どこか物憂げで色気のある歌声 ハスキー女性ボーカルの魅力 <さんいん … – 山陰中央新報社

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 グラミー歌手のアデルを筆頭に、ハスキーな歌声の女性アーティストが近年増えたと感じる。かすれた声はどこか物憂げで色気があって深い。魅力的な声に優れた楽曲があれば「鬼に金棒」。最近はデュア・リパ、ミミ・ウェブ、ローレン・スペンサー・スミスのシンガー・ソングライター3人に魅了されている。
 デュア・リパは2019年にグラミー最優秀新人賞に輝き、もはや説明無用のポップスター。自身の名を冠した17年のデビューアルバムは、歌声といい、曲の完成度といい、貫禄すら感じさせた。クール・ビューティーな雰囲気のボーカルに引き込まれる「ホッター・ザン・ヘル」や「ブロウ・ユア・マインド」、コールドプレイのクリス・マーティンと共作、デュエットした優しいバラード「ホームシック」など、多彩な曲が飽きさせない。ダンスミュージックを志向した20年の2作目「フューチャー・ノスタルジア」はかつてのディスコブームを思わせるノリノリのアルバムで、さらにファンを増やした。
 他アーティストからも引っ張りだこなのか、クリス・マーティンだけでなく、大御所エルトン・ジョンやカルヴィン・ハリス、ショーン・ポールらと共演している。その中でもマーティン・ギャリックスとのコラボ曲「スケアード・トゥ・ビー・ロンリー」は美しく、切ない。
 ミミ・ウェブは20年にデビューした英国の22歳。人気女優伊藤沙莉のような低音ハスキーボイスが独特。ヒットした「グッド・ウィズアウト」のようなスケールの大きなバラードによく合う。それらを収めた21年のミニアルバム「セブン・シェイズ・オブ・ハートブレイク」は7曲を力強く歌い上げる秀逸な作品だ。22年になって発表した曲「ハウス・オン・ファイア」は一転して軽快なダンスチューンで新境地。フルアルバムが待ち遠しい。
 ローレン・スペンサー・スミスはカナダの18歳。21年以降、配信する歌が人気を集める新人だ。パンチのある歌声がいい。いずれもバラードの「フラワーズ」や「ナルシシスト」が心に染み入る。現在ユーチューブにアップされているオリジナル曲はまだ数えるほどだが、どれも聴き入ってしまう。酸いも甘いもかみ分けたような歌いっぷり。これが10代とは! 新しい曲をもっと聴いてみたい。いずれ出るであろうアルバムも。
 一口にハスキーボイスといっても三者三様。それぞれに滋味のある音楽に癒やされる秋の夜長である。(洋)
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