「メタバースの音楽」が持つ特徴とは? DJ RIO×TREKKIE TRAX(futatsuki&Carpainter)に聞く(リアルサウンド) – Yahoo!ニュース – Yahoo!ニュース

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DJ RIO(画像中央)とTREKKIE TRAXのCarpainter(左)とfutatsuki(右)。
 毎回「メタバース×〇〇」をテーマに、様々なエンタメ・カルチャーに造詣の深い相手を招きながら、多面的な視点でメタバースに関する理解を深めていくDJ RIO氏の「multi perspective for metaverse」。 【画像】VRChat上で行われたワールドツアー『TREKKIE TRAX 9th Anniversary VRChat WORLD TOUR』の様子  第3回の対談相手は、昨年VRChat上でワールドツアー『TREKKIE TRAX 9th Anniversary VRChat WORLD TOUR』を行った音楽レーベル・クリエイター集団であるTREKKIE TRAXのfutatsukiとCarpainter。  今回は「メタバース×音楽」をテーマに、コロナ禍で変化したDJ活動や、VRChatで行ったワールドツアー、バーチャルクラブを見て変わった価値観、メタバース上のクラブを起点に生まれる音楽シーンや、メタバースならではの音楽などについて、存分に語り合ってもらった。(編集部) ・「予想以上に僕たちが普段行ってきたクラブ体験に近しい感覚があった」 ――『TREKKIE TRAX 9th Anniversary VRChat WORLD TOUR』が昨年VRChat上で開催されました。この先進的なライブについて、開催までの経緯などをお聞かせください。 futatsuki:僕たちTREKKIE TRAXという音楽レーベル・クリエイター集団は、アーティストとしてトラックメイカーとDJが基本的に所属しています。  普通の音楽レーベルとしてこの10年間で200枚近く様々なアーティストの楽曲をリリースしていますが、普通の音楽レーベルと違う部分としては、みんなDJをするので、音楽レーベル兼「DJ集団」というのが近いですね。音楽レーベルでもありつつ、DJがしたくて仕方ない、自分たちのDJパーティーやイベントをすごい大切にしてる集団だと思っていただければ一番わかりやすいかなと。  これまでTREKKIE TRAXは色々な都内のクラブやライブハウスに海外アーティストを呼んだり、ツアーを組んだりアニバーサリーパーティーを開催したりと、精力的に活動してきました。ですが、コロナが流行った関係で、そもそもDJをする場所すらなくなってしまった。  投げ銭で収益を上げる配信イベントのお話もいただいていたんですが、配信イベントが乱立していたのもあって、結局8周年のパーティーはやらなかったんです。9周年に際していろいろ模索していたときに、コロナのタイミングでVRChatを始めた友人のHirokiさんという方から、「ここのDJシーンがいま、めちゃくちゃ面白くてアツい」というプレゼンを何度も熱心にされたんです。 ーー元々、VRChat自体は知っていたのですか? futatsuki:はい、ですがVRChatにDJコミュニティがあったのは知らなかったですし、どういう人たちがいてどういうイベント・パーティーがあるのか全く分からない状態でした。各々がVRChatを体験しDJパーティーにも遊びに行ったところ、予想以上に僕たちが普段行ってきたクラブ体験に近しい感覚があったんです。  僕たちが配信イベントの課題としていた「身体性が伴わない故に、コメントがどれだけ流れるかがすべて」といった現場感のなさが、VRChatだと解決されていました。実際のクラブは、別に喋ってなくてもお客さんがめちゃくちゃ踊ってたらいいパーティーだったり、逆に全然踊らなくても友達と話してるだけで楽しかったりと、各々の色々な楽しみ方がありますが、VRChat上ではそれが再現されていて、とても魅力的に映りました。 DJ RIO:素晴らしいですね。僕も同じような考え方を持っています。配信イベントではクラブイベントの要素の数%しか再現できていないのに対して、仮想空間に身体性が伴う。