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昨年の全日本ブレイキン選手権ジュニア部門で３位に入った山本乃愛さん
来年のパリ五輪で初採用されるブレイクダンス（ブレイキン）。若い世代を中心に人気を博すこの競技で、世界を目指す少女が愛知にいる。山本乃愛（ダンサー名・Ｎｏａ）（１２）＝愛知県清須市＝は、昨年の全日本選手権ジュニア部門で３位に入った期待のホープだ。競技歴５年ながら「世界一」を目指して日々練習に励んでいる。 即興で奏でられる音楽に合わせて、１対１のバトル形式で交互に技を繰り出すブレイクダンス。技の難易度や精度の高さ、音楽性などを総合的にジャッジが評価して勝敗を決める。「相手の動きも見ながらパッと考えて技を出さないといけない。できるといいけど、めっちゃ難しい」と醍醐味（だいごみ）を語る。 ブレイクダンスを始めたのは小学２年の時。３歳年上の姉の影響で同じスタジオに通い始めた。「学校でも鬼ごっこでは絶対に鬼になりたいくない」と言うほどの負けず嫌い。スタジオでのレッスンではいつも最前列の特等席を確保。水泳、体操と他の習い事は長続きしなかったが、ダンスだけは違った。 習い始めて半年ほどたった時に初めてバトル形式の大会を会場で観戦。するとその夜に母・真寿美さん（４０）に「私もバトルに出たい！」と熱望した。ブレイキン熱に火が付き、今では平日は宿題を終えた後に自宅で２時間、休日はスタジオを借りて丸１日練習に時間を費やす。 山本を指導する「ＰＲ ＤＡＮＣＥ ＳＣＨＯＯＬ」の神田勇樹代表（４２）は「普通は２、３年はかかるフットワークを１年目で習得していた」とわずか５年でジュニア世代のトップレベルとなった成長速度に驚く。「バトルでもオロオロした様子がなくて心が強い」と勝負強さにも太鼓判を押す。 来年のパリ五輪は年齢制限で出られないが、将来の夢は世界一だ。「まずは昨年３位だった全日本選手権ジュニアで１位を取る。将来的にはレッドブルＢＣ Ｏｎｅ（世界最高峰の大会）や五輪で世界一になりたい」と意気込む。まだ１２歳。夢の実現のために、ひたすらまい進する。 ▼山本乃愛（やまもと・のあ） ２０１０年６月３日生まれ、愛知県清須市出身の１２歳。１４３センチ。ダンサー名はＮｏａ。清洲小２年の時に「ＰＲ ＤＡＮＣＥ ＳＣＨＯＯＬ」（愛知県稲沢市）でブレイクダンスを始めた。オンライン形式で行われた２１年の世界大会「ブレイキングストリートバトルインターナショナル・キッズ部門」で優勝、昨年の全日本選手権ジュニア部門では３位に輝いた。得意技はフットワーク。
中日スポーツ
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