太田家 | Skream! インタビュー 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト – Skream!

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INTERVIEW
Japanese
2022年02月号掲載
メンバー:太田 彩華(Vo/Ba) 太田エリカ様(Gt) 太田ひさおくん(Key) 太田たけちゃん(Dr)
インタビュアー:荒金 良介
太田家の2ndアルバム『四季織々』は、バンドが大きなステップ・アップを果たした快作に仕上がっている。前アルバム『愛読書』は、声優としても活躍する太田彩華のルーツを尊重した、青春パンク路線の楽曲が揃っていたけれど、今作はいい意味でその枠組みを飛び出したバラエティに富む曲調が揃っている。制作やライヴを通して、メンバー4人の個性や持ち味をより生かしたオリジナリティ溢れるサウンドが、新鮮この上ない。前作から様々な面で成長を遂げたメンバー全員に、初のコンセプト作となった今作について話を訊いた。
-前作(2020年リリースの1stアルバム『愛読書』)に引き続き今作も素晴らしい内容ですね。まずは作品を作り終えた手応えから聞かせてもらえますか?
彩華:前作は一曲一曲仕上げて、それをアルバムという形にまとめた作品だったんですけど。今回は明確にアルバムを作ろうと思い、アルバム名も”四季織々”と最初に付けて、それに合う曲を作りました。それで前作とは雰囲気の違う曲ができたのかなと。

エリカ様:季節というコンセプトがある中で一曲一曲作ったので、前作よりも楽曲の幅は広がりましたね。いろんな曲があるけど、きれいにまとまっているし、すごくいい作品ができたんじゃないかと。

たけちゃん:前作は勢いがあったけど、今作は音楽的に広がりのある作品になりましたね。自分のドラムも勢いは心掛けましたけど、違った味つけ方を意識しました。こんな感じの曲も太田家っぽくなるんだ! という発見もありましたね。
-今作は大人っぽい雰囲気も出てきましたよね。
たけちゃん:そうですね。バラードや、ブルージーな曲もあるから。どんなふうにアプローチすればいいのか、それは模索しました。
-曲調の幅が広がったのは意図的? それとも自然な流れですか?
ひさおくん:僕的には自然な流れだと思ってます。前作は彩華さんが、青春パンクが大好きという部分から始まったので、そういうサウンドを意識したんですよ。それを経て、メンバーそれぞれの個性がわかってきたので、今作は太田家らしさが出てきたのかなと思います。
-たしかに青春パンクの色合いは残しながらも、そこだけにとどまらないバンド・カラーが浮上してきましたね。
彩華:制作やライヴを重ねてきて、今作は自分の声色をより生かしてもらったことも大きいですね。”文学的青春パンク”と最初に付けちゃったけど、今は太田家というジャンルが作れたらいいなと。

ひさおくん:彩華さんの声質を考えると、バラードを書きたくなるんです。太田家としてはノリノリの曲も書きつつ、バラードも武器になるんじゃないかと思ってるんですよ。
-なるほど。今作で見えてきたメンバーの個性というと?
彩華:エリカ様が作ったインスト曲(「HIGHER GROUND」)があるんですけど、めっちゃ得意分野なので、思いっきり弾いてくれました。ロックな感じ? パンクとは違うよね?

エリカ様:前作でもインスト曲を作らせてもらいましたけど、そのときは太田家に合わせようと意識していたんです。今回はみんなが演奏して、アレンジしてくれたら、太田家っぽくなることがわかったから、自分はハード・ロックを聴いてきたので、デモの段階からそういうテイストを出そうと。
-「HIGHER GROUND」は完全にハード・ロックですよね。Paul Gilbertとか、あのへんのギタリストが頭に浮かびます。
エリカ様:はい、大好きなので(笑)。

たけちゃん:各々が好きなものをごちゃ混ぜにしても、太田家のサウンドになることがわかりましたからね。「じゃぱにーず・いでおっと」はGREEN DAYっぽい感じでやろうぜ! って(笑)。その曲の歌詞は太田ちゃん(彩華)が爆発しているなと思ったし、いい化学反応が起きているなと感じました。かっこいいけど、どこか面白さもありますからね。

彩華:「じゃぱにーず・いでおっと」はGREEN DAYをイメージしたメンバーもいたけど、私はめちゃくちゃにやっていい曲というイメージがあったんです。だから自由に歌詞を書いたので、楽しい曲に仕上がりました。

たけちゃん:「スノーグローブ」という曲は最後のほうにレコーディングしたんですけど、切なくてすごくいい歌詞だなと感じました。そういう意味でも幅は広がったと思います。

ひさおくん:「赤赤」はヘヴィ・ロックな方向だし、「じゃぱにーず・いでおっと」はアメリカン・パンクだし、ほかにブルージーな曲もあって、ジャンルも幅広くなりましたね。「イデア」はR&Bみたいなコード進行を使ってますから。
-にもかかわらず、どの曲も太田家の色に染まっているのが今作の素晴らしさです。前作は青春パンクが柱にあったと思いますが、今作の柱と言える部分は?
ひさおくん:パンクはひとつキーワードとして意識しているので、そこにいろんな要素を持ち込むというか。いろんなものを取り込んで、パンクにしているのかなと。

たけちゃん:僕はCoccoさんも大好きなんですけど、Coccoさんのことをパンクだと思っているんです。ミスチル(Mr.Children)でもこの曲めっちゃパンクじゃん! と感じることもありますからね。今後は太田家でどんなサウンドに挑戦できるか、それも楽しみですね。
-メンバーの個性を尊重した結果、様々な表情の楽曲が生まれてきたと。
ひさおくん:春夏秋冬というお題を彩華さんから貰ったんですけど、そんなふうにテーマがあったのも良かったんじゃないかと思います。4つの季節を音楽に落とし込むことができましたからね。それもバラエティに富む作品ができた要因だと思います。
-春夏秋冬というお題が浮かんできたきっかけは?
彩華:「シュプレヒコールが眠らない」は前作の頃にあった曲で、転職サイト(Peach株式会社)のCMソングになると決まっていたので、応援歌みたいな歌詞を書きたいと思ったんです。それが季節感のある歌詞になったし、この曲を気に入っていたので、次に作品を作るうえでもこの曲が引っ張ってくれるんじゃないかと考えてて。そのあとにアニメ”トラとミケ”のイメージ・ソングになった「四季とカスミソウ」を作ったんですけど、その曲からも四季を感じたんですよ。だから、1曲目に「シュプレヒコールが眠らない」、最後に「四季とカスミソウ」を持っていこうと思いました。

-ほかの楽曲でも季節感を重視して?
彩華:「スノーグローブ」は冬、「哀秋に詠う」は秋というイメージがあったんですけど、ざっくりしたイメージで作った曲もあるんです。今回、楽曲を2曲作ってもらったんですけど、GEEKS/月蝕會議のエンドウ.さんに作っていただいた「赤赤」は秋のイメージでしたね。

たけちゃん:この曲はフレーズを作るのに一番時間がかかりましたね。シンプルにせず、サビ以外は繰り返しがないドラム・パターンを考えました。

彩華:私も歌い方がほかの曲とは全然違うので、苦戦しました。エンドウ.さんが仮で歌ってくれたものが悪そうな雰囲気だったので、そういうテイストで歌おうと。だから、すごくムカついているときに歌いたい曲ですね。
-楽曲の展開も凝っているし、ザクザクしたギター・リフはエリカ様のテイストが全開ですね。
エリカ様:その通りです! 自分のギターをめっちゃ生かせる曲だなと。レコーディングもガンガン弾かせてもらいました。

ひさおくん:あと、太田家ではライヴで羽織を纏っているので、和をサウンドにも入れたくて、尺八をフィーチャーしてみました。
作品名にも刻まれている通り、春夏秋冬のお題を掲げた初のコンセプト作となった2ndアルバムがここに到着。前アルバム『愛読書』の完成度にも驚いたが、今作はそれ以上の出来と言えるかもしれない。GReeeeNの「キセキ」、卒業ソングの定番曲「旅立ちの日に」のカバーは太田家テイストに染めつつ、GEEKS/月蝕會議のエンドウ.が作詞作曲を手掛けた「赤赤」は、ミクスチャー・ロック調の展開で魅せ、藍坊主の藤森真一(Ba)が作詞作曲した「イデア」の歌謡メロディっぷりも絶品。オリジナル曲も充実しており特に後半に登場する「哀秋に詠う」、「スノーグローブ」、「四季とカスミソウ」は太田彩華のポップ性に長けた歌メロが素晴らしい。また太田エリカ様(Gt)作によるインスト曲「HIGHER GROUND」も熱い!(荒金 良介)
声優/歌手として活躍する太田彩華率いる太田家の1stアルバムが素晴らしい。このバンドの面白さは00年代の青春パンクが音楽的土台になっているものの、懐古的な色合いで終わらない新しさも同時に感じさせるところだ。そこは表現力豊かな女性ヴォーカルの存在が大きく、パンク、ロック、アニメ、声優など幅広いファン層を取り込める間口の広さを持っている。また、THE BOOGIE JACK、ザ・マスミサイル、太陽族のメンバーによる提供曲はどれも最高だし、↑THE HIGH-LOWS↓、ガガガSP、MONGOL800のカバーも原曲に勝るとも劣らない出色の出来映え。プレイヤビリティの高さを魅せつけるインスト曲「Sky-雲外蒼天-」、バンド紹介曲「太田家」は早く現場で聴きたいシンガロング・ナンバーだ。(荒金 良介)
太田彩華(Vo/Ba)が10代から青春パンクに憧れてきた理由が、ぎゅっと詰まったような配信第1弾リリース。激しさ、切なさ、ロマンチシズム……歌詞にも曲にもアレンジにも、そういった青春パンクの魅力が凝縮されている。作曲やアレンジの肝を握る太田ひさおくん(Key)も”青春パンク時代の様々なエッセンスを取り入れマッシュアップしつつ、太田家サウンドに昇華するイメージでアレンジしています。”、”楽曲を通して、太田彩華さんの爽やかな歌声と、暑苦しい男声シャウトの対比によるギャップ萌えもポイントです”というコメントを寄せているが、特にこの楽曲はそれが頷ける。声優ならではの表現力と、ストレートなバンド・サウンド、きらりと光る文学性が合わさった名刺代わりのナンバー。 (高橋 美穂)
今は太田家というジャンルが作れたらいいなと
次はこう来るんだ、こんな曲もやるんだって、飽きずに聴ける作品ですね
“ファンの方もみんなゲスト・ヴォーカルだ!”って思っているんです
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フクザワさんによるあの曲のイメージイラスト

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