アバ、ビートルズ…洋楽大物、続々〝新作〟発売 – 産経ニュース

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スウェーデンの男女4人組バンド「アバ」の39年ぶりの復活が世界の音楽ファンを驚かせたが、実はいま洋楽の超大物スターたちの新商品が続々と登場している。今月はビートルズやローリング・ストーンズも参戦し、レコードビジネスの一つの潮流に。関係者は「そこに夢とロマンがあるから」と指摘する。
アバは9月3日(日本時間)、39年ぶりの新曲を発表した。1970年代、「ダンシング・クイーン」「マンマ・ミーア」などで一世を風靡(ふうび)し、日本でも多くのファンを得た。
その新曲「ドント・シャット・ミー・ダウン」は、英国のヒットチャートで9位を獲得して関心の高さが分かる。
11月5日には新作アルバム「ヴォヤージ」も発売し、来年5月には英ロンドンでコンサートを開く。4人とも70代だが、デジタル技術で再現した若い頃の立体映像で出演するのも話題だ。
10月15日には、ビートルズが最後に出したアルバム「レット・イット・ビー」の新装版が登場する。
未発表演奏も含めた57曲を4枚のLPレコードなどに収め、100ページの解説冊子などが付いて2万5300円(税込み)の豪華版から、CD1枚のものまで商品は6形態。
昨年で発売から50周年を記念したもので、関連の新作映画「ザ・ビートルズ:Get Back」が11月にディズニー・プラスで独占配信され、10月12日には映画と同名の公式写真集も出る。
22日にはローリング・ストーンズの「Tattoo You(刺青の男)」、オリビア・ニュートン・ジョンの「フィジカル」の発売40周年を記念した新装版が登場する。
エリック・クラプトンは、新作の映像商品「ロックダウン・セッションズ」を11月12日に出すのに先立ち、10月8、9日には東京などで劇場公開もする。
さらに、レッド・ツェッペリンは結成50周年を記念したドキュメンタリー映画を製作し、ベネチア国際映画祭で上映した。
大物スターの新商品発売が続く背景について、ソニー・ミュージックレーベルズでボブ・ディランやブルース・スプリングスティーンを担当するディレクター、白木哲也さんは、「風雪に耐えたロックやポップスの名盤が発売から40年、50年という『周年』を迎える時代に入り、それを記念した新装商品が立て続けに出ている」と説明する。
今回のアバやクラプトンの場合は、本人自身が風雪に耐えたというわけだ。
「リイシュー(再発売)商品は、いまや一つのジャンル」と語るユニバーサルミュージックのディレクター、落合隆さんによると、名盤の新装版の購入者は4割が40代以下だという。
落合さんは「音楽の歴史を変えた名盤やミュージシャンには独特の夢やロマンがあって、それが世代を超えた魅力になっている」と語る。
落合さんはアバも担当しているが、11月発売のアルバムは世界中で多数の予約が入っているという。「39年の風雪に耐えた彼らの復活に勇気づけられたり、夢やロマンを感じたりする人がいるからこういう結果になったのでは」と分析している。
一方、白木さんが手掛けて8月に出したピンク・フロイドの「原子心母(箱根アフロディーテ50周年記念盤)」は、オリコンチャートで13位に入るヒットを記録した。ちなみに50年前にオリジナル盤が出たときは15位だった。
50年前に箱根で開かれた屋外ロックフェスティバル「箱根アフロディーテ」にピンク・フロイドが出演した際の映像を名盤「原子心母」とセットにした商品。実はこの映像は日本で見つかり、白木さんが修復し、日本独自の企画商品として発売することを提案した。だが、ピンク・フロイド側のゴーサインを取り付けるのに3年もかかった。
「問い合わせてもなしのつぶて。しかし、日本で見つかった〝聖杯〟を埋もれさせたくない。これを50周年に合わせて世に出した。意地とロマンが折れそうな心を支えてくれました」
大物ロックスターの新商品の裏にロマンありだ。
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