「渋谷系」の歌姫・野宮真貴が新作発表 デビュー40年の集大成 – 産経ニュース

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野宮真貴(のみや・まき)が、歌手デビュー40周年を迎えた。
「気がついたら40年という感じ。『自分にとってかっこいい音楽』を、ちゃんと続けてこれたなとは思います」と足跡を振り返る。
「渋谷系」の歌姫として平成の初め、音楽好きに熱く支持されたが、デビューは昭和56年。アイドル全盛の時代にロックを歌い、「全然売れなかった」と笑う。
CMソングや他の歌手のコーラスの仕事で糊口をしのいだが、「若かったから希望は失わなかった」。
すると、コーラスで参加していた音楽グループ、ピチカート・ファイヴのメイン歌手に抜擢(ばってき)された。それが平成2年。
明るい歌声とミニスカートとハイヒール。おしゃれな野宮を得て、ピチカート・ファイヴの洋楽志向の音楽は、より一層、軽妙洒脱(しゃだつ)となり、流行に敏感な音楽ファンの心をつかんでいく。
同じ頃、他にも洋楽志向を鮮明にした新進歌手、グループが続出。外資系レコード店が軒を並べた当時の東京・渋谷にちなみ、「渋谷系」と呼ばれる勢力を構成した。
「渋谷系が注目されたのは平成7年以降でしょうか。そう呼ばれるのが嫌だった方もいたし、私たちも自ら名乗ったことはなかった」と明かす。「本当の渋谷の象徴は(歌手の)安室奈美恵さんでしたしね」と言って笑う。
13年にピチカート・ファイヴは解散したが、ソロ歌手として活動は続けた。
「時が流れて、渋谷系の音楽も日本のスタンダードナンバーになったのではないか」
そう考えるようになった。そこで、デビュー30周年記念のアルバムを作る際、ピチカート・ファイヴの曲を中心に持ち歌を歌い直してみた。楽曲のすばらしさを再認識できた。
以来、「野宮真貴、渋谷系を歌う」など渋谷系を積極的に名乗ってライブやCD制作に取り組んだ。
そして迎えた40周年。4月に新作アルバム「New Beautiful」を出した。これまでの集大成だ。韓国からも含め新旧の音楽仲間が駆けつけ、昭和56年の古い持ち歌から令和に書き下ろした新曲まで多彩な楽曲を収録。
「私には、昭和と令和をつなげる役割があったのかもしれない」と語る。また、「SNSの時代。音楽には、もう世代も国境も無くなった」と実感した。このアルバムは今月25日、アナログレコードでも発売する。
一昨年、「野宮真貴、還暦に歌う。」と題したライブを披露した。客演した先輩歌手、鈴木雅之から「自分は次は〝古希ソウル〟を目指す。真貴ちゃんも頑張ろう」と激励された。
〝古希ポップス〟が次の目標になった。
「古希でもミニスカートとハイヒールで歌えるよう〝ハイヒール筋〟を鍛えています」。渋谷系の歌姫の矜持(きょうじ)だ。(石井健)
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