12月になるとジョン・レノンを聴く。「イマジン」「ギブ・ピース・ア・チャンス」といった代表曲に込められたメッセージを改めて受け止め、思いを巡らせたくなる時期だからだ。
きょう12月8日は1941年、日米開戦に突入した真珠湾攻撃の日だが、洋楽史的には80年、ジョンがニューヨークのダコタ・ハウス前で凶弾に倒れた日。残された曲と静かに向き合うことにしている。
「国というものは無いと想像しな。できないことではないよ。殺す名目も犠牲になる名目も無いのだと」(イマジン)、「僕らが言っているのは〝平和をわれらに〟ただこれだけさ」(ギブ・ピース・ア・チャンス)。
ロシアのウクライナ侵攻で両国民の多くの命が失われる中、ジョンの訴えはますます重い。湾岸戦争時の英国で厭戦(えんせん)歌と判断された「イマジン」は放送を差し控えられたという。それこそ、人の心に響く歌だという何よりの証しだ。
「僕のことを夢想家だと言うのかな。でもこう考えているのは僕一人ではない。いつの日かあなたも分かってくれたらな。そうしたら世界は一つなんだけどな」。音楽に戦争を止める即効力はないかもしれない。けれど、音楽を通して平和を望む心を持ち続けることはできる。 (川)
=Sデジにロングバージョン=
→ https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/308429
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