立つのが怖いと母に相談したら、「あなたは子どものときから面白かった。知らないうちからずっと練習のようなことを続けているわけだから、全然物怖じすることないよ」と言ってくれて。この言葉には驚きましたが、今でも励みになっていますね。
それに私、忘れっぽいタイプなんです。お風呂に入って、好きなものを食べて、次の日起きるとまあいっかって(笑)。あとはネイルをきれいにしたり、自分が好きな洋服を着たりしてモチベーションを上げています。
だからコメディがうまくいかなくても、お客さんから「そのシャツいいね」って褒められるだけでうれしくなる。こういう性格だから、そこまで落ち込まないのかもしれません。
今の状態では偉そうに全然語れないけれど、私がアメリカのコメディで好きなのは、「自分の意見を笑いに変えて発信できる」こと。
政治の話や日常で感じたこと、最悪な出来事もコメディに変えられるから、同じような経験をしたお客さんも共感して笑って、ネガティブな気持ちを忘れられるんです。そういうヒーリングのような効果があるのが魅力ですね。
アメリカではここ2~3年でアジア人差別が大きな問題になりましたが、その分アジア系の人たちが発言したり、表に出てきたりする機会が増えたと思います。テレビでも、アジア系の人々をよく見るようになりました。
前に比べたら女性や、アジア系、LGBTQ+のコメディアンも増えていますね。さまざまな人が活躍できるような流れはいいなと思っています。
みんなを幸せにすることですね。はじめはステージに立った時に完璧でありたい、クールになろうって思ってやっていたものの、全くウケなくて。
あるとき、自分の弱みや内向的な部分、日常で気づいたこと、気まずかったことが笑いになることに気づいて、今ではそういった出来事をオープンにするようにしています。
母への感謝だけです。うちは母子家庭だったのですが、“普通とは違う”ように見られることもあって。でもそうじゃなくて、「お母さんがいてくれてよかった」、「お母さんのことが大好き」だと伝えたかったんです。
『AGT』でスタンディングオベーションを受けて合格をもらってからは、周りの人からは「次はどうするの?」と聞かれるようになったけれど、正直今後なんてどうでもよくて。
パフォーマンスを終えてからステージに寝っ転がったのですが、あのときは「自分の200%を出した!」という達成感もありましたし、コメディを辞めたいと何度も思ったときに応援してくれた母への感謝の気持ちでいっぱいでした。
やっていても全然芽が出なくて、このままどうなっちゃうんだろうと思ったときですね。そういうときって自分が自分のことを信じてあげられていないから、ショーもうまくいかないんですよね。そんなときに母に電話すると「頑張って」といつも言ってくれました。
でも1回だけ、私が愚痴を並べていたら「そんな風にぐちゃぐちゃ言っているなら、やめちゃいなさい」と言われたことがあったんです。全くその通りだなと思って、それ以来、自分も変わりましたね。
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自分が好きなことをやり続けることですかね。私は人脈を広げるのもあまりうまくないし、不器用なんですよね。お金儲けしたいとか、有名になりたいっていう気持ちよりも、「好きだからやりたい」という想いがあるからこそ続けられていると思います。
私の場合は、勢いに任せるのではなく、ほどほどにやる。自分に1番優しく、自分の1番ファンでいることを大切にしています。うまくいかなくても、他の人に何を言われても、自分のことが好きだったら「これでいい」と思えるはず。みんなが自分自身のことをもっと好きになれるといいなって思います。
小さい子から大人まで、みんなが楽しめるようなコメディアンになりたいと思います。アメリカでは、いろんな世代がいる場だと話す内容が限られると言って避けるコメディアンも多いんです。でも私は子どもに日本語を教えていたこともあって、子どもが好きなのでみんなが楽しめるコメディを続けていきたいなと。
あと日本にいる家族と過ごす時間が少ないので、旅行に行ったりもしたいですね。私自身も支えられてきたので、家族の時間はすごく大切だと思っています。
アメリカでモデルや俳優、ダンサーなどとしても活動する、日本出身の女性コメディアン。アメリカの人気オーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント(AGT)』に出場し、アメリカで注目を浴びている。
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