"GAMUSYALIVE vol.4 -Link the YOUNG-" | Skream! ライヴ・レポート 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト – Skream!

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LIVE REPORT
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Skream! マガジン 2022年11月号掲載
2022.09.29 @渋谷duo MUSIC EXCHANGE
Reported by 山田 いつき Photo by タチバナジン
“夢カナYellプロジェクト”によるライヴ・イベント”GAMUSYALIVE vol.4 -Link the YOUNG-“が、9月29日に渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて開催された。今回は夢を持つ若手アーティストのみならず、昨年2021年11月に初の日本武道館公演を成功裏に終えたwacciがスペシャル・ゲストとして出演。さらに、”夢カナYell”独自の応援システム”投げYell”で来場客/配信視聴者から最も多くの票数を獲得したアーティストには様々な特典が用意されるという、まさに夢のようなライヴ・イベントとなった。

本イベントは当初対バンという形式を取り出演バンドをTwitterで募集していたが、バンド以外のグループからのエントリーも多数あったことを受け、急遽オープニング・アクトとして、東京を中心に活動する4人組ヴォーカル・グループ Snugsの出演が决定した。彼らの武器は4人それぞれが持つ多彩なヴォーカル力。ヒップホップを基調としたトラックの上で繰り広げられるマイク・リレーで、観る者を釘づけにする。自然と会場が一体となるポップなメロディとポジティヴなメッセージが詰まった歌をまっすぐ届けた。

続いて登場したのは、4人組ロック・バンド No Way Plan。オープニングからいきなりバンド・サウンドと同期が融合した激しいロック・チューン「悲劇王リア」をフロアにぶち込んでいく。1曲目からna2kiのベースの弦が切れるハプニングもあったが、決して狼狽えることなく、堂々とした演奏を続ける姿に驚かされる。”今日は大物 wacciさんがいますけど、俺らは負けずに今日の一番を獲りに来てるんで、最後までNo Way Planをよろしくお願いします!”というYuji(Vo)の挑戦的な言葉を裏打ちするように、ラウドな爆音で圧倒し続ける熱量の高いステージを最後まで見せてくれた。

“あなたと、あなたと「今日」を作りに来ましたので、ちゃんと手放さず持って帰ってください。よろしくお願いします!”という岡本冬馬(Vo/Gt)の挨拶から始まった大阪発ロック・バンド the whimsical gliderのステージ。今年6月にリリースとなった新曲「リユニオン」で火蓋を切ると、「スターティングオーバー」、「あっけない」など優しくも力強いエネルギーを纏った楽曲たちが披露されていく。MCで岡本は”名前だけ覚えてもらおうなんて思って来てません。ちゃんと音楽が残るように、そう思ってあなたに会いに来ました”とフロアに語り掛けた。”あなたたち”ではなく、ひとりひとりの”あなた”に向けて歌を届ける、そんなバンドのスタイルを体現したライヴだった。

どこか幻想的なSEが流れるなかステージに登場したのはギター・ロック・バンド、ミイ。透明感のあるギターから四つ打ちのリズムが気持ち良く合流する「コンタクト」のイントロが響くと、エモーショナルな空気感に会場が一気に染め上げられていく。藤沼 絢の中性的な歌声がライヴの進行に連れて荒々しく、力強くなっていったのが印象的で、ラストに演奏された「とけない」では声を最大限に張り上げて熱唱。瑞々しいバンド・サウンドで駆け抜けるこの曲はwacciの楽曲「足りない」のAメロに影響を受けているとのことで、ミイらしさはもちろん、この日対バンが実現したwacciへのリスペクトも音楽で届けた20分だった。

そして、今回唯一のヴィジュアル系ロック・バンドであるDevelop One’s Facultiesのステージへ。1曲目からyuya(Asserter)のテクニカルなギター・リフから始まる「NPC」を投下。洒脱と洗練を極めたアンサンブルで会場を揺らし、続く「アンインテリジブル」では場内の凄まじい熱気をエスカレートさせ、問答無用で自分たちの世界観にフロアを巻き込んでいく。また、演奏中でも構わずyuyaがオーディエンスに”カップルか? 仲いいな(笑)”と声を掛けるなど、予測不可能なステージで観る者を魅了する。最後は”俺たちから最後1曲エール送って帰ります、今日がいい日になりますように”という前振りのあと、これまでの激しい楽曲から一転し「青と空」を情感たっぷりに歌い上げた。

男女混声ポップ・ロック・バンド フィルフリークのステージは、夏の失恋を歌ったナンバー「アオに浮かぶ」からスタート。今年7月にリリースされたばかりの新曲で会場からクラップを誘うと、少し早めのウインター・ソング「ホワイトストロベリー」へ。広瀬とうきとゆっこによるツイン・ヴォーカルが重なり合い、センチメンタルな感情を代弁していく。今年メンバーの入れ替わりがあり5月に新体制となった彼らだが、すでに盤石のバンド・アンサンブルができあがっていた。ライヴ終盤、”俺、音楽が大好きだ!”と叫んだ広瀬。わずか20分のステージだったが、大きな別離を経てもなお音楽を鳴らし続ける理由と覚悟を充分に感じることができた。