踊りたい人たちはフロアのブースの前にいたり、喋りたい人たちはそういう人たちで集まってたり、思い思いの楽しみ方ができる。  音圧が足りない、腹に響いてこないというような物理的な制約はありますが、今までのオンライン上の取り組みの中でも一番再現性が高いと思ってますね。 futatuski:TREKKIE TRAXはこれまでに、アメリカ、オーストラリアなど何ヶ国かをDJツアーして世界中を回ってきて、その頃に出会っていたDJやアーティストが意外とVRChat上でも活動していました。  SHELTERというアメリカのVRクラブをやってる2ToneDiscoやオーストラリアのLONERのVelatixのように昔から仲が良く、TREKKIE TRAXのパーティーに出てもらったり、現地で共演した知り合いがVR上でクラブをやっていたりして。彼らとも協力できるという話になって、今回はVRChat上での9周年ツアーを実施しました。 ――実際に開催していかがでしたか? futatuski:TREKKIE TRAXの9周年ツアーは先ほどのSHELTERとLONER、そして僕たちがずっとパーティをやってきたclub asiaをVR上に再現し、計3ヶ所で開催しました。 正直、SHELTERとLONERに関しては彼らがずっと開催してきたパーティーに僕たちが参加させてもらっただけだったので、自分たちのパーティーというよりかは、どちらかというとゲストで呼ばれたという感覚でした。それでも海外の人気VRということもあり、かなりワールドも作り込まれており驚きました。  また、club asiaでのパーティーに関しては、僕たちが実際のclub asiaでやってきた自分たちのレーベルのパーティーそのものがVR上で再現されていた感じがしました。 実際の現場でプレイしたときにお客さんがめちゃくちゃになって、何か叫びながら走り回る・モッシュするように、VR上のclub asiaでみんなが叫びながらコントローラーをガチャガチャしながら走り回ったりステージに上がって、自分の気持ちの高ぶりを最大限表現してくれた。そういう熱量がすごい伝わってきたんで、その瞬間はめちゃくちゃ感動しましたね。 DJ RIO:客層は普段と違う人たちや新規の人たちが多かったですか? futatuski:我々のリスナーでVRChatをやってる人たちってあんまりいないと思うんですよ。 もちろん配信で見てくれた人もいると思うんですけど、やっぱりVRChatは参入ハードルが高いのと、僕たちのリスナーのペルソナと一致してる部分があんまりないかなと思います。 DJ RIO:わかります。音楽ジャンルに表れてますよね。 futatuski:僕たちもVRChatで流行っているアニソンのような音楽も大好きですが、リリースしてるものはダンスミュージックなので、「現場にいたお客さんがVRにもいるじゃん」みたいな感覚より「VR上のお客さんは全員新規のお客さん」みたいなイメージですかね。 DJ RIO:逆に既存のリスナーさんではない新しいお客さんが来てるのに、そのリアルな現場でやってることと同じことが起きるっていうのはすごいですね。 Carpainter:だから「ネットで配信した」というよりは、「全く新しい土地のシーンの人たちが喜んでくれた」って感覚が大きいです。 DJ RIO:こちら側からも一人称視点でちゃんと目の前にお客さんも見えますからね。コロナ以降、緊急避難措置としてオンライン上でいろいろなバーチャルイベントが行われますけど、これは一時的なものなのか、今後も継続してやっていくことになるのか、どのように思いますか? Carpainter:コロナ禍が収束したとしても続いていくんじゃないかなと思います。メタバース上でしか表現できないことがあるのはもちろん、いまメタバース上にある音楽シーン、クラブシーンはメタバースという土地にあるシーンです。  メタバース上にコミュニティがあって、そこに行かないと体験できない音楽シーンもできている。コロナ禍が終わったからといって全員現実に戻るようなことはないんじゃないかなと感じます。 futatuski:僕たちの入り方としては、現実の代わりをメタバースに求めていたんですよ。ただ、僕とCarpainterはツアーを終えて半年ぐらいめちゃくちゃVRChatで遊んで、「これは現実の代わりじゃない」とよく話しています。  