皆さんが最後に母校を訪れたのはいつですか？ 日本発プロダンスリーグ「D.LEAGUE」で活躍するKotoriさん（所属：CyberAgent Legit）は、卒業してから7年ぶりに母校の富山市立山室中学校を訪れ、生徒154名にダンス指導を行いました。2012年から中学校の体育授業でダンスが必修化されてから、今年で10年目。「ダンスの楽しさを地元に伝えたい」そんなKotoriさんの想いを形にすべく、ソフトバンクが「AIスマートコーチ」を使ってサポートした取り組みを密着取材してきました。
CyberAgent Legit
Kotoriさん
富山県出身。5歳の時に母の友達から誘われたことがきっかけでダンスを開始。18歳で上京、幼い頃から日本各地で戦い高め合ってきた。
同世代達とLegitとしてDリーグに挑戦する。
CyberAgent Legit Kotoriさん紹介ページ
12月16日、卒業ぶりに母校の山室中学校を訪れたKotoriさん。「懐かしさとドキドキで、なんだか不思議な気持ちです」と、Kotoriさんは廊下を歩く生徒をキョロキョロ見ながら緊張している様子。
まずは、校長先生に挨拶をしました。「中学時代に掃除当番で校長室を掃除した記憶があります。まさか今回こんな形で校長室に入るなんて夢にも思わなかったです」と校長先生との会話を楽しみ、少し肩の力が抜けたようです。中学時代は部活動に入らず、課外でのダンスに熱中していたKotoriさん。「学校との両立にも悩んでいたが、当時担任だった先生が熱心にサポ―トしてくれたおかげで両立ができました」と先生への感謝も述べていました。
授業前に校長先生と談笑するKotoriさん
校長先生への挨拶を終えた後は、授業時間ギリギリまで課題ダンスの確認を行いました。生徒が躍る課題ダンスは、Kotoriさんがこの日のために作ったオリジナルダンス。本格的なダンスが初めての中学生でも踊りやすく、スキルより楽しさを伝えられるダンスにしたそうです。
「どんな感じになるか不安の方が大きいですが、とにかく楽しんでやってきます！ 」
授業が始まり、KotoriさんがCyberAgent Legitテーマソングにあわせた20秒間のオリジナルダンスを披露すると…
キレッキレのダンスに圧倒されている生徒たち！ 「え、私たち今からこんな踊りをするの！？ 」 という心配な表情が伺えます。
生徒たちが思ったより緊張している様子だったので、Kotoriさんは「ダンス経験がある人～？ 」「Dリーグを見たことがある人～？ 」と積極的に質問をし、場を盛り上げました。
「もっと元気出してね～！ 私のこと友達だと思っていいから！ 」
Kotoriさんの呼びかけの後から、生徒たちが少しずつ笑顔に♪
ダンス指導は20分間。「54321、いいね～！ 」と大きな声で掛け声をかけ、リズムをとっていき、生徒は必死にKotoriさんの動きについていきます。
生徒に質問を投げかけるKotoriさん
恐る恐るダンスを踊る生徒
「スライドする時に膝を外に向けて、なるべく遠くに足を踏み込む感じで！ そう、いいね～～！ 」
ハキハキと声を出して生徒たちをリード。メリハリをつけた指導で、Kotoriさん自身も楽しんでいる様子でした。
時間内に一通りダンスを踊れるようになった生徒たち♪ 休み時間には習ったダンスを輪になって復習している姿も。生徒は、「普段の体育の授業より楽しい！ 」「Kotoriさんの教え方が上手、すごく元気をもらえた」など、とても楽しく踊れたようです。
休憩時間にダンスを踊る生徒
生徒からKotoriさんへ花束贈呈
授業終了後「楽しいダンスを教えてくださりありがとうございました。ボックスという動きが難しく大変でしたが、友達や先生にも教えてもらい最後にはできるようになりました。とっても良い思い出になりました♪ 」と生徒からお礼の言葉が贈られ、たくさんの握手を求められていました。
Kotoriさんの指導が終わった後は、「AIスマートコーチ」を使って、お手本動画のKotoriさんと自分のダンスを比較。山室中学校にはダンス経験のある体育の先生がいないため、Chromebookを活用した授業を行っていますが、お手本と比較する機能がないため細かい改善は難しいという実情があります。
「AIスマートコーチ」内に入ってるKotoriさんのダンス動画を見ながら、動画を撮影して、生徒同士で振り返りをしました。生徒たちは動画を上下に比較したり、お手本とのマッチ度を出す機能を試しながら、「ここがお手本と違うね！ 」「ちょっとリズムがずれてるな… 」などと生徒同士で会話をしながら改善点を見つけていました。今回使用した「AIスマートコーチ」では、ダンスのお手本の動画を反転させることができるため、お手本動画を見ながらそのままダンスを踊ることができました。
アプリの比較画面
今回Kotoriさんが母校でダンス授業を行うことになった理由や、授業を終えた感想を、授業を企画したソフトバンク株式会社 サービス企画本部 鎌田美希と、Kotoriさんに聞いてみました。
鎌田 美希（かまだ・みき）
ソフトバンク株式会社
サービス企画本部 コンテンツ推進統括部 企画管理部 コーチング事業推進課
今回の授業を実施した理由を教えてください。
「『AIスマートコーチ』は、全国さまざまな学校の部活動や体育の授業で実証実験を行っており、ダンス授業は、Dリーグと協力して2022年6月に岩手県釜石市で実施しました。今回ご縁があって富山県で実施することになった際に、Dリーグで活躍しているKotoriさんの地元であることから、Kotoriさんに『一緒に授業をやりませんか』とお声がけしました」
「5歳からダンスをやっていますが、1番ダンスに熱中したのが中学時代でした。当時はダンス仲間が少なく寂しい気持ちだったので、中学生の頃から富山のダンス人口を増やしたい、ダンスの楽しさを知って欲しいという想いが強かったです。このような機会をいただけて本当にうれしかったです」
授業を終えての感想を教えてください！
「AIスマートコーチを使うことで生徒同士が和気あいあいとお互いに動画を見あったり、話をしたりと楽しみながら学んでおり、ダンス授業での活用可能性を改めて感じました。こちらから指示を出さなくても積極的にアプリを使いこなせていたので、教師の指導負担といった課題解決にも今後つながっていくと良いなと思います」
「最初は不安が大きかったですが、授業中はとても幸せでした！ 授業が終わった夜、中学生からSNSで『ダンスの楽しさが分かりました』『Dリーグ調べてみます！ 』などたくさんのメッセージが届いたことに驚きました。ダンスに少しでも興味を持ってもらえたことがうれしかったです」
生徒154名との集合写真
今後の目標を教えてください！
「釜石、富山に限らず、さまざまな学校でDリーグと協力して、プロダンサーの指導と『AIスマートコーチ』を使った学習プログラムで、ダンスの楽しさを伝えていきたいです」
「Dリーグの存在も、ダンスの楽しさも多くの人に知って欲しいです！ 今回の授業のように、ダンスを知らない人たちの現場に行って教える機会を増やしていけるよう頑張ります」
マネして学べるアプリ「AIスマートコーチ」で先生のダンス指導の負担軽減へ。釜石小学校の授業にプロダンサーも特別参加！
（掲載日：2023年1月13日）
文：ソフトバンクニュース編集部
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