STAYC、日本デビュー果たした6人組はなぜ“楽曲派”と呼ばれる? 高い実力で歌いこなすメロディの心地よさ – リアルサウンド

 ハイレベルなサウンドメイクとパフォーマンス、華やかなビジュアルでK-POPシーンに新風を吹き込む女性6人組グループ・STAYCが2022年11月23日、シングル『POPPY』で待望の日本デビューを果たした。これを機に、彼女たちのことが気になっているリスナーに向けて、同グループならではの魅力を紹介しようと思う。
 K-POPの世界は競争が激しいとよく言われるが、特にガールズグループは毎年たくさんのニューフェイスが登場している。「ガールクラッシュ」「清純派」「セルフプロデュース系」など、それぞれが独自のカラーを身に着けようと日々努力するなか、STAYCは「楽曲派」として高い評価と人気を獲得。プロとしてのキャリアは2年程度と短いながらも、すでに頭一つ抜けた感がある。
 「楽曲派」と呼ばれるのは何故か。それは韓国を代表するコンポーザーチーム「Black Eyed Pilseung(以下、BEP)」が全面バックアップしているためである。チェ・ギュソンとラドという二人からなるこのチームは、2009年頃から楽曲制作を始め、TWICEに提供した「Like OOH-AHH」や「CHEER UP」、「TT」の大ヒットにより、その名が知られるようになった。以降もSISTARやApink、チョンハなどの楽曲制作で成功を収めているが、彼らに依頼が殺到する理由は、やはりメロディラインの良さだろう。
 BEPの生み出す作品は、リズムやサウンドの目新しさを必要としないものばかりだ。とにかくメロディが最優先で、同時に歌い手の声質を生かすための努力も忘れない。その他の音色、例えばギターやシンセサイザー、ストリングスなどは、あくまでもメロディを引き立てるための要素であり、ヒットに向けて最新のトレンドやギミックを使用するケースはあまりない。
 こうした強いこだわりを持つ音の職人たちは、2017年にHIGH UP エンターテインメントを設立。そして、自分たちが理想とするアイドルグループを作るべく発掘、育成したのがSTAYCで、2020年11月のデビュー前から国内外のK-POPファンの大きな関心を集めたのだ。
 周囲の期待通り、STAYCの楽曲はどれもクオリティが高く、聴きごたえがある。2021年にリリースした「ASAP」は、TWICEに提供した一連の楽曲をさらに磨き上げたようなサウンドが印象的だ。チアリーチング風の掛け声を挿入して、グループの重要なキーワードである「ティーンフレッシュ(ハイティーン+フレッシュ)」を強調したり、単に明るいだけでなく切ない部分も盛り込んだりとリスナーを飽きさせない。
 個人的に強くお薦めしたいのが、大ヒットナンバー「RUN2U」(2022年)だ。軽快なシャッフルビートとポジティブな歌詞の相性の良さもさることながら、マイナーなのかメジャーなのかすぐに判別できないメロディの心地よさもBEPらしさにあふれている。ちなみに同曲には近未来的なアレンジを施した「TAK Remix」バージョンもあるが、こちらも素晴らしい仕上がりなので、ぜひ一度チェックしてほしい。

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