クラブチッタ川崎が仕掛ける新たなツーマンシリーズが始動 初回はSSWとして確固たる地位を築く堂島孝平×大石昌良が登場 – http://spice.eplus.jp/

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堂島孝平 / 大石昌良
――お二人の最初の出会いというと、いつ頃になりますか。
堂島:僕が覚えているのは、MBS(ラジオ)にプロモーションか何かで行った時に、Sound Scheduleがたまたまいて、挨拶しに来てくれたこと。たぶん20年近く前だと思う。
大石:そもそも、僕が所属しているSound Scheduleというバンドは、神戸商科大学、今は兵庫県立大学という名前になってるんですけど、そこの軽音楽部で組んだバンドなんですね。そして堂島さんは、僕らの在学中に学園祭に来ていただいたんですよ。学園祭に来ていただけるアーティストなんて、一生先輩じゃないですか(笑)。
堂島:そういうの、意外と覚えてるよね。学生さんは。
大石:その時に感動しながらライブを見て、プロのライブってすごいんだなと思いました。その時堂島さんのMCで覚えてるのが、会場になっていた講堂の中がすごく暑くて、最初から最後まで脇汗自慢をしていたという(笑)。見てこの脇汗!って。
堂島:何だろう。見せたかったんだろうね(笑)。
大石:すごいユーモアもあって、距離感もフィットしてて、その時から憧れの存在だったので。十何年か越しに初めてツーマンライブができた時は、本当にうれしかったです。
――記録によると、お二人の最初のツーマンライブは10年前の代官山LOOP(2021年閉店)だったようです。
大石:代官山LOOPの楽屋でも印象に残っていることがあって。あそこはB1がステージでB2が楽屋なので、楽屋からはステージが見えないけど、音はなんとなく聴こえるんですよ。僕はその時、「弾き語りの限界にチャレンジ」というテーマでステージに立っていて、いろんな声を出したり、いろんな音を出したり、一人でどこまでできるか?ということをやっていたんですけど、楽屋に帰ってきたら「大石くん、女性コーラスのサポート入れてた?」と言われて(笑)。それがすごくうれしくて、最高の誉め言葉をいただいたと思いました。
堂島:あの時は、大石くんが一人でやるのを聴いたのが初めてで、もともとギターがうまいイメージはあったけど、パワフルだけど細やかだし、あの時からタッピングもやってたよね。
大石:やってました。
堂島:「今夜はブギー・バック」を一緒にやった時に、すごいタッピングしてて、そんなブギー・バックあり?と思った(笑)。
大石:俺のブギーバックを聴け!と思ってました(笑)。自己顕示欲丸出しで。
堂島:あれはすごいなと思った。日本でそういうふうに歌う人ってなかなかいないと思うんですよ。歌もギターも、大石くんのようにフィジカルと繊細さをともなったスタイルの構築はほかにないと思うし、びっくりしました。
大石:僕、堂島さんのステージで励まされたことが何個かあるんです。基本、エンタメ特化じゃないですか。
堂島:そうだね。
大石:来ていただいた人にどう楽しんでいただくか、ハプニングも含めてみんなで同じ空間を共有して楽しもうという、すごく素敵なスタイルだと思うんですけど、それはめちゃくちゃ参考にさせてもらってます。当時、技術志向になりがちだったんですよ、俺のギターを聴け!みたいな。でも堂島さんのステージを見て、テクニックは何のためにあるのか?と思うようになって、テクニックは人を楽しませるためにあるものだということを感じられたのが、すごく大きかったです。あと、もう一個励まされたことがあって、堂島さんはシンガーソングライターで、自分の演奏で歌う人だと思っていたんですけど、曲によってはオケを使ったりするじゃないですか。そこが、自分のミュージシャン・レギュレーションにずっと引っかかっていたんですよ。オケを流して歌うのって、自分の演奏じゃないから、人に伝わるのかな?という疑問があって、僕はずっとバンドマンだったんで、余計にプラトニックなところがあって。
堂島:生で鳴ってないと、というね。
大石昌良
大石:そうです。僕はそのあとアニメソングを歌い始めるんですけど、だいたいカラオケなんですよ。オケを流して歌を歌ってお客さんを楽しませるという行為を、自分のミュージシャンシップが邪魔してしまって、これはどうなんだろう?と思ってしまって。