そしてついに、この日のスペシャル・ゲストであるwacciが拍手に迎えられながらステージに登場。アコースティック・ギターを肩から下げた橋口洋平が「感情」を歌い始めると、会場は静まり返ってその歌声に聴き入った。続くポップ・チューン「最上級」では、軽快なアンサンブルに誘われてフロアからは自然と手拍子が巻き起こり、会場の熱気というよりも幸福感が高まっていくのがわかる。MCでは橋口が久しぶりの対バンを楽しみにしていたと語り、エレキ・ギターに持ち替えて代表曲「別の人の彼女になったよ」をパフォーマンス。最後の1音まで丁寧に響かせた。”僕らのロック魂”として演奏された「リスタート」では、疾走感溢れるストレートなバンド・サウンドでこの日一番のクラップを巻き起こし、今年11月にメジャー・デビュー10周年を迎えるバンドの求心力をしっかり見せつけた。本編最後を飾ったのは、wacciらしい温かいアンサンブルと歌詞に鼓舞される「大丈夫」。サビで歌われる”大丈夫”というフレーズに合わせて頭上に両手で丸を作るフロアをメンバーたちは幸せそうに眺めていた。そのあとは、鳴りやまない手拍子に応え、アンコールで「まばたき」を披露。オーディエンスの心に深い余韻を残して、彼らはステージをあとにした。

エンディングでは、いよいよ”投げYell”の投票結果の発表へ。1位に輝いたのは、11万超の票数を獲得したDevelop One’s Facultiesだった。異種格闘技戦のごとくジャンルレスなアーティストたちが集まった、この日の渋谷duo MUSIC EXCHANGE。順位こそついたものの、自らの夢を実現するために全身全霊で音楽を鳴らす若きアーティストたちの姿があまりに眩しかった。
ピアノとヴォーカルで始まり、すぐさま躍動感溢れるバンド・サウンドへとなだれ込む「ロクドロクブ」。この曲ができあがった瞬間このミニ・アルバムは産声を上げた。”4つの恋のはなし。”から始まったフィルフリークの8つの話は、どれもリアルで、凄まじい生命力を持っている。バンドの存在を確立させたという「スレチガイ」では、広瀬とうきとゆっこの交差する歌声が不安定な景色を見事に表し、胸を締めつける。「KOIがハジマル」ではポップに恋のドキドキを描き、最後は「NAMI」。ここに描かれるのは広瀬自身の話であり、そしてそれはバンドの話へと繋がっていく。ドラマチックで人間臭くて、不器用だけど何かをずっと信じていて、そんな正直すぎる彼らの8つのストーリーは、今現在の彼らのようにどれもが力強く輝いている。(藤坂 綾)
“二面性”がテーマの2ndミニ・アルバム。二声の甘酸っぱさが際立つ「真夜中の交差点」、ポップで爽快な「Be Kind」と頭2曲はこのバンドらしさ全開だ。一方、広瀬とうき(Vo/Gt)が憧れの人に宛てた「1970」の生々しい筆致、オルタナ色の強い「道端日和」で”裏”を見せつつ、広瀬とゆっこ(Vo/Pf)の共作曲「ワンルームヒストリー」、転調を盛り込んだ「キャンディー」と、新しい側面を印象づけることも忘れない。聴き進めるほど深層へ踏み入れるような感覚になる。人の心の混沌を認める7曲を締めくくるのは、”朝が来て/夜を待つ/また朝が来て/夜を待つ”(「朝日を待つ」)のフレーズ。”そういうもんだから大丈夫”と言ってくれる優しさに心が軽くなる。(蜂須賀 ちなみ)
ショート・チューン「強くなれる」から、シンガロングが目に浮かぶ「サイドストーリー」、広瀬とうきとゆっこのハーモニーが絶妙な「ホワイトストロベリー」と、序盤から聴きごたえたっぷり。そして、沸点が訪れるのが「eisei」。ドラマチックな展開とエモーショナルな歌声、宇宙まで発想を飛ばすロマンチックな感性と”あなたが今泣いていても/青い空は綺麗だ/だから夢を魅るんだ”という絶対的な励ましにいざなう歌詞。すべてが一体となって、フィルフリークの魅力を伝える。さらに、題材の妙が光る「ラッキーカラー」、シンプルな「青い風船」から、ゆっこの歌が堪能できる「マジシャン」という後半の流れも心地いい。完成度の高いポップスに人間臭さを内包した、多くの人にとって必要なバンドになることを予感させる1枚だ。(高橋 美穂)
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2022.09.29 @渋谷duo MUSIC EXCHANGE
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Skream! 2022年11月号

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