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Ramza、新作『Whispering Jewels – ひび割れの鼓動』をレコードと配信でリリース
 愛知県在住の音楽家、Ramzaが、新作『Whispering Jewels – ひび割れの鼓動』をレコードと配信で9月16日(金)にリリースします。  この作品は、ダンサー / 振付家の平原慎太郎が主宰するダンスカンパニーOrganWorksが、古代ギリシャ劇の合唱隊「コロス」をテーマに、6名のダンサーと2名の俳優によって、6つの物語で構成したコンテンポラリーダンス作品『ひび割れの鼓動』の舞台音楽として制作されたもの。初演は2021年12月に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場で行われ、今年3月に東京・シアタートラムにて千秋楽を迎えました。  Ramzaが1章ごとにテーマに沿って制作した楽曲は、緻密にプログラミングされたミニマルな電子音に多様な環境音が超現実的にレイヤーされています。柔らかく包み込むようなノスタルジックな鍵盤の旋律や脳にダイレクトに到達するノイズによって聴覚が研ぎ澄まされ、立体的で生々しさのある音像と、動物や(おそらく)不死者の声により、古代にタイムスリップしたような錯覚に陥ります。神々しくも狂気的な異才を放つオルタナティブ。創造力を掻き立てる圧倒的な音楽体験が待っています。  写真家、加藤甫が撮影した『ひび割れの鼓動』の公演写真を使用した秀逸なジャケット・アートワークもRamzaによるもの。見開きジャケット仕様、2枚組LPレコードとなっています。 [コメント] この作品は“柔順”で落ち着きがある様に感じている。 超越的な実験性や過剰な電子制御とは無縁で、閉鎖的だが豊かに自立した発狂というべきか、主観的に見れば「鬱屈な日々の作曲」から副次的に作り出されたカタルシスなのかもしれない。 それは、散歩をしてみたり、本を読んでみたり、サウナに行ったり食事を変えても決して晴れなかった“何か”、生きるという設問の中で絶望的に突きつけられる“何か”に対し“柔順”であるという事に追従する。 つまりこの作品は「求めている理想の“何か”は“この世”ではもう手に入らないという途方も無い事実の上でダンサーが典雅に舞う。」という舞台上の“瞬間”を惜しげもなく“永遠”に接続した我々の“柔順”なる儀だ。 この運動は科学では解明されない領域であるから、神が宿っているという言い方が出来る。 総じて、『Whipering Jewels – ひび割れの鼓動』をVinylカットするというプロセスは極めて“柔順”に神秘的に行われたのだと感じている。全てに感謝申し上げる。 そしてこの喜びに対し、僕は今静かに発狂している。 ――Ramza ダンスは日常から身体を解き放ってくれる。 身体のポテンシャルは未だに計り知れないことをダンスに関わってると日常的に知ることができる。いわばダンスは身体が宇宙に接近する営みだ。 そしてRAMZAの音楽も小さな宇宙(ミクロコスモス)を感じさせる。 それは人の営みが長い年月培った、本能的でプリミティブな重量のある沈んでいくような世界観と、理性を獲得しテクノロジーに由来した未知へ手を伸ばすような拡がり。その二つのベクトルがレイヤーとなり、融合して立ち現れるからじゃないか。 そして今作はその要素を含みながら6つの景色を展開させる。 ダンスミュージックというカテゴライズの幅を宇宙の拡張と同様に拡げた作品になっていると思う。 これを身体と繋げて是非体を委ね泳いでもらいたい。 いくつもの小宇宙が繋がり大きな宇宙を作る。 その時間は音楽を聞くあなたの特権になる。 ――平原慎太郎(ダンサー・振付演出家・OrganWorks主宰)
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