堂島:ミュージシャンとしてのスタンスの取り方とか、培ってきたからこそ生まれるポリシーとか、一つの流儀に自分が支えられてるからね。でもそこは、変化して行かないと時代に追いついていかないところもあるし。大石くんの活躍は、『けものフレンズ』とか、その前の『ダイヤのA』とかをチェックして、感動していたんですよ。めっちゃかっこいいなと思ったから。でもそこに葛藤があったのかどうか、僕も聞きたいと思ってた。
大石:めちゃくちゃ凝り固まってたんですよ、自分のポリシーに。『ダイヤのA』は2013年なんですけど、マイク一本持ってカラオケで歌うってどうなんだろう?と思っちゃって。でもその時にハッと思い出したのが、そういえば大先輩の堂島さんですらオケで歌ってたわということで、自分の音で演奏することよりも、人を楽しませるというところにベクトルが向くようになって。
堂島:ああー、そうなんだ。
大石:柔らかい思考を持ち合わせていなかったんですよね。時代とか、自分の置かれているシチュエーションによってアップデートしなきゃいけないことを、あんまり考えていなかった時期だったので。そこで堂島先輩の存在がすごく励みになったんです。
堂島:今の話を聞くと、確かに、技術を持ってライブをすることはすごくかっこいいし、いいなと思うんだけど、向き不向きもあると思っていて。大石くんはそれがやれる人だから強みだと思うけど、僕はいろいろ用意してきたことをやろうと思っても、ステージに立つとどうでもよくなっちゃうというか(笑)。それよりも、その場にいる人たちに対して反応したいから、それがさっき言ってくれたユーモアとか、エンタメ精神とかに繋がって行くのかもしれないけど。あまりにやりすぎると、終わったあとにマネージャーに「どうして自分はじっとしていられないんだろう」って落ち込んで話したりしてます(笑)。
大石:堂島さんにも、そういう葛藤があるんですか。
堂島孝平
堂島:あるある。それこそ代官山LOOPの時の大石くんみたいに、マイク1本の前に立って、バチバチに演奏して、そんなに動かずにお客さんを沸かせるのは最大の憧れなんだけど、やっぱり向き不向きなのか、気づいたら空いてるところを埋めに行っちゃう(笑)。それと、オケを使って歌うことで、ひとつ気を付けているのは、カラオケにならないようにということ。この時間は生だから、みんなでシェアできるものを最大限に生かそうと思ってやってますね。
大石:人によるんですよね。オケが生きてるなというライブをする人と、オケが死んでるなというライブをする人がいて、堂島さんの場合はオケが生きてる。だから価値観が変わったんですね。
堂島:あとね、僕の場合、ソロのシンガーソングライターというスタイルへの抗いというものがあって、僕がデビューした時って、アコギ1本持ってたらフォークのくくりで語られたんですよ。でも気持ちはロックだし、ポップスとしての大衆性も忘れたくないからこそ、「シンガーソングライターってこうですよね」というイメージへの抗いみたいなことをずっとやってきていて、その結果としてオケも使うようになったから。たぶんその感覚は大石くんも近いと思うんだけど。
大石:近いです。ジャンルの決めつけ感って、やっぱりありましたから。僕は2000年代に入ってからのデビューだったんで、多様性がかなり認められていましたけど、堂島さんがデビューされた頃は…。
堂島:ちょうど変わり目ではあったけどね。同期が山崎まさよしくんで、山崎くんの登場でイメージが変わった気もするし。
大石:スガシカオさんもその頃ですよね。
堂島:そう。斉藤和義さんがそのちょっと前かな。そういう人たちの存在に救われていたところはあったと思う。当時、尾崎豊さんの存在があったゆえに、若くしてデビューしたシンガー・ソングライターは結構そこに一回はめられるような時代だったんですね。今は全然いいけど。
ENDO
SPICEの何でも屋 a.k.a いっちょかみ。マネジメント、レーベル運営、A&R、プロデューサー、ディレクター、制作、キャスティング etc。やる気の感じられない見た目に反して音楽・エンターテイメント業界への愛は深いが、新しい才能を見つけると見境なくなる病がたまに傷。
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