“ビクタースタジオの音”が小型イヤフォンで。プロのチューニングで聴けるビクター「HA-FX150T」[Sponsored] – AV Watch

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  • 鳥居一豊

2022年11月11日 08:00
今や多くの人が日常的に使っている完全ワイヤレスイヤフォン。通勤ラッシュの車内などでもよく見かけるようになった。実売で1万円台の身近なモデルでもノイズキャンセル(NC)機能が珍しくなくなり、音楽再生だけでなくリモート会議などでも便利な通話品質も向上。高機能化は歓迎したい事だが、逆に言えば“どこに注目して選べばいいのか”が、難しくなっている。
そんな中で、注目の新製品がビクター(Victor)から登場した。同ブランドを持つJVCケンウッドは他にも“JVC”、“KENWOOD”といったマルチブランドで、ヘッドフォンやイヤフォンなどを発売している老舗メーカーだが、近年は特に独創的な製品に“Victor”ブランドを使用し、快進撃を続けている。「HIS MASTER’S VOICE」で知られる蓄音機を聴く犬のマークもお馴染みだろう。
そしてビクターと言えば、オーディオ製品だけでなく日本の数多くのヒット曲を生み出してきた「ビクタースタジオ」の名前を知っている人も少なくないだろう。ビクターブランドの製品には、そのビクタースタジオのエンジニアが音を監修し“プロが認めるサウンド”に仕上げられた製品もある。今回の新モデル「HA-FX150T」が、まさにそうだ。
11月17日に発売される「HA-FX150T」(オープンプライス/実売1万9,000円前後)は、「HA-FX100T」の後継モデルにあたる。機能の充実に加え、音質をさらに磨き上げているのだが、コンパクトさが好評だったHA-FX100Tから、サイズはほとんど変わっていない。一般的に、音質を重視したイヤフォンは大型化する傾向にあるが、HA-FX150Tは“音にこだわっているのに小さい”ことが大きな特長。充電ケースも非常にコンパクトなので、ポケットにも入れやすい。
高音質でコンパクト、さらにノイズキャンセル機能を新搭載。外音取り込み機能も備えている。動画などの再生時に映像と音のずれを抑える「低遅延モード」も搭載。内蔵したマイクによるハンズフリー通話もさらに高音質になった。
Bluetooth Ver.5.2に対応し、音声コーデックはSBCとAAC。連続再生時間は充電ケース込みで最大21時間。10分の充電で最大75分再生が可能なクイック充電も可能だ。もちろん、イヤフォン部はIPX4相当の耐水仕様になっているので汗や多少の雨も心配ない。コンパクトかつ高機能なので、音楽鑑賞だけでなく、日常的にも使いやすいモデルになっている。
そして最も注目なのは、ビクタースタジオのエンジニアが音質を監修し、プロのエンジニアが認める“いつまでも聴いていたくなる心地よい音”に仕上げている事だ。
それを実現するために、繊細な音の表現を得意とする新しいダイナミック型ドライバーユニットを採用。小型ハウジングながらも、ドライバーユニットの背面に音響のための空間(チャンバー)を確保し、ゆとりのある低音を実現している。
なお、単に空間を用意するだけでなく、その一部にメタルプレーティングを施すことで、不要な共振を抑えることで伸びのあるクリアな表現と見通しの良い音場を実現する「メタルプレーティングチャンバー」とした。
イヤーピースにもこだわりがある。上級機のHA-FW1000Tで採用している「スパイラルドットProイヤーピース」をHA-FX150Tにも採用。イヤーピース内壁にスパイラル状にドットを配列した独自の「スパイラルドット」を採用しており、イヤーピース内の反射音を拡散させ、音のにごりを抑える効果があるという。「Pro」ではさらに新たなスパイラル状の凸形状の追加に加え、より繊細な音まで再現性を高めている。
ドライバーユニットやハウジング設計による音質向上だけでなく、機能的にも高音質機能が強化されている。その中でも一番の注目が、好みによって好きな音質を切り替えられる6つの「サウンドモード」の採用。
これが実にユニークで、FLAT/BASS/CLEARといった標準的なサウンドモードに加えて、ビクタースタジオのエンジニア3名がそれぞれにチューニングした3種が用意されている。
「PROFESSIONAL 1」を手掛けたエンジニアの中山佳敬さんは、サザンオールスターズ、桑田佳祐と長くレコーディング作業を行なっており、スガシカオ、坂本真綾のアルバムなども手掛けている。目指した音は、声のリアリティやボーカルの伝わり方を意識してチューニングした、より歌詞を聴きたくなるような、唄モノでのリアルな表現だという。
「PROFESSIONAL 2」担当はエンジニアの谷田茂さん。JPOPSを中心に最近では木村拓哉や桑田佳祐、なにわ男子をはじめ、SHANTI、坂本冬美、尾上松也、小倉唯らの作品など幅広いジャンルを手掛けている。彼の目指した音は、JAZZやフュージョン系はもちろん、音響技術が伴っていない時代の(昔の)楽曲をより光沢のある明るいサウンドに変化させ、音場の広がりをより感じられる煌びやかなチューニングで、オールジャンルで楽しめそうだ。
「PROFESSIONAL 3」は、現職はエンジニアグループ/FLAIRゼネラルマネージャーの山田幹朗さん。SMAPのアルバムを数多く手掛けており、オーバーヘッド型のHA-MX100Vの音の監修もしている。彼によるチューニングは、1980~1990年代の洋楽向けに特化したというもの。こうした年代の作品はリマスター音源が数多く発売されているが、当時のオリジナル音源はそれらに比べると物足りなさを感じてしまうものも少なくない。そこで、オリジナル音源を“マスタリング音源風”に楽しめる味付けとしているという。CDなどでたくさんの楽曲を所有している人には面白そうだ。
こうした目的を絞ったチューニングはなかなかユニークで、しかもビクタースタジオのプロのエンジニアが創ったものだから、信頼性は抜群だ。
さて、HA-FX150Tをしばらく使ってみたが、日常的な使い勝手がよく、仕事での移動も含めて頻繁に活用した。
なんといってもケースがコンパクトでカバンはもちろん、ポケットなどに入れて気軽に持ち歩くことができる。イヤフォンもコンパクトなので装着しっぱなしでも邪魔にならないし、軽量なので長く装着していて耳が痛くなるようなこともない。前述のように、いわゆる高音質イヤフォンはボディが大きめになる傾向があり、日常的に使うにはやや使いにくい面もあるが、HA-FX150Tはコンパクトで使いやすく、しかも気持ちのよい高音質を楽しめることが大きな特長だと感じた。
借用中に新幹線で長距離移動があったので、一緒に持って行ってNCの効果を試してみた。
NC効果としては標準的なレベルで、低周波を中心に暗騒音などを低減する傾向だ。音楽を流さずにNC機能だけを試してみると、新幹線の走行中も車内の暗騒音はよく消音するが、NC機能の高さを売りにしている製品と比べると、“完全に周囲の音を消し去る”ほどではない。消音が難しい人の声もすっと数メートル遠ざけるような感じで、声は聞こえるが耳障りにならないレベル。音楽を再生してしまえば、周囲の音が気になることもなく、実用上の不満はない。周囲の音を遮断して音楽に集中するというより、“聴き心地のよい環境になる”タイプのNCだ。
感心したのは、NCのオン/オフによる音質の変化がほとんどなく、音楽再生への影響が少ないこと。これは、絶対的なNC性能よりも優先して音質担当技術者が追求した部分だという。このあたりも、“長く使っていられる心地よさ”を意識しており、2時間を超える新幹線の移動はふだんなら暗騒音や振動が原因と思われる疲労感が少々あるのだが、あまりにも快適で途中でぐっすりと眠れたので、かなり身体に楽な移動だった。
イヤーピースも途中で耳が痛くなるようなこともなく、フィット感は良好。ズレて抜け落ちる不安感もなく、耳の奥が痒くなって頻繁に取り外すようなこともなかった。このあたりは、イヤフォン自体がコンパクトで軽量であると共に、スパイラルドットProイヤーピースの質の良さもあるだろう。
快適さの面では、ボリューム調整が92段階と細かく調整できるのも特長だ。完全ワイヤレスイヤフォンでは音量調整がおおざっぱに変化するものも多く、そうしたモデルと比べると、音量が細かく調整できるのは便利だ。細かいところだが、オーディオメーカーらしいこだわりを感じるし、なにより使い勝手が良い。
さて、肝心の音だ。
よく聴くクラシックの交響曲を聴くと、思った以上に低音がリッチでなかなかスケール感の大きな演奏になる。低音がリッチと言っても、コントラバスの音階もきちんと描き分け胴鳴りの響きも豊かとなかなか質の良い低音だ。ドロドロとした音になりがちなティンパニの連打も叩いている感じがしっかりと出るのは立派だ。
そして、ホールの残響感や音が空間に響いていく感じがよく出て、音場の見通しがいい。個々の楽器の音色も自然で、明晰に音楽を描くような解像感の高さはそれほど感じないが、必要なところはきちんと出ているバランスの良さは絶品と言える。
話題のアニメ「チェンソーマン」オープニング・テーマである米津玄師「KICK BACK」。冒頭のチェーンソーの始動音と思しき音はちょいと穏やかだが、ビートの効いたリズムはよく弾み、なかなかパワフル。ボーカルの骨太さとシャウトの鋭さもクリアに描く。中盤のサビでオーケストラ風の音が加わるが、その音も解放感のあるヌケの良い空間の広がりが気持ちいい。
YOASOBIの「祝福」は、線が細く華奢な感じのボーカルの再現がイヤフォンなどによってガラリと変化する曲だが、細身の声はクリアでしっかりとエネルギーが出ているのでひ弱な感じにならず、可愛らしさと強さをきちんと描いている。かなり力強く響くドラムの音もパワフルでたっぷりと響きながらも弛むようなことはなく、リズム感がいい。だから、転調での調子やテンポの変化もよく伝わる。決してスタジオモニター的な音ではないが、肝心なところは外さないし、録音の妙をしっかりと聴き取れるモニター的素質も備えていると感じる。
サラ・オレインの「One」から「ボヘミアン・ラプソディ」を聴くと、彼女の歌唱力の高さがよくわかる。感情を込めて抑揚をつけた歌声がよく伝わるし、ボーカルの後方の4カ所に立つコーラスのそれぞれの定位も明瞭で距離感も適正。ハーモニーが実に美しい。
ここで、先程紹介したサウンドモードの「PROFESSIONAL1~3」を聴いてみよう。
サラ・オレインはまさにPROFESSIONAL 1がバッチリと合う。元々聴いていたFLATも良いバランスだったが、まずボーカルが一歩前に出たかのようにぐっと浮かび上がる。抑揚の豊かな歌声もさらにニュアンスが良くなり、タメの効いた独特のリズム感もよく出る。ちょっと意外だったのは、米津玄師はボーカルが浮かび上がるというより孤立した感じになり、歌と演奏の渾然一体とした感じが失われる。シンプルな編成でボーカルを主体として楽曲で持ち味が出るサウンドモードと言えそう。
PROFESSIONAL 2は、FLATに近いバランスの良い鳴り方で音場感がより豊かになる。サラ・オレインだと横に並んだコーラスがさらに左右に広がる感じになるし、微妙なエコー感というか空間感がよく出る。だから、ホールの響きをたっぷりと含んだクラシックのオーケストラのステージ感もよく出る。低音のリッチな響きもあってスケールの大きさも出るし、良い客席でゆったりと聴く気持ちよさがある。
ともするとごちゃついた感じになりやすい米津玄師やYOASOBIもすっきりとした見通しのよい音場感になるので、爽快感のある演奏になる。これはエンジニアの意図した使い方ではないかもしれないが、頭内定位を感じさせないヌケのよい解放感があるので、屋外の広い場所で聴くのが楽しかった。現実の景色を眺めながらどこからかBGMが鳴っている、映画の中に居るような感覚がある。
PROFESSIONAL 3は、ここまで聴いた比較的新しい録音やアルバムだと、“躾の良いドンシャリ”という感じになる。少し華やかな感じだが、音はむしろすっきりとしていて見通しがいい。そして、ベースやドラムのこもった感じになりやすい中低音はより鮮明になって音階やコードがよくわかる。これはこれで悪くないが、新しい音源だと好みは分かれそう。
というわけで、発表当時のCDからリッピングしたドナルド・フェイゲンの「The Nightfly」から「I.G.Y.」を聴いてみた。これは名盤中の名盤で、リマスター盤やSACD盤、ハイレゾ版などでも出ている。それらと比べるとオリジナルのCD版はちょっと霧がかかったような不鮮明さも感じる。余談だが、再発売されたアナログ盤を聴いてその音の鮮明さに驚いたくらいだ。それをPROFESSIONAL 3で聴くと、個々の音の粒立ちがよくなり、ドラムやベースのリズム感も良くなる。ボーカルの芯の通った力強さが出る。これはなかなか良い感触だ。コレクションしたCDがたくさんある人にはおすすめだ。
PROFESSIONAL 1~3のどれもが作り手の音楽的な趣味や個性を感じさせる今までにないサウンドモードで、実に面白い。ロックやポップスのような既製品のようなサウンドモードだとあまり興味が沸かない人でも、こうしたモードは試してみたい気になると思う。膨大なヒットソングを生み出してきたビクタースタジオならではの創造的な音楽再生だ。
こうした遊び心のある機能は、イヤフォンとして基本的な音の良さがしっかりとしているからこそできることだと感じる。完全ワイヤレスイヤフォンも、もはや音質的には限界のあるBluetooth伝送ということを感じさせないレベルになっていて、しかも高音質に全振りしたモデルから気軽に楽しく音楽を聴けるモデルまで、個性も幅広い。そのなかで、HA-FX150Tは、“高音質と楽しい音”のちょうどいいバランスを実現したモデルだと感じる。
完全ワイヤレスイヤフォンは気軽に装着できる使い勝手の良さもあって、常時装着で使うような人も多い(屋外、特に路上では注意して使用してほしい)。そんなスタイルの人には、小型軽量であるため、長く付き合えるパートナーになると思う。大きくて高価な“ガチの高音質リスニング用イヤフォン”ではないが、“心地良く寄り添う質の良い音をずっと聴いていられる”。HA-FX150Tはそんなイヤフォンだ。



ビクタースタジオ監修イヤフォン「HA-FX150T」。エンジニア3人のチューニングを切替
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