例えば東京には東京のクラブシーンがあって、大阪には大阪の、名古屋には名古屋の、アメリカにはアメリカのシーンがある。それぞれの土地に紐づいた音楽シーンやそこにいるアーティストたちが間違いなくいるんですよ。  そこの雰囲気や、コミュニティごとに作っている音楽のジャンルが場所によってすごく変わるんです。VRChatもそういう町やコミュニティというか、一つの大きなくくりとして、平行してるけど別の音楽シーンみたいなイメージがすごい強い。もちろんお互い影響は間違いなくあると思うんですけど、現実がどうなってもVRはVRのシーンが続くと思いますね。 DJ RIO:まったく同意見です。別に現実世界の代替品ではないですからね。代替品だと思うと、足りないところがすぐ目についちゃうけれど、別のシーン、コミュニティとして存在しているから、そこと親和性が高いものは今後もやり続けるだろうし、そうではないものは別に無理に行かなくていいのかなというふうに思ってますね。 ・“メタバースの音楽”が持つ、ほかにはない特徴とは ――メタバースの音楽シーンで流行ってるジャンルやアーティストにはどんな特徴があるでしょう? Carpainter:特徴の一つとして、自分が直球で好きなものをやっている方が多い印象がありますね。VRChatの話にはなるんですが、自分の好きな時間に好きなタイミングでイベントをできるので参入のハードルが低い。シーンがあってそのシーン・環境の中でこうやっていくというより、自分の色を出してワールドを構築したり、本当に自分が好きなことをやりたいからやる人が多く、これまであんまり聴いてこなかったような音楽もいっぱい聴けるような環境です。 DJ RIO:メタバースというフルCGで体験を制作できるようになってから、歌や音楽だけでなく、映像表現やステージ演出まで含めた作品作りをする人が登場しましたよね。  現実世界で本当のステージを使ってド派手な演出をやる、なんていうのは予算がかけられる一部のメジャーアーティストにしかできなかったことだと思うんですよ。VRChat内でもそれ以外のバーチャルプラットフォームでも豪華なセットだったりとか、あるいはCGであることの強みを最大限生かして、ステージやライトのような物理的な制約を超えて、その映像作品に入ってしまうような体験を実現したり。音楽の表現の派生系として映像体験を一緒に作る人が出てきているのが一番楽しいと思っているんです。 Carpainter:「どういうDJがしたい」だけでなく「自分のDJを一番よく聴かせられるワールド」まで考えてDJ活動してる方もいます。 知り合いのVRDJの方も、たとえばHouseが好きな方が廃工場を設営して会場にして、一晩中パーティーをするみたいな。現実のクラブではあんまり聞いたことがなかった活動への欲求で、すごい新鮮でしたね。 VRのクラブでかかる音楽は、現実の既存のクラブよりも幻想的な曲が多い気がします。現実のクラブだとイベントに合わない幻想的すぎる曲はちょっと掛けづらいところはやっぱりあるんですよね。メタバース上のクラブだとその音楽に合わせたワールドを自由に設計できるから、心にすっと入ってくるのかなと思いました。 ――具体的に注目しているメタバース上のアーティストはいらっしゃいますか? futatuski:そうですね……。Carpainterとも話してたんですけど、0b4k3くんは普通にすごい。あと、僕が最近いいなと思うのは海外のアーティストなんですけどOM3という、それこそGHOSTCLUB(※1)とかに出ていて、サイバーパンク系の自分のクラブワールドを持ってるDJが個人的にすごいイチオシですね。 ※1 0b4k3が手がけたVRChat内のバーチャルクラブおよびイベント。 Carpainter:個人的にいいなと思ったのが、M4TTというトラックメイカー。彼もほかの方もですが、メタバース上のDJには曲も作ってる上にDJもめちゃくちゃ上手い方が多い。現実と違ってやっぱりメタバースだと、何度も何度もDJができて経験を積みやすいからなのかな。 彼がやってる音楽はJersey Clubというアメリカのボルチモアやニュージャージー周辺の音楽なんです。日本では一般に知られているというわけじゃないんですけど、メタバース上でやっているとやっぱり海外の人も認知してくれる。ファンを獲得しやすいし、シーンとも接続しやすいんだと思います。 DJ RIO:REALITYはクラブシーンとはまた違う、世界観としてはカラオケ大会やのど自慢コンテストとか、もっと日常的な雰囲気が多いです。  最近は海外のユーザーが増えていて、アメリカやインドネシアの配信者の人たちが歌っている様子を聴くと、見た目はREALITYの日本のアニメ風アバターなのに、歌ってるのはカントリーやブルースだったりする。  このアニメ顔と歌のジャンルのギャップが面白い。中東の音楽のリズム感やオリエンタル感がアニメ顔から出てくる無国籍感はすごいですよ。 ――クラブシーンや歌枠以外でメタバース上の音楽として注目しているものはありますか? DJ RIO:一部のメジャーアーティストによるFortniteでのバーチャルライブのようなものは、それってすごい大規模だけど、その予算をかけられるごく一部のアーティストにしか作れないから、あんまりUGCとして広がっている感じがしないんですよね。  Porter Robinsonみたいに、明らかにこの領域が好きなメジャーアーティストが自前でプラットフォームを作ってバーチャルライブをやるケースもありますが、それはもうすごい例外的な存在かな。 Carpainter:自分はVRChatを本格的に始めて音楽周りのワールドを探した時、FMシンセに触れるワールドを見つけたんです。そこで友達3人ぐらいで同じシンセをVR上で触ってみたところ、完全にこれは共作だなと感じました。  たとえばそこにDAW――音楽を作るアプリケーションがあってリアルタイムでアバターを介して何人かでリアルタイムで触るとします。インターネット上のリアルタイムでの共作はブラウザ専用のDAWはあるものの、難しかったんです。けれどメタバースを通した共作は、現実的にできそうなレベルにあるので、やってみたいなと思いました。 ーーFMシンセに限らず、現実にない楽器をVR上に作ることもできますよね。 Carpainter:最近行ったワールドに、雨粒が落ちてくる場所にタライや金物を置くと音が鳴るというワールドがありました。ただそういうシーケンスを鳴らすだけじゃなく、なんで雨が降っているのかという世界観も構築されていて、ストーリー込みに楽しいワールドなんです。ただ音楽だけにフォーカスせず、その世界観を作るのも面白いですよね。 DJ RIO:そういう意味で言うと僕らやバーチャルYouTuberが活動している範囲では、テクノロジー的に新しいことをしてない感じはします。ユニットを組んでデビューする、いわゆる昔からの芸能のフォーマット。僕らはそれにUGC要素が入ってますけどめちゃくちゃ新しいわけじゃない。  ですが、話を聞いて、そういった技術的な観点で新しいことをみんなに提供できるようになると新しい創作の形、新しい体験の形が生まれてきそうだと思いました。 ――音楽で生計を立てるのはメタバース上では可能なのか、という問題についてはどのようにお考えでしょうか? futatuskiさんは以前のインタビューで、生計を立てるのではなく音楽で人生を豊かにするという観点から語られていたことが印象的でした。 futatuski:その発言を掘り下げると、僕たちは会社化しているわけでもなければ、利益を求めて音楽を作るような集団ではない。それをやってしまうと自分たちのクリエイティビティとか作るクリエイティブがめちゃくちゃ制限されてしまう。たとえば、本当はテクノを出したいのにテクノはお金にならないからJ-POPを作らないといけない、とか。  僕たちはどちらかというとそのアーティストたちの作りたいものや、レーベルとして表現したいものを最優先にしたいので、マネタイズはその次に優先順位を持ってこようと考えてます。  そうやって10年間活動してきて、色々な仲間が増えて色々なパーティーをやって、さまざまな国に行って、人生がめちゃくちゃ豊かになった。それによっていくらお金が得られたかっていうと別にそんなことはなくて、ビジネスとしては成立してないんですけど、それによって得られた人生体験とか、得られた友達とか仲間とかは、かけがえのないものだと思っています。  それはメタバース上でも表現可能であると思いますし、メタバースでの音楽活動ってリアルの音楽活動よりハードルが低いと思うんですよね。DJするのも現実に比べると容易な部分はありますし、自分のワールドを作って色々な表現ができたり。これまで僕たちが大変だなと思ってたハードルがメタバースによって下がることはもちろんあると思いますね。 DJ RIO:私もDJをするのは楽しくて好きだからで。メタバース企業の経営者たちと15人から20人ぐらいしか入らない箱で自分たちの好きなをDJやる、という小規模なパーティーをやってるんです。  ただの仲間内のイベントなんですけど、このスモールコミュニティの雰囲気や楽しさ、気持ちよさをメタバースでも作らなきゃいけないとみんなで話しています。それこそ豊かさという感じがしますよね。 ・メタバース上の音楽アーティストならではの評価軸は? ――クリエイターエコノミーはREALITYの掲げるメタバースの要件としても、掲げられていますね。 DJ RIO:REALITYではスマホアプリということもあって、日々、DJより歌とか楽器演奏のようなイベントが行われていますし、僕たちも、仮想空間で音楽活動して人気を得てきた人たちをサポートする取り組みをしています。  例えばトラックメイカーの人たちとコラボして楽曲提供してもらえるようなイベント。配信の人気ランキングで上位入賞したら、オリジナル楽曲の提供・リリースまでサポートするイベント。  キングレコードさんとレーベルを協業で運営しているので、そこからREALITY出身のシンガーたちのオリジナル楽曲を集めたオムニバスアルバムを出していたりとか、エージェント契約してアーティスト活動のプロデュースをしていく事業をしていますし、僕たちのプラットフォーム上でもそういう歌系のオーディションとかに参加したり、結果として普通に暮らしていけるぐらいの収入を得る人はちょっとずつ出てきている。  ただ、音楽で生計を立てるということの定義が、いまはすごく拡大していると思っています。歌や曲を買ってもらえるという狭義の意味だけでなく、音楽活動してるタレント自体に価値があってグッズが売れたり投げ銭があったり月額のファンクラブがあったり、あるいは企業からのタイアップ案件とか、そういうのを全部含めて生計を立てるとみなすのであれば、そういう人は少しづつ増えていくと思います。 futatuski:メタバース特有のアーティストって何だろうと、僕たちも考えるんです。たとえばリアルだったら、楽曲がめちゃくちゃ上手く作れるとか、DJがめっちゃ上手いというのを重視して僕たちはアーティストの発掘をしてきた。メタバースなりのアーティストとしての評価ポイントは別軸にあるんですかね。 DJ RIO:リアルと共通のポイントと、メタバース独特のポイントがありますよね。共通するのはやっぱり、みんなが応援したくなるストーリーをもたらしてくれる人。応援されて、結果的にグッズが買われたりファンクラブ入ってもらったりとお金が回っていく。  メタバース時代の新しい要素になりつつあるのは、映像表現とか没入体験をいかに構築できるか。それがクリエイターとしては重要になってくるんじゃないかなと思います。  音楽業界でもすでに「ただ歌が上手い人だけならいくらでもいるから、踊れるとかセルフプロデュースできたりモデルができたり、とマルチな要素を求める傾向が強くなっていったと思います。メタバースではそういう要素の一つとして、空間自体をプロデュースできる、映像表現を作っていける人の価値が上がっていくでしょう。 futatuski:僕たちが最近関わっているアーティストも、VRではないんですけど自分でビジュアルをやりたい子がめっちゃ増えてるんですよ。  これまでだったら自分の音楽に合った世界観のアートワークとかミュージックビデオを、誰かにお願いする子が多かった。けど、最近は映像とかアートワークの制作のハードルが下がったのもあって自分でやる子が多い。 DJ RIO:デバイスや普段接しているメディアも昔とは違いますよね。みんなYouTubeで音楽を聴くじゃないですか。だから、音楽を音だけで摂取している人はすごく少なくなっていると思うんです。YouTubeやTikTok……なんでもいいですけど、映像付きで音楽コンテンツを摂取している。  だとすると、その映像や空間自体も込みで「音楽作品」であると捉え始めるのは、普通になっていくのかなという気がしますね。 ■DJ RIO 2005年、慶應義塾大学環境情報学部在籍時代に、複数のスタートアップの創業に参加。事業売却後に大学を卒業し、4人目の正社員としてグリー株式会社に入社。事業責任者兼エンジニアとして、モバイル版GREE、ソーシャルゲーム、スマートフォン向けGREE等の立ち上げを主導した後、2011年から北米事業の立ち上げ。2013年に日本に帰国し、グリー株式会社 取締役に就任する。2014年にゲームスタジオWright Flyer Studiosを立ち上げ(現WFS)代表取締役に就任。2018年にはWright Flyer Live Entertainment(現REALITY)を立ち上げ代表取締役社長に就任。2021年、REALITYを中心とした「メタバース事業」への参入を主導。 ■futatsuki 2012年よりDJ/オーガナイザーとして活動を開始。東京を代表する気鋭音楽レーベル「TREKKIE TRAX」の旗揚げに参加し、現在ではレーベルディレクターとして活躍。 日本のダンスミュージックを世界へ配信することを目標とし様々なアーティストのプロデュースを行っており、同レーベルは世界最大級の音楽レビューサイト「Pitchfork」「EDM.com」「Vice」などに取り上げられるほか、Skrillex, Diplo, Martin Garrix, Major Lazerといった世界的に有名な様々なアーティストからサポートを受けている。 また同レーベルのオリジナルメンバーがb2bを行うユニット「TREKKIE TRAX CREW」のメンバーとしても活動しており、2016年にはアメリカツアーを行うほか、ageHa、VISION、WOMBなどの巨大ベニューで様々な外国人アーティストの来日公演のサポートを行っている。オーガナイザーとしては2012年よりインターネットレイブパーティー「MIXXXTURE」を発足。様々なジャンルをミックスしたパーティーはシーンに大きな影響を与えており、現在では自身が所属するレーベル「TREKKIE TRAX」のパーティーを初め、様々なイベントのプロデュースや外国人アーティストのツアーマネジメントを手がけている。 ■Carpainter 横浜在住のTaimei Kawaiによるソロプロジェクト。Bass music/Techno musicといったクラブサウンドを軸に制作した個性的な楽曲は国内外問わず高い評価を得ており、これまで自身の主宰するレーベル「TREKKIE TRAX」や「Maltine Records」よりEPをデジタルリリース、2015年にはレコード形態でのEPやCDアルバムをリリースするなど、積極的な制作活動を行っている。ポーター・ロビンソン、tofubeats、初音ミク、東京女子流、カプコンといったメジャーアーティストにRemix提供など行っているほか、人気マンガ家「浅野いにお」がキャラクターデザインを務めた映像作品「WHITE FANTASY」では全編において楽曲を提供。2016年には仮面ライダーエグゼイドの主題歌である、三浦大知の「EXCITE」の作曲・編曲を共同で手掛け、同楽曲はオリコンシングルチャート1位を記録した。 その勢いは国内だけにとどまらず、フィンランドの「Top Billin」やイギリスの「L2S Recordings」「Heka Trax」「Activia Benz」などからもリリースを行ない、イギリスの国営ラジオ局「BBC Radio1」や「Rinse.fm」「Sub FM」でも楽曲が日夜プレイされている。また中国や韓国、アメリカでのDJツアーも敢行した。2016年からは自身の楽曲により構成されたLive Setもスタートし、ライブ配信サイト「BOILER ROOM 」での出演などを果たしている。ほかにも、m-floの☆Taku Takahashiが主宰する日本最大のダンスミュージック専門インターネットラジオ局「block.fm」では、レーベルメイトとBass Musicを中心としたプログラム「TREKKIE TRAX RADIO」のパーソナリティも担当しているなど幅広く活動している。
ゆがみん
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