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Japanese
“初めて開けたこの目で/全部 全部 選び直すよ”。そんなふうに歌われる「Utopia」が象徴するように、今作『cubism』の全5曲に漂うのは、人は何度でも生まれ変わるということ、それは断絶ではなく地続きなものであるというような死生観だ。誰もが経験する”別れ”を様々な角度から――まさにタイトルが表すとおり、キュビズム的に描いた今作は、作詞作曲を手掛けるナカシマ(Vo/Gt)の人生哲学がくっきりと浮かび上がってくる。歌詞にバンドの変わらない個性を貫きつつ、これまで以上に広いリスナーに届きやすいサウンド・アプローチに振り切ったことが今作の大きな挑戦だろう。シンプルに歌を極めた「蒲公英」は珠玉。のちにバンドの分岐点がここだったと言えるような1枚になった。(秦 理絵)
“ポップに振ってもいいっていう気づきを得た意義深い作品になった”――別れをテーマに普遍的なアプローチで完成させた進化作
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