サム・ライミ監督、『スパイダーマン3』ピーター・パーカー例のダンスがウケるようになって嬉しいと語る – THE RIVER

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マーベル・シネマティック・ユニバース最新作『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』でマーベル映画に復帰したサム・ライミ監督といえば、言わずもがなトビー・マグワイア主演スパイダーマン三部作の監督として偉大な存在だ。
現在まで続くマーベル・スーパーヒーロー映画の先駆けのひとつである『スパイダーマン』3作はいずれもファンや批評家の間で愛されているが、『スパイダーマン3』(2007)への評判は独特だ。
同作は当時、あまり高評価を得られていない。様々な物語やキャラクターが劇中で散乱してしまっているなどの理由と合わせて、闇の力に取り憑かれたピーター・パーカーの間抜けな姿が、映画に気の抜けた印象を与えているという指摘もある。
劇中、ピーターは宇宙からやってきた寄生生命体「シンビオート」に取り憑かれ、傲慢で攻撃的、チャラい性格に変貌する。服装も黒くなり、前髪もエモバンドのメンバーのように降ろすようになった。デイリー・ビューグル社の秘書さんをナンパし、J・ジョナ・ジェイムソンには大胆にも2倍賃上げを要求。さらには、街ゆく女性に妙なアピールをしたり、路上で(あまりイケてない)ダンスまで踊る。通行人は、そんな彼を失笑しながら通り過ぎていく。
当時の観客らも、このダンスには苦笑せざるを得なかったわけだが、現在になって再評価……とまではいかなくとも、ネットミームとして愛される存在となった。暗黒微笑ピーターのこのダンスは、『パルプ・フィクション』(1994)のジョン・トラボルタと同じくらい、海外ファンのMAD動画でよく見られるネットミームに。YouTubeでは「Bully Maguire」と検索すると、このダンスシーンを流用したMAD動画が山のように見つけられる。例えば、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)の最終決戦で、ピーターが踊りながら参戦したり、『スター・ウォーズ』の中で踊りながら戦ったり……とまぁ、やりたい放題だ。
この迷(?)シーンについてサム・ライミ監督は、米Fandom「笑えるかなと思ってたんですよね」と告白。「あのダサいピーター・パーカーがワルになったらどんな感じになるか、っていうね。彼はお間抜けで、それが彼の考えるワル」と説明している。愛すべきマグワイア版ピーターが考える「ちょいワル」の姿、それがあの恥ずかしいダンスをする男だったという背景だ。それはそれで微笑ましい。
「観客にはうまく伝わらなかったけれど、そういうことをやろうと思ったんです。だから(今になって楽しんでいる人たちには)驚かないというか……やっと面白がってくれて嬉しい!オモシロ狙いでしたからね」と、今になってファンに愛される存在になったことに、監督は喜んでいる様子だ。
もしも『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でのスパイダーマン三兄弟の次男坊と三男坊があのダンスを見たら、彼らはどんな反応を示すだろう?きっと、顔を赤らめる“長男”に対して、「人生、こういうのに憧れる時期もあるよね」と優しく同情してくれそうである。
Source:Fandom
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