1990年7月17日に発売された中森明菜の新曲「Dear Friend」で最も懸念されたのが、プロモーション展開だった。
さる音楽関係者は「1年3カ月ぶりの新曲で話題性は大きかったにもかかわらず、事前のプロモーションは鈍かった」とした上で、「独立後の第1弾とあってか、宣伝の組み立ても中途半端でしたね。当時、首都圏ではFM横浜に続いてJ―WAVEやbayfm、FM NACK5など続々とFM局が開局していました。楽曲を聴かせるメディアは広がっていたのに、現実として宣伝に赴くのは既成のラジオ局ばかりでした。もちろん、ヘビーローテーションのような強力な宣伝展開もありませんでしたね。テレビ出演も発売後。宣伝の司令塔が不在だったのでしょうか…、せっかくの新曲なのにもったいなかったように思います」。
もっとも明菜の作品について、当時のFMの制作担当者に尋ねると、bayfmでは「特段プロモーションもなかったですからね。『Dear Friend』に限りませんが、特に記憶もないですね。そもそも使用楽曲はJ―POPを中心にしていたので、明菜さんの場合は歌謡曲のカテゴリーでしたからね」とつれない。
一方のFM NACK5も「基本的にはJ―POPと洋楽が中心だったことはウチも変わりません。というより当時の新設FMは、どこもそのスタンスでした。明菜さんの場合、演歌・歌謡曲の分類だったのです。もっともFM TOKYOさんは明菜さんを含め、アイドルの作品にも積極的でしたが…」。
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