第11回上毛新聞社杯ダンスコンテスト（県高校ストリートダンス部協会、上毛新聞社主催、関東建設工業特別協賛、オルビス、県牛乳普及協会協賛）が27日、群馬県太田市の太田市民会館で開かれ、部活部門は「12代目TOP ROBBERS（安中総合学園高）」が7連覇を達成し、一般部門は「F―crown（エフクラウン）」が2連覇した。
コンテストは今回、初めて東毛地域が会場となった。学校を拠点とする部活部門には27チームが、ダンス教室など学校外で活動する一般部門には21チームがそれぞれ参加し、躍動感あふれる熱演を届けた。審査員は国内外で実績のあるトップダンサーのBboy TskkiさんやJURIANAさん、黄帝心仙人さん、TAKESABUROさんが務めた。
一般部門は着物をアレンジした衣装でしなやかに舞った「F―crown」が大会2連覇を成し遂げた。琴の音色から始まる音楽に合わせ、大人の雰囲気で観客を魅了。18人と大所帯ながらも、きれのある動きをしっかりとそろえた。
チームは伊勢崎市のダンス教室「Fabulous Dance Factory（ファボラス ダンス ファクトリー）」に通う中高生の生徒で構成する。前回大会を制したメンバーが半数ほど残ったものの、最初は踊りを合わせることが難しかったという。
動画を撮って何度も確認したり、半分の人数で練習したりするなど試行錯誤を重ねて、表現力を高めてきた。指導する松原奈実さんと飯塚深玖さんの姉妹は「難しい部分もあったが、完璧なダンスだった」と演技後、メンバーをたたえた。
小学3年生から6年生で構成するチーム「Rerun」は同じ部門で2位に入り、昨年に続いて1、2位をそろって獲得した。
来年3月に高校卒業を控え、今大会が最後の出場となるリーダーの小坂井彩希さんは「優勝できて最高の気分。来年は後輩たちに3連覇してほしい」と期待を込めた。
安中総合学園高の選抜チーム「12代目TOP ROBBERS」が圧巻のパフォーマンスで部活部門7連覇を果たした。3年の対比地虹色さんは「プレッシャーもあったが、先輩たちがつないでくれた歴史をつなぐことができてよかった」とほっとした様子だった。
43人が所属する同高ダンス部の選抜チームで、今年のテーマは「仁義」。メンバー12人が荒くれ者をイメージした衣装で迫力あるダンスを披露すると、観客は息をのむように見入っていた。
この秋、高校ダンス部の日本一を決める「第12回全日本高校チームダンス選手権」（北九州市）の小編成部門（12人以下）に参戦するも、惜しくも入賞を逃した。この悔しさをばねに、ダンスに磨きをかけてきた。
3年生にとっては高校最後の大会。新型コロナウイルス感染症の影響で思い通りに練習ができない時期も続き、表彰式では涙するメンバーの姿もあった。
審査員はダンス界の第一線で活躍する4人のダンサーが務め、大会の総括と出場者へのアドバイスをした。
2024年パリ五輪ブレイクダンスでメダルが期待されるBboy Tsukkiさんは「優勝チームは細かい部分までそろっていて気持ち良かった」と評価。テレビや振り付けなど多方面で活躍するJURIANAさんは「レベルの高い大会。ジャッジ席よりももっと遠くにパワーや迫力、オーラを届けるようにして」と助言した。
日本最大級のダンスバトル大会などで優勝した経験を持つTAKESABUROさんは「世界に羽ばたく人が群馬から出てくるはず。今後もストリートダンスの応援をお願いします」と呼びかけ、世界の広告賞などを数多く受賞する黄帝心仙人さんは「自分の好きなことを続けていけば周りの見る目が変わる。入賞しなかった人もこだわっているものを続けてほしい」とエールを送った。
審査結果
【部活部門】①上毛新聞社賞 12代目TOP ROBBERS（安中総合学園高）②県高校ストリートダンス部協会賞 NEXT GENERAL（同）③関東建設工業賞 Grace（伊勢崎清明高）④春媄麗（高経付高）⑤再生（健大高崎高）⑥桜（高崎女高）
【一般部門】①上毛新聞社賞 F―crown②県高校ストリートダンス部協会賞 Rerun③関東建設工業賞 somesis④Rosy⑤Spoiled Bratz Jr.⑥Spoiled Bratz
【特別賞】▽オルビス賞 透波乱破（高経付高）
【審査員特別賞】▽黄帝心仙人賞 UP AND COMMERS（安中総合学園高）▽JURIANA賞 うぃっぱーずなっぱー（高経付高）▽Bboy Tsukki賞 Bambi▽TAKESABURO賞 Lil’BOUNCE
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