B.O.L.T | Skream! ライヴ・レポート 邦楽ロック・洋楽ロック … – Skream!

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LIVE REPORT
Japanese
Skream! マガジン 2023年02月号掲載
2022.12.23 @横浜ベイホール
Writer : 宮﨑 大樹 Photographer:笹森健一
B.O.L.Tの冬の風物詩となりつつある、内藤るなの生誕イベント。3回目の”Luna FESTIVAL”が横浜ベイホールで2部制にて開催された。

巨大なサンタクロースのオブジェ、キラキラした飾りつけ、ファンもサンタ帽を被った1部のサブタイトルは”B.O.L.T Xmas LIVE”。クリスマス・ムードたっぷりな横浜ベイホールに、”今年もついに私たちのクリスマスがやってきたね”(内藤)と影アナが入ってから、B.O.L.Tの4人がステージに登場した。内藤るなと白浜あやは赤のトレーナー、高井千帆と青山菜花は緑のトレーナーという装い。クリスマスらしい本日の衣装は内藤が用意したらしく、サンタクロースを待つ子供たちをイメージしたそうだ。

1曲目に「ベリメリ・クリスマス」(3B juniorカバー)でクリスマス・ムードをさらに高めたかと思いきや、すぐさま「More Fantastic」、最新シングル『Accent』(初回限定盤)のカップリング曲「Make Up」で疾走感のあるロックに展開。本日の主役、内藤るなのパフォーマンスが気合十分なのはもちろん、高井千帆、青山菜花、白浜あやの3人も彼女の生誕イベントを盛り上げるべく、笑顔とエネルギー溢れるパフォーマンスを届けていく。

続いて自己紹介を経てパフォーマンスした「BY MY SIDE」は、この1曲のみ撮影可能であることがアナウンスされたのだが、生誕イベントならではのリラックスした笑顔が印象的だ。ここからBPMをぐっと落として「淡い空」を歌い上げ、「スーパースター」でホーリーなロング・トーンを響かせる。内藤るなの意見が反映されたこの日のセットリストは、クリスマスのワクワクだけでなく厳かな側面も意識されたものになっていたように思えるが、ラストに「Don’t Blink」、この日限定のクリスマス仕様となった「JUST NOD」、「寝具でSING A SONG」と元気に駆け抜けていくあたりが実に彼女らしかった。

「New Day Rising」から始まった1部のアンコールは、サンタクロースとの共演が実現。”ほっほっほー”、”ほいほいほい”と、B.O.L.T楽曲に合いの手を打つサンタの姿はいささかシュールではあったが、クリスマスにしか観ることのできないレアな演出だったと言える。

続く「Please Together」では、内藤るなが”サンタさんも土下座お願いします!”と声を掛け、5人が横一列に並んだ土下座(をモチーフにした振付)で締めた。ステージ上でサンタが土下座をする光景はそうそう見られるものではないだろう。これもまた貴重な経験だ。サンタの退場後に4人で「BON-NO BORN」、「D.T.F.」を披露し、1部の”B.O.L.T Xmas LIVE”は幕を閉じた。

続く2部のサブタイトルは”new moon night”。今夜が新月であることにちなんで名付けられたそうだ。1部とは対照的にスポーティな衣装で登場した4人は、躍動感のあるダンスで魅せながら「夕日の後の夜に」でライヴをスタートさせる。「Yummy!」、「SLEEPY BUSTERS」を畳み掛けるなど、2部は攻め攻めのセットリストが印象的だ。転換を経て始まったのは、なんと内藤のDJタイム。彼女にとっては初めてのDJだったが、EDMをベースに観客を踊らせていく光景は、とても様になっている。DJタイムからそのまま内藤ソロ曲のダンス・ナンバー「SUPER STAR」をパフォーマンスすると、同名のB.O.L.Tオリジナル曲「スーパースター」に繋げるという遊び心でも楽しませてくれた。

MCを経て最新シングル(通常盤)のカップリング曲「風を抱きしめて」をしっとりと、ロック・バラード「未完成呼吸」を感情たっぷりと歌い上げていく流れも良く、セットリストの組み方だけでも内藤が音楽好きなことが伝わってくる。

“新月の日にお願いごとをすると叶うって知っていますか? 私の小学生の頃からのひそかな願いごとが、今日叶います”と内藤が語ると、エビ中(私立恵比寿中学)の真山りかがサプライズで登場。「フレ!フレ!サイリウム」でコラボが実現した。事務所の先輩、アイドルの先輩として、キレッキレのダンスと巧みな歌唱で魅せていく真山の姿はさすがだ。内藤は、そんな真山とステージ上で目が合った瞬間に照れるような素振りを見せていたが、この時間を大切に、噛み締めるように歌っていた姿が胸を打った。「フレ!フレ!サイリウム」がアイドル・ソングで一番好きな曲で、エビ中とパフォーマンスするのが夢だったと話す内藤。誰かの夢が叶う瞬間というのは、観ているものにも幸せを与えるのだろう。会場に温かい空気が生まれていくのが目に見えてわかった。

真山がステージをあとにして、「Reborn」からラスト・スパートをかけると、久しぶりの「Catch The Rainbow」で本編は終了。アンコール1曲目には「独特道徳ドクトリン」(ロッカジャポニカカバー)を披露した。エレクトロなラップ曲というB.O.L.Tにはあまりない曲調で、なんとも新鮮だった。

MC中にバースデー・ケーキを渡された内藤るなは、”たくさん嬉しいことがありすぎて、何から話せばいいかわからないんですけど、みなさんのおかげで22歳を迎えることができました、ありがとうございます”と、オーディエンス、スタッフ、メンバー、家族への感謝を語る。そうして、「夜を抜け出して」、「OUR COLOR」の2曲で2022年の”Luna FESTIVAL”はフィナーレを迎えた。

B.O.L.Tの2022年は、1st EP『Weather』のリリースに、TVドラマのEDテーマ曲の担当、2度目の全国ツアーや初のリリース・イベント・ツアーの開催にレギュラー番組を2本抱えるなど、濃厚な1年になった。年末の”Luna FESTIVAL”は、ある意味で1年の総括的な側面もあるように思える。2023年の活躍も期待されるB.O.L.Tが、その経験を経てどんな成長を見せ、年末にはどんな”Luna FESTIVAL”を開催してくれるのか。気が早いとは思うけれど、4度目の開催も楽しみだ。
[Setlist] “Luna FESTIVAL 2022 ~ B.O.L.T Xmas LIVE ~”
1. ベリメリ・クリスマス(3B juniorカバー)
2. More Fantastic
3. Make Up
4. BY MY SIDE
5. 淡い空
6. スーパースター
7. Saint Mental gift(ロッカジャポニカカバー)
8. Hear You
9. 足音
10. Don’t Blink
11. JUST NOD(X’mas ver.)
12. 寝具でSING A SONG
En1. New Day Rising
En2. Please Together
En3. BON-NO BORN
En4. D.T.F.(X’mas ver.)

“Luna FESTIVAL 2022 ~ new moon night ~”
1. 夕日の後の夜に
2. axis
3. Make Up
4. Yummy!
5. SLEEPY BUSTERS
6. SUPER STAR
7. スーパースター
8. 風を抱きしめて
9. 未完成呼吸
10. フレ!フレ!サイリウム(私立恵比寿中学)
11. Reborn
12. Catch The Rainbow
En1. 独特道徳ドクトリン(ロッカジャポニカカバー)
En2. Accent
En3. 夜を抜け出して
En4. OUR COLOR
移り変わる天気のように様々な感情が表現された1st EP。その作家陣には、どついたるねん、KNOCK OUT MONKEY、BACK LIFT、POT(※五十音順)といった強力なロック・バンドが名を連ねた。メロコア、ポップ・パンクを中心とした楽曲の数々は、提供アーティストの個性が発揮され、それぞれのカラーを持っているにもかかわらず作品としてのまとまりを感じさせる。それは、このEPのテーマ性だけでなく、メンバー4人の声が立ってきたことで、歌声で作品をひとつに束ねられるようになったからだろう。リード曲はHold Out Hope提供の「BY MY SIDE」。現行のUSポップ・パンクのテイストを取り込んだサウンドに乗せる、複雑な恋心を繊細なタッチで表現した歌唱に注目したい。(宮﨑 大樹)
自身初のツアー”#BOLT関東デマス ~初ライブツアーの巻~”のツアー・ファイナルと、恵比寿LIQUIDROOMで行われた”B.O.L.T ONE MAN LIVE 「Voyage」”の2本立てという豪華な映像作品。前者は、初のツアーでの経験を経て成長した4人の姿と、パフォーマンスの充実っぷりが見どころ。2ndアルバム『Attitude』を引っ提げてのツアーということもあり、同作の全曲が収録されているので、CDと共に楽しみたい。後者は、高井千帆のラスト・ティーン・ライヴというメモリアル公演。高井自身が考案した、四季をモチーフにパート分けが施されたコンセプチュアルなセットリストで、”Voyage”のタイトル通りに、メンバーと共に季節を旅する気分を味わうことができる。(宮﨑 大樹)
表題曲「More Fantastic」は、桜井日奈子主演のBSテレ東 真夜中ドラマ”ごほうびごはん”OP主題歌に起用され、SILENT SIRENのサウンド・プロデューサーとして知られるクボナオキが提供。B.O.L.Tらしい疾走感溢れるロック・ナンバーで、料理用語を巧みに取り入れながら恋愛に絡めた歌詞が目を引く、キャッチーでエネルギッシュな1曲だ。”空想よりも現実のほうがファンタスティックだ”という根底にあるテーマも深い。秋田のバンド Hold Out Hopeが提供したカップリングの「Reborn」は、B.O.L.Tが主軸とするポップ・パンクの中でもよりヘヴィなイージーコアをベースに、エレクトロニックな上物が映える。つい口ずさんでしまうエモーショナルなメロディは秀逸だ。(宮﨑 大樹)
各曲に身体のパーツや動きがテーマとして割り振られた2ndアルバム。Misaki(SpecialThanks)提供の「スマイルフラワー」、SHANKの松崎兵太は「まわりみち」、「未完成呼吸」の2曲、TOTALFATからShunとJoseがそれぞれ1曲ずつなど、楽曲を提供したアーティストには強力なライヴ・バンドの面々が名を連ねた。中学生になったばかりの青山菜花と白浜あや、20歳付近で大人になった内藤るなと高井千帆、双方の歌声が絡み合い、各作家の個性が発揮された曲を歌い上げる。今の彼女たちにしか作れない作品と言えるだろう。タイトル”Attitude”は”姿勢”などの意味を持つが、本作を経た4人がアーティストとしてどんな姿勢を見せてくれるのか、彼女たちの今後も楽しみだ。(宮﨑 大樹)
B.O.L.Tの2ndシングル表題曲「スマイルフラワー」を提供したのは、SpecialThanksだ。ミドル・テンポの歌い出しから徐々に疾走感と力強さを帯びていくこの曲は、コロナ禍でマスク着用が当たり前になり、日常で見る機会が減ってしまった”笑顔の大切さ”を伝えてくれる。B.O.L.TメンバーとMisaki(SpecialThanks/Vo/Gt)が持つ優しさを共鳴させたかのような歌声とサウンドで、ライヴハウスには笑顔の花が咲きこぼれるだろう。音楽性としても人間性としても、抜群の相性を見せた1曲だと言える。c/wは「OUR COLOR」。イントロからアウトロまで終始エモーショナルに駆け抜けていき(特にサビのユニゾンがエモエモ!)、こちらもライヴで威力を発揮しそうだ。(宮﨑 大樹)
今年アルバム『POP』でメジャー・デビューを果たしたB.O.L.Tの初シングル。BSテレ東のドラマ”どんぶり委員長”主題歌に起用されている表題曲「Don’t Blink」は、TOTALFATが提供しており、TOTALFAT節全開のメロコア・サウンドに踊れる要素も加えたアッパー・チューンに仕上がった。”どんぶり”→”Don’t Blink”→”瞬きしないでずっと見つめていて”と、ラブコメの主題歌に相応しく恋心と遊び心も詰まった歌詞にも注目。c/wにはバンド・サウンドに切ない想いを乗せた「淡い空」、1stアルバムから「SLEEPY BUSTERS」と「わたし色のトビラ」のリミックス音源も収められ、この1枚でB.O.L.Tの歌唱とサウンドの様々な顔を知ることができる。(宮﨑 大樹)
ももいろクローバーZや私立恵比寿中学が所属する”スターダストプラネット”の4人組アイドル、B.O.L.Tのメジャー・デビュー・アルバム。本作は、メロコア、パンクを始めとした生バンドによる本格ロック・サウンドが聴き応えたっぷりで、且つメロディをポップに仕上げることにより、タイトル通りにB.O.L.T流のポップを体現している1枚だ。同じ歌詞でも歌うメンバーによって意味が変わって聴こえてくるのは、年の離れたメンバー構成の賜物だろう。単曲配信が主流になりつつある時代に、アルバムを通して24時間を表現している点も意義深い。1枚を通して時間の流れを感じながら聴くも良し、今の時間帯に合った曲を聴くも良し。聴き方のバリエーションも楽しむことができる。(宮﨑 大樹)
レギュラー番組”B.O.L.Tの100万ボルト”の収録現場に密着――B.O.L.Tの2022年を振り返る
多彩な作家陣によって、移り変わる天気のように様々な感情が表現された1st EP
“Fantastic(=空想)より現実はもっとファンタスティック”――サイサイの楽曲プロデュースで知られるクボナオキ提供「More Fantastic」!
私たちひとりひとりの行動だったり、姿勢だったりを観てもらうというテーマに変わったんです
“今こういう時代に、一緒に同じような音楽をやってくれるのは頼もしい”(Misaki) SpecialThanks提供によるB.O.L.Tの2ndシングル『スマイルフラワー』完成
“どんぶり”→”Don’t Blink”→”瞬きしないでずっと見つめていて” Jose(TOTALFAT)提供によるB.O.L.Tの1stシングル完成を記念した座談会開催!
B.O.L.T流ポップを鳴らすアルバムを携えメジャーのフィールドへ走れ
2022.12.23 @横浜ベイホール
2022.07.15 @KANDA SQUARE HALL
2022.02.13 @SHIBUYA THE GAME
2021.09.30 @下北沢LIVEHOLIC
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2021.04.18 @KANDA SQUARE HALL
2020.10.17 @Zepp Tokyo
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