謎に包まれたキャラクターミュージックプロジェクト UniteUp! 東郷楓雅、高尾大毅、二条瑛士郎の楽曲から紐解く音楽面の魅力 – リアルサウンド

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 昨年12月より公開されているキャラクターミュージックプロジェクト「UniteUp!」。YouTubeでの動画配信をはじめ、各種サービスで楽曲が配信されている音楽プロジェクトだが、詳細は未だ明らかになっていない。今回は、この謎に包まれたプロジェクト唯一の手がかりである音楽面から、その魅力に迫ってみよう。
 「UniteUp!」のYouTubeチャンネルには、これまでに10本ほどの動画が公開されている。いずれも美麗なイラストが使用されたリリックビデオだ。先日も2人組ユニット・Anelaによる「TARGET」が公開されると、楽曲の煌びやかさや特徴的な声色のボーカルがSNSで話題になった。
 ここまでKIKUNOYU、はる賀、東郷楓雅、高尾大毅、EVAN、すず、二条瑛士郎、Anela、という複数のアーティストの楽曲が配信されているが、音楽のジャンルはバラバラだ。YouTubeなど動画配信サイトではおなじみの“歌ってみた”動画の内容も羽生まゐご「ハレハレヤ」といったボカロ曲、Aimer「カタオモイ」といったJ-POP曲、世代を超えて愛される名曲・松任谷由実「春よ、来い」と、バラエティ豊かな楽曲カバーがラインナップされている。
 オリジナル楽曲も数多く投稿されているが、優しい歌声を生かしたアコースティックな楽曲から、キラキラとしたアイドル風ポップス、ヒップホップやR&Bの影響を色濃く受けたクールなダンスミュージックなど、そのテイストも多種多様だ。UniteUp!に集ったボーカリストの個性が反映されているのだろうか。
 続々とハイスピードで楽曲が発表されている本プロジェクト。4月29日に配信された最新楽曲が東郷風雅「Please! Please!」である。自身にとっては2曲目の配信となるこの新曲は、ライブ映えしそうな軽快なダンスチューンだ。少し切ない歌詞と元来のボーカルが持つセクシーさがマッチし、歌われる心情がリアルな手触りとなって聴き手に突き刺さる。1stデジタルシングル「Party Plan」の持つファンキーさとは一味違う魅力を発揮していて、彼のプロフィールにあるとおり、ジャンルレスな楽曲を歌いこなす高い実力を見せつけた形だ。
 今回の楽曲を手掛けたのは、気鋭のバンドとして評価の高いDATSのMONJOE。彼はUniteUp!にこれまで2曲楽曲提供をしており、ハイセンスで密度の濃い表現はそのままに歌い手の個性に沿った曲を生み出しており、その表現の幅広さにも驚かされる。
 そのうちの一曲、高尾大毅「igno」は、2022年5月時点で80万回再生を超える再生回数を記録している。声の良さを活かしたボーカルがメロウなアレンジに上手く乗り、ストレートながらもどこかコアな表現がなされているのが印象的。TikTokでは“踊ってみた”動画も投稿されるなど、若者を中心にじわじわと支持を集めているようだ。
 前述の2名と同様にクールなナンバーを得意とするシンガー・二条瑛士郎も注目度が高い。「答え合わせ」は100万再生に迫る勢いで再生回数を伸ばしている。こちらも作・編曲はMONJOEによる楽曲で、作詞は二条本人によるものだ。どこかもどかしさや葛藤を感じさせるライムと解き放たれたようなボーカルの使い分けで、楽曲の持つ多面性を巧妙に表現しているあたり、規格外の才能を感じさせる。